収束後の旅行を楽しみに
新型コロナウイルスによる影響で「期限切れ間近のマイル」や「発券済みの航空券」で頭を悩ませる人も多いはずです。
各航空会社では航空券のキャンセルや変更などに対し、柔軟な対応を取っています。コロナ収束後の旅の再プランを立ててみてはいかがでしょうか?
各社の特別対応を確認しよう
2020年6月19日に県境を跨ぐ移動が緩和され、今後はフライトによる国内旅行も徐々に増加する見込みです。しかし、国際線は各国の入国制限の影響で利用ができず、再開の予測が難しいのが現実です。
多くの航空会社では新型コロナウイルス感染症の拡大に関連した「航空券の特別対応」を行っています。具体的には「マイルの有効期限の延長」や「発券済みの特典航空券の無料払い戻し」「エリート会員資格の延長」などが挙げられます。
保有するマイルや航空券の有効期限を確認するとともに、自分が利用する航空会社ではどのような措置がとられているかをチェックしましょう。
マイルの有効期限の延長
JALやANAのマイルの有効期限は、搭乗日から起算して36カ月後の月末です。通常は期限が過ぎると失効しますが、特別対応では「有効期限の延長」が可能です。
ANAとJALではルール内容に若干の違いがある点に注意しましょう。
ANAは申請の必要なし
2020年3月31日~21年2月28日までに有効期限を迎える「マイル」及び「ANA SKYコイン」は、2021年3月31日まで有効期限が自動延長されます。
マイレージ会員が自分で申請や手続きをする必要はありません。 期限を迎えたマイルやANA SKYコインはいったん失効しますが、その翌月下旬に、「新型コロナウイルス特別対応による調整マイル(コイン)」として失効した同数が積算される仕組みです。
JALは事前登録が必要
2020年2月~9月末までに有効期限を迎える「マイル」及び「e JALポイント」は、有効期限が1年間の「e JALポイント」として積算されます。
マイルへ換算レートは「1マイル=1.5 e JALポイント(小数点以下は切り上げ)」で、仮に5000マイルが失効する場合は7500 e JALポイントが積算される計算です。
ANAとの大きな違いは、自動延長ではなく「事前登録」が必要な点です。2020年3月26日~9月30日の期間中にJALのWebサイトの「専用ページ」で登録を済ませましょう。
特典航空券の日程変更は可能?
特典航空券の有効期限は、国内線が「発行日及び発行日の翌日から起算して1年間」、国際線が「旅行開始日から1年間」です。
特典航空券の日程変更や払い戻しの方法を確認しておきましょう。
ANAの場合
特別対応の有無にかかわらず、ANAでは特典航空券の変更・払い戻しが可能です。
変更ができるのは「日付」と「同区間での搭乗便」のみで、搭乗者・区間・区間数などの変更はできません。
申請期限は、国内線が「変更希望便出発日の前日かつ予約便の出発前」、国際線が「予約済の便の出発前、かつ搭乗希望便出発の24時間前」です。
また、全ての区間で未使用の場合に限り「払い戻し」も可能です。
申請期限は「第一区間予約便の出発前」で、電話のみの受付です。払戻手数料として1名につき3000マイルが差し引かれる点に注意しましょう。
JALの場合
JALの国内線特典航空券は「日付」「便」「クラス」の変更ができます。
申請期限は「変更希望便出発日の前日、かつ元の予約便の出発時間前」です。
国際線はマイル引き落とし後の変更はできません。
変更をする際は航空券をいったん払い戻してから、再度予約を行います。
国際線・国内線ともに、「払い戻し」ができるのは「全区間で未使用の場合のみ」で、払い戻し手数料が3100円(税込)かかります。
国内線の申請期限は「予約便第一区間の出発時間前」です。出発20分前であれば、JAL Webサイトで手続きが行えますがそれ以降は電話での受付となります。
国際線の申請期限は「旅行開始日前日の23時59分(出発地時間)」までで、eチケットの特典航空券の取り消し・払い戻しの申請のみWebサイトで行えます。
払い戻し手数料はかかる?
通常、特典航空券は「払い戻し」をするのに手数料がかかりますが、「新型コロナウイルスの特別対応」では対象便に限り手数料なしで払い戻しや取り消しが行えます。
ANAの場合
ANAではコロナウイルス関連の特別対応として、国内線及び日本発着国際線の航空券の「変更・払い戻し」を手数料無料で行っています。ただし、全ての便に対してではなく、対象となる搭乗日や発券日が指定されています。
国内線の場合、対象搭乗日は2020年2月28日~6月30日です。7月1日以降の搭乗分は特別措置の対象外で、払い戻しには手数料がかかります。
国際線は「航空券番号」が205から始まるもので、「発券日」は2020年6月1日まで、「搭乗日」は2020年2月26日~8月31日までが対象です。なお、2021年3月31日までの期間内で「1回のみ」搭乗日の変更が可能です。
詳細はANAのWebサイトで確認しましょう。
JALの場合
JALでも国内線及び日本発着の国際線航空券の「変更・払い戻し」を手数料無料で行う特別対応を設けています。
国内線の場合、対象搭乗日は2020年2月28日~6月30日です。取り消しではなく、日にちを変更する場合は「搭乗日+180日」または「航空券の有効期間のどちらか長い方」が選択できます。
2020年7月1日搭乗分以降は「運休・減便の対象となった便のみ」に対象が限定され、「搭乗日+30日」または「航空券の有効期間のどちらか長い方」に日付変更が可能です。
国際線の場合、無料で払い戻しができるのは「発券日」が20年6月11日分まで、「搭乗日」が20年2月28日~8月31日分までの航空券に限られます。変更した際の代替便期間は21年3月31日までです。
Webサイトにある専用受付フォームから申請を行いましょう。
使い切れないマイルの使い道
マイルは特典航空券や座席のアップグレード以外にもさまざまな使い方ができます。
マイルの有効期限が近いときは、電子クーポンに交換し、有効期限を延長する裏技を使いましょう。当面旅行の予定がない人は「共通ポイント」に交換するのもおすすめです。
1マイル1円相当でポイント等に交換
ANAやJALのマイルを提携パートナーの「ポイント」や「電子マネー」に交換すれば、普段の生活で無駄なくマイルが消費できます。交換レートは交換先によってさまざまですが、ほとんどは「1マイル=1円相当」の換算です。
ANAの場合、「楽天Edy」「TOKYU POINT」「Tポイント」「nanacoポイント」「楽天ポイント」などに交換ができます。
JALでは「Pontaポイント」「dポイント」などの共通ポイントのほか、「Suica」へのチャージや「Amazonギフト券」との交換も可能です。イオンをよく利用する人は、電子マネー「WAON」にマイルを移行するのもよいでしょう。
ANA SKY コインに交換する
「ANA SKY コイン」は、航空券や旅行関連商品の支払いに使える電子クーポンで、1マイルから交換ができます。期限切れ間近のマイルと交換すれば、そこから1年間、じっくりと使い道が検討できるでしょう。
1~9999マイルまでは「1マイル→1コイン」に換算されますが、1万マイル以上になると、会員のステイタスやANAカードの種類によって換算率が変わるのが特徴です。
たとえば、「ANAゴールドカード」や「ANAカード プレミアム」の所持者は「1万マイル→1万2000コイン(1.2倍)」「2万マイル→2万6000コイン(1.3倍)」に換算され、マイルで使うよりもお得です。
eJALポイントに交換する
「eJALポイント」は、航空券や燃油サーチャージ、ツアーの代金などに充当できるJAL独自のポイントです。
交換比率は「5000マイル→5000ポイント(5000円相当)」ですが、1万マイルの場合は「1万5000ポイント」に換算され、5000円分もお得です。
有効期限は「特典交換を行った日の1年後の同月末」で、追加で交換をするたびに期限が更新されていきます。毎年追加で交換をし続ければ、マイルの有効期限を実質無期限にすることも可能でしょう。
e JALポイントで航空券を予約した場合、現金と同じように払い戻しができるのもメリットです。 より幅広い用途に使いたい人は「JALクーポン特典」に交換しましょう。
「1万マイル→1万2000円(2000円券×6枚)」で、航空券やツアーはもちろん、提携グループでの宿泊や飲食にも使えます。
まとめ
新型コロナウイルスの影響で、旅に出られない日々が続き「マイルの期限が切れそう」「発券済みの特典航空券はどうなるの?」と不安に思っていた人も、各社の特別対応によって、1年後の旅の計画が立てられるようになったのではないでしょうか。
マイルの価値が最大限に高まる使い方といえば「特典航空券」ですが、共通ポイントや電子マネーなどに交換し、日常生活のなかでマイルを消費するのも一つの方法です。
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