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マイル修行でANAのSFC会員を目指す。注意点や路線選びのコツ

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2022.01.12
by ドットマネー編集部

修行の目的とは

飛行機に乗ると、利用区間や予約クラスに応じたフライトマイルが積算されます。「マイル修行」とは、本来フライトの特典として還元されるマイル獲得のために、フライト利用を繰り返す行為のことです。

短期間に何度も飛行機に乗り、体力・時間・金銭を消耗することから「修行」の名が付けられています。労力がかかるにもかかわらず、マイル修行をする目的は何でしょうか?

スーパーフライヤーズカードに入会するため

マイル修行をする目的の一つが「スーパーフライヤーズカード(SFC)」への入会です。ANAが発行するクレジットカードの一種で、所持者はANAの上級会員「ANAプレミアムメンバー」の「プラチナ会員」と同等の扱いが受けられます

スーパーフライヤーズカードはほかのANAカードとは違い、年会費を払えば誰でも所持できるものではありません。

プレミアムメンバーのステイタスで「プラチナ」または「ダイヤモンド」になるか、ANAグループの運航便で「100万ライフタイムマイル」に到達した人のみが申請できます。

資格を得るには一定数のマイルや「プレミアムポイント」などが必要なため、一部の人はマイル修行という選択をするのです。

入会するにはプラチナステイタスを目指す

スーパーフライヤーズカードに入会するには、ANAのプレミアムメンバーの「プラチナステイタス」を目指すのが最初のステップです。ANAのプレミアムメンバーは「ブロンズ」「プラチナ」「ダイヤモンド」の三つのステイタスに分かれています。

1年間に獲得した「プレミアムポイント」の数や「ライフソリューション」サービスの利用数、ANAカードまたはANA Payの決済額で翌年のステイタスが決まる仕組みです。それぞれのステイタスによって、提供されるサービスが異なります。

プラチナステイタスの条件

プラチナステイタスを獲得するには、三つの条件をすべて満たす必要があります。

フライト利用では、年間で5万プレミアムポイント(うちANAグループ運航便の利用分が2万5000ポイント)の獲得が条件です。

「プレミアムポイント」はマイルと違い、「ANAグループや提携の航空会社のフライト利用」によってのみ積算されます。

一方で、ライフソリューションサービスは「フライト以外のANA提供サービス」の利用数です。「ANAマイレージモール」や「ANAのふるさと納税」など、対象サービスを年間7サービス以上利用しましょう。

ANA提供のクレジットカード「ANAカード」や決済サービス「ANA Pay」の決済額も条件の一つで、プラチナは年間400万円以上使うことが条件です。

以前はプレミアムポイントのみがステイタスの獲得条件でしたが、2021年12月に条件が追加されました。現在は空と陸、両方で貯めなければならず、難度が上がっています。

ステイタスのキープは難しい

スーパーフライヤーズカードを申請する理由は、上級会員が受けられるサービスを維持するためです。

ANAのステイタスは「1年ごとにリセットされるルールがあり、上級会員になってもポイントが獲得できなければ、翌年にはランクダウンしてしまいます。金銭的・時間的に余裕がある人でない限り、ステイタスのキープは難しいでしょう。

そこで、多くの人はマイル修行をしてプラチナランクになり、スーパーフライヤーズカードの申請資格を獲得します。

いったんスーパーフライヤーズカードの会員になると、年会費を払っている間はカードの特典を享受できるためです。ポイントを獲得し続けなくても、「プラチナメンバーと同等のサービス」を受け続けることができます。

修行の注意点

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マイル修行では、短期間で多くのお金や時間を費やさなければなりません。スーパーフライヤーズカードの入会にあたり「ポイントが足りなかった」「審査に落ちた」という事態は避けたいものです。

修行を始めるタイミングが重要

マイル修行を始めるタイミングは、年の初めの「1月」が理想です。会員のステイタスは「その年の1~12月」に獲得したプレミアムポイントによって決まり、ポイントは翌年に持ち越すことができません。

6月や7月からマイル修行を始めた場合は年間の必要ポイント数に到達しない可能性が高く、せっかく貯めたポイントも数カ月後にはリセットされてしまいます。 

また、便数が多くプレミアムポイントを多く稼げる路線といえば「那覇線」ですが、沖縄は年末年始が過ぎた「1~2月」がオフシーズンです。宿泊費も比較的安く済み、マイル修行をするのに適しています。

念のためANAカードを所持しておく

スーパーフライヤーズカードの申請資格が得られたとしても、カード会社の審査に受かるか否かは別問題です。審査落ちした場合、これまでのマイル修行の苦労が報われません。

そこで準備しておきたいのが「ANAカード」です。「ANAマイレージクラブ」の会員カードにクレジット機能が付いたカードを指します。 

スーパーフライヤーズカードよりもランクが下のカードであれば、「上位カードへの切り替え」という形で申請が可能なものもあります。「新規発行」でなく「カードの切り替え」で申請すれば、入会審査がパスしやすくなるというわけです。

 すでにANAカードを所持している人に対しては、カード会社も支払いに関して一定の信頼があります。この方法は同ブランドでの切り替えが前提で、カード会社ごとに手続き方法が異なるため確認が必要です。

スーパーフライヤーズ会員の主なメリット

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スーパーフライヤーズ会員はカードを所持している限り「ANAプレミアムメンバー」と同じサービスが受けられます。過酷なマイル修行をしてでも享受したいメリットとは、どのようなものでしょうか? 

ANAが所属する「アライアンス(航空連合)」は「スターアライアンス」です。同カードではANAグループのサービスに加え、スターアライアンスの特典も多数受けられます。

同行者とANAのラウンジが利用できる

スーパーフライヤーズ会員とその同行者は、ANAグループやスターアライアンス加盟航空会社運航便などに搭乗する際、各空港の指定のラウンジが利用できます。会員には、本会員のほか、家族会員も対象です。 

国内線の利用時は、羽田空港・新千歳空港・那覇空港など10以上の「ANA LOUNGE」でゆっくりとくつろげます。「ANA ARRIVAL LOUNGE(成田)」や「セントレア エアライン ラウンジ(名古屋)」も対象です。 

国際線の利用時(国内発)は、ANAのラウンジに加え、スターアライアンス加盟航空会社のラウンジも利用が可能です。ラウンジ内では食事や飲み物が提供されるため、長いフライト前の腹ごしらえができるでしょう。

利用には、搭乗券とデジタルまたはプラスチックの「ステイタスカード」の提示が必要です。

スムーズに搭乗できる

スーパーフライヤーズ会員には、国内・国際線の「優先搭乗」資格があります。

「プレミアムメンバー優先のチェックインカウンター」を設けているため、カウンター前の長い行列に並ぶ必要がありません。優先的に手荷物が受け取れるように、手荷物に「優先受け取りマーク」が印字されたタグを付けるサービスもあります。

また、乗り継ぎ便を利用する際は「無料預け手荷物」の制限が緩和されるのもポイントです。国内線では+20kg、国際線では無料手荷物許容量+1個(搭乗クラス別で重量に制限あり)が無料で追加できます。

対象となるのは、ANAグループ運航便・スターアライアンス加盟航空会社・スターアライアンス コネクティングパートナー間の乗り継ぎです。

スーパーフライヤーズ会員であれば、本会員と家族会員の両方が対象となります。本来、プラチナランクよりも高いダイヤモンドやプレミアムであっても、本会員のみ提供されるサービスのためお得です。

スターアライアンス・ゴールド会員

スーパーフライヤーズ会員とその同伴者1名は「スターアライアンス・ゴールド会員」として、スター アライアンス加盟航空会社運航便の搭乗時に空港内の「スターアライアンス加盟航空会社のラウンジ」が利用可能です。 

ラウンジは全世界に1000カ所以上あり、幅広い用途で使えます。料理や飲み物のおもてなしもあり、充実した搭乗前のひとときが過ごせるでしょう。

都合のよい時間に優先的に搭乗できる「優先搭乗」のサービスがあるため、ラウンジから慌てて移動する必要がありません。

ボーナスマイルがもらえる

22年4月利用分からスーパーフライヤーズ会員を対象に、対象のライフソリューションサービスの利用でのボーナスマイルが付きます。

≪対象サービス≫
・ANAショッピングA-style
・ANA FESTA 空港売店
・ANA DUTY FREE SHOP 空港免税店
・ANA STORE @SKY 国内線機内販売
・ANA STORE SKY SHOP 国際線機内販売
・ANAトラベラーズ ダイナミックパッケージ(国内・国外)
・ANAトラベラーズホテル(国内)

対象サービスを利用する際にANAマイレージクラブお客様番号を提示するかサイトに登録すると、通常の3倍マイルが貯まります

搭乗前のお土産の購入や移動先での宿泊でもマイルがザクザク貯まるため、陸でも効率的にマイルを積算できるでしょう。

プレミアムポイントとは

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プレミアムポイントとは、ANAプレミアムメンバーになるために積み立てるポイントです。マイルのように、使ったり交換したりすることはできません。クレジットカードの利用や買い物では貯まらず、フライトを利用したときのみ積算されます。

プレミアムポイントの計算方法

プレミアムポイントは「フライト利用時」にマイルとは別に積算されます。搭乗時の「フライトマイル」は「区間基本マイル×予約クラス・運賃種別の積算率」で算出されますが、プレミアムポイントはそれに「路線倍率」を掛けて「搭乗ポイント」を足したものです。

プレミアムポイント=「フライトマイル」×「路線倍率」+「搭乗ポイント」

路線倍率は国際線が2倍、国際線では「ANAグループ運航便の日本発着アジア・オセアニア・ウラジオストク」が1.5倍、「ANAグループ運航便のその他路線、スター アライアンス加盟航空会社・スターアライアンスコネクティングパートナー運航便」が1倍です。

搭乗ポイントは、搭乗クラスや運賃ごとに規定があり、一区間あたり0~400ポイントの間で積算されます。

計算ツールで簡単に算出できる

プレミアムポイントは「ANA SKY WEB」にある計算ツール「ANAフライトマイルプレミアムポイントシミュレーション」を使って、簡単に算出できます。

搭乗日・区間・利用カード種別・ステイタス・利用運賃などを入力し「次へ」をクリックしましょう。積算率や搭乗ポイント数は「運賃の一覧はこちら」で確認可能です。

また、多くのポイントが獲得できたとしても、航空券が高ければ採算がとれず金銭的に苦しくなってしまいます。

「往復運賃÷獲得できるプレミアムポイント」で「プレミアムポイントの単価」を算出
し、費用効率が高い路線を探してみましょう。なお、ツールはANAグループ運航便のみに対応しています。

ANA SKY WEB : ANAフライトマイル・プレミアムポイントシミュレーション

フライトマイル、路線倍率を意識する

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プレミアムポイントは「フライトマイル」と「路線倍率」を考慮すると、ベストな路線が見つかります。積算率がよい予約クラスや各種割引も検索してみましょう。

路線倍率が2倍の国内路線で効率よく

路線倍率は利用運賃や予約クラスは一切関係なく、「出発地と目的地」によって決められる数字です。少ない費用で効率よくプレミアムポイントを貯めたい人は、路線倍率が2倍の「国内線」を選びましょう。

ただ、距離が短い路線はポイントが稼ぎにくいため、沖縄や北海道などの「長距離路線」を選ぶ必要があります。観光なしであれば、1日で「東京(羽田)-沖縄(那覇)」の往復も不可能ではありません。

ANAでは、国内最長路線である「沖縄(那覇)-札幌(新千歳)」も1日に1往復以上は運行しています。(※)

また、プレミアムポイントの単価を考えるなら、航空券が安い時期を狙うことも欠かせません。沖縄路線は1月の年始休暇明けが安値になりやすく、マイル修行にはぴったりです。

※新型コロナウイルスの影響に伴い、22年3月26日までは運休が決まっています。

国際線はシンガポールほかアジア路線に

アメリカやヨーロッパなどの長距離路線は区間基本マイルが大きいものの、路線倍率は1倍です。一方、アジア・オセアニア・ウラジオストクの路線は倍率が1.5倍のため、ポイントが効率的に獲得できます。 

アジアの中でも、シンガポール・クアラルンプール・ジャカルタなどは区間基本マイル(100%)が片道各3000以上と大きく、マイル修行者には人気です。

時間やお金に余裕がある人は、シドニーなどのオセアニア路線で一気にポイントを稼ぐのもよいでしょう。

お得で積算率が高い航空券を予約する

航空券を予約するときは「クラス」や「利用運賃」の積算率も要チェックです。ANAの座席には「普通席」と「プレミアムクラス」がありますが、プレミアムクラスにアップグレードすると、運賃にプラス一律50%のマイルが積算されます。 

沖縄の長距離路線のプレミアムクラスなら、普通席よりもポイントアップが見込めるうえ快適な空の旅が満喫できるでしょう。

「搭乗ポイント」は利用運賃ごとに規定があり、0~400ポイントの間で積算されます。400ポイントが加算されるお得な運賃は「ANA SUPER VALUE」です。

搭乗日355日前の午前9時30分から予約可能な早割運賃で、早ければ早いほどお得になる傾向があります。特に、予約期限が75日前までの「ANA SUPER VALUE 75」は、格安で長期路線が予約できる可能性が高いでしょう。

まとめ

スーパーフライヤーズ会員を目指すには、いくつかの条件を達成する必要があります。マイル修行者は、区間の基本マイル・路線倍率・搭乗ポイントを意識して路線を決めることが重要です。

国内線がメインであれば、沖縄や北海道などの長期路線に絞り、プレミアムクラスと早割で大きくポイントを稼ぎましょう。「羽田→那覇→新千歳→羽田」というふうに、一気にポイントアップが見込める路線を組んでみるのも一つの手です。

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