マイルを貯めて飛行機に無料で乗ろう。特典航空券以外の使い道も

マイルとは

マイルとは、各航空会社が提供するポイントサービスです。貯めて使用すれば航空券に交換できるなど、さまざまな特典が得られます。あまり飛行機と縁がない人でもマイルを貯めるべき理由や、使い方を紹介します。

マイルを貯めるべき理由とは？

マイルは、飛行機によく乗る人はもちろんのこと、あまり乗らない人も貯めておいたほうが何かと便利です。 

飛行機に乗らなくても、クレジットカードの使用や他社のポイントから交換することで、マイルは貯められます。

少しずつ貯めていくと、飛行機を利用する際に無償の搭乗券と交換できたり、座席をアップグレードしたりできます。航空券だけでなく、マイルから商品券やクーポン券への交換も可能です。

旅行の際に交通費を節約できれば、現地でより高級な料理や、ワンランク上のホテルを楽しめるでしょう。

貯めて使うまでのおおまかな流れ

マイルの貯め方や使い方は、航空会社によって異なりますが、おおまかな流れはほとんど同じです。 

まず、どの航空会社のマイレージプログラムを利用するかを決定します。続いて、そのプログラムに入会し、各種情報を登録します。氏名や住所、生年月日などの基本情報を入力しましょう。 

各航空会社が指定するクレジットカードに入会すれば、ほとんどの場合、会員登録は同時に完了します。クレジットカードを活用すれば、ボーナスマイルが付与されることもあるため、通常よりもお得な還元率になるでしょう。 

マイルの使い方は、各マイレージプログラムの公式サイトから航空券や商品への交換を申請するだけです。

飛行機に無料で乗るには何マイル必要？

どのくらいマイルを貯めれば、無料で飛行機に乗れるのでしょうか。航空券をマイルで手に入れるために必要なマイル数を説明します。

国内線特典航空券に必要なマイル数

閑散期の飛行距離が短い区間であれば、ANAでは片道5000マイルから特典航空券に交換できます。JALは片道6000マイルからです。これは、代表的な区間でいうと東京⇔大阪で利用できます。

ちょっとした旅行や、日帰り旅行などに使えるでしょう。ただし、ANAはシーズンによって必要マイル数が変わります。

では、航空券に交換するマイルは、どうすれば貯められるのでしょうか。JALで飛行機に搭乗する方法のみで、マイルを貯める例を見てみましょう。 

東京から大阪へ飛行機で移動する場合、片道の区間マイルは280マイルです。6000マイルを獲得するためには、東京⇔大阪を約22回移動する必要があります。 

見方を変えれば、往復で11回すれば1回は無料で飛行機に乗れるのです。月に1度程度出張や旅行を重ねれば、貯められるでしょう。

往復6000マイルで国内旅行も可能

JALでは、区間を往復する航空券が6000マイルで手に入る「どこかにマイル」というサービスを開催しています。通常1万2000マイル必要な往復航空券が、半分のマイル数で入手できるお得なサービスです。

行先は、提示された四つの候補地からランダムに決定します。どのような旅になるのかワクワク感が味わえるでしょう。

ANAも「今週のトクたびマイル」という、通常よりも少ないマイルで航空券に交換できるサービスを開催しています。過去には3000～5500マイルで、「東京または大阪」と「東北または四国・九州」を行き来する路線が提供されていました。

対象路線は毎週変わり、火曜日の昼12時に公式サイトで告知されます。こちらも公式サイトで詳細を確認してみてはいかがでしょうか。

国際線特典航空券に必要なマイル数

こちらも公式サイトで詳細を確認してみてはいかがでしょうか。JALの国際線特典航空券へ交換するために必要なマイル数は、片道7500マイルからです。ANAの場合は、往復で1万2000マイルからになります。 

一見すると、ANAのほうがお得に見えますが、ANAは国内線と同様、シーズンによって必要マイル数が変わります。 

この1万2000マイルは、一番航空券が安い時期（ローシーズン）に入手した場合であり、例えば東京⇔ソウルの往復分（エコノミークラス）に該当します。

レギュラーシーズンであれば、同じ区間でも往復で1万5000マイルが必要になるため、JALの必要なマイル数と変わりません。

ANAで、できる限りお得な特典航空券を取得したい場合は、旅行に行く時期も考慮する必要がありそうです。

未使用の特典航空券はキャンセルできる？

特典航空券を獲得したはよいものの、急な予定変更が生じることもあるでしょう。その場合、キャンセルや払い戻しはできるのでしょうか。

いつまでであれば変更が可能なのか、キャンセル料などは発生しないのか、気になる点を説明します。

キャンセルと払い戻し

ANAとJALでは、特典航空券のキャンセルが可能です。ANAでは自分都合で払い戻しを希望した場合、払戻手数料の3000マイルを差し引いたマイル数が口座に戻されます。

すべての区間で未使用であることが条件です。ただし、払い戻し時点で期限切れになっているマイルは、払い戻しができません。

払い戻されるマイルの有効期限は、特典を交換した際に使用したマイルに準じます。払戻手数料のマイルは有効期限が短いものから自動で適用されるため、自分で期限が近いものから選ぶ必要はありません。

JALの払戻手数料は3100円（税込）です。特典を交換した分のマイルが払い戻されます。マイルの有効期限は、特典発行で使用したマイルの当初の期限と同じです。

キャンセル方法

ANAの場合は、ウェブサイトにログインし、予約の取り消しを実施します。会員専用のサービスセンターに、電話で伝えることも可能です。

ただし、国内・国外線ともに天候や機材トラブルなどやむを得ない理由以外は電話のみの受付となっているため、注意しましょう。キャンセル期限は、国内・国外線ともに予約便出発前までです。

JALも同様に、ウェブサイトから取り消し処理をするかコールセンターに連絡すればキャンセル可能です（国際線は一部払い戻し不可）。

キャンセル受付は、国内線が便出発の20分前、国際線が出発日前日の23時59分までが期限です。

特典航空券が取れないときの裏技

特典航空券は、予約可能な便の時間帯や座席が限られていることもあり、希望通りに予約できるとは限りません。そんな場合に、マイルを使ってうまく航空券を購入できる方法を紹介します。

JALはeJALポイントで航空券が買える

JALには、マイルのほかに「eJALポイント」と呼ばれる独自のポイントサービスがあります。マイルからeJALポイントに交換し、さらにそのポイントで航空券を購入すれば、希望の便が予約できるのです。

ポイントは、5000マイルから交換できます。交換比率は5000マイル=5000ポイント、10000マイル=1万5000ポイントです。多く交換したほうがお得になるでしょう。

マイルの有効期限を延長する方法としても、よく使われます。マイルの有効期限は36カ月ですが、eJALポイントは交換を行った月から12カ月です。

よって、マイルが無効になるぎりぎりのタイミングでポイントに交換すれば、実質的に有効期限を1年延長できます。

e JALポイント特典：必要なマイル数・有効期限 - JALマイレージバンク

ANAはANA SKYコインで購入しよう

ANAでも同様に、「ANA SKYコイン」と呼ばれる独自の電子クーポンサービスがあります。貯めたマイルはANA SKYコインに交換可能であり、このコインで航空券が購入できるのです。

1マイルから交換ができ、交換比率は会員ステータスやカードランクが高いほど優遇されます。有効期限はe JALポイントと同じ12カ月になるため、マイルの期限延長手段としても利用できるでしょう。

ANA SKYコインで購入できるものは、国内線・国際線の航空券や国内旅行商品、海外旅行商品です。

こんどの旅に、すぐ使える。ANA SKY コイン | ANAマイレージクラブ

マイルのおすすめの使い方は？

マイルは航空券だけでなく、さまざまなサービスや商品に交換できます。貯めたマイルの、おすすめの使い方を紹介します。

座席のアップグレード

空の旅をもっと快適に過ごしたい人におすすめなのが、マイルを使った座席のアップグレードです。JALとANAの両社で、マイルから交換できます。必要マイル数は、JAL・ANAともに片道9000マイルからです。

このアップグレード特典を活用すると、JALでは手元にある航空券より一つ上のクラスで搭乗できるようになります。ただし、特典の利用は国際線のみに限定されるので、注意しましょう。

ANAでも同様に、国際線のみ座席のアッグレードができます。対象便はANAかグループ便のエアージャパンのみです。コードシェア便では使用できないため、気を付けましょう。

ANAは、公式サイトにてフライト区間の「区間基本マイレージ」と「必要マイルチャート」を確認し、交換するマイル数を確認可能です。JALは「行先」と「アップグレード後のクラス」の組み合わせから、必要マイル数が分かります。

電子マネーやパートナー特典への交換

JALでは、マイルをイオンなどで使える電子マネー「WAON」に交換可能です。ただし、「JMB WAON」会員限定の特典となっています。 

通常、1万マイルから交換でき、交換比率は1万マイル=1万WAONです。しかし、2022年3月31日までであれば、3000マイルから交換できるキャンペーンを実施しています。 

また、交換できるパートナー会社のサービスには、「dポイント」や「Suica」、「ビックポイント」などさまざまな選択肢があります。

ANAでは、電子マネーの「楽天Edy」や「nanacoポイント」などに等価交換できます。そのほか百貨店で使えるポイントやドラッグストア、家電量販店などで利用できるさまざまなポイントへの交換も可能です。

ショッピングモールでのお買い物に

JALやANAの公式ショッピングモールで、貯めたマイルをいろいろな商品へと交換できます。バッグや腕時計、アクセサリーや家電など、魅力的なアイテムを手に入れられます。

中には、航空会社オリジナルの商品もあるため、ここでしか手に入らないレア物にも注目です。マイルで交換できるものには高級食材やワインなどの酒類もあり、バラエティに富んでいます。 

ショッピングはオンライン上でいつでもできるので、自宅でくつろぎながら買い物が楽しめます。有効期限が迫っているマイルや使い道に困っているマイルがあれば、一度はのぞいてみるとよいでしょう。

旅好きならホテルやレンタカーの予約に

旅行によく行く人であれば、ホテルやレンタカーの予約に使用するのもおすすめです。国内だけでなく、世界中のホテルの宿泊費、またはレンタカーの利用代にマイルを活用できます。

マイルで出費を抑えることで旅行の中身をより充実させるなど、ほかの用途にお金を回せます。 

レンタカーを借りれば現地でさまざまな場所を巡れるため、行きたかった観光地にも行きやすくなるでしょう。いつもは泊まらない高級ホテルも堪能できるかもしれません。

まとめ

マイルは飛行機に乗らなくても、クレジットカードの利用などでも貯められます。航空券への交換や座席のアップグレード、ホテル・レンタカーの代金など使用できる用途はさまざまです。 

電子マネーや各種サービスのポイントにも交換できるため、普段の生活で広く活用できます。 

希望する航空券の予約が取れないときは、各航空会社が提供しているポイントサービス経由で入手できないか確認してみるとよいでしょう。飛行機に乗る機会の多さに限らず、マイルを貯めてみてはいかがでしょうか。