ANAマイル不足分は現金で補える？マイルが余ったときの使い道も

ANAマイルが足りないとき

ANAマイルは特典航空券や座席のアップグレードなど、さまざまな特典との交換が可能です。特典交換に必要なマイル数に達していない場合、不足分を現金で補うことはできるのでしょうか？

特典航空券は現金と併用で予約できる？

有償ではなく、貯まったマイルで手配する航空券を「特典航空券」と呼びます。路線ごとに「必要マイル数」が規定されており、ANAの国内線は1区間（片道）あたり5000マイル～、国際線は往復1万2000マイル～です。 

口座のマイル数が足りない場合、必要マイル数に対する不足分を現金で補うことはできません。欧米の航空会社では、マイルを現金で購入する「バイマイル（Buy Mile）」や「バイポイント（Buy Point）」を取り入れているとこも多くあります。 「特典までマイルが少し足りない」というときに使える便利なサービスですが、ANAではバイマイルを導入していないのが現状です。マイルの共有・不正取得・譲渡・売買・換金などの行為も、固く禁じられています。

すぐにマイルを増やしたいとき

ANAではバイマイルが導入されていないうえ、譲渡や売買もNGです。フライトを利用せずにマイルを増やしたいときは、「他社ポイント」をマイルに交換したり「家族のマイル」を合算したりする方法を活用しましょう。 また、ポイ活で貯めたポイントをマイルに交換する方法は、「普段の生活で無理なくマイルを貯めたい」という人にぴったりです。

家族のマイルを合算する

「ANAカード会員」は、家族のマイルを合算して特典に交換できる「ANAカードファミリーマイル」が利用できます。 生計を同一にし、かつ同居している一親等以内の家族・配偶者・同性パートナーのANAカード会員が対象で、合算できるのは自分を含め最大10名です。 

まず、ANAカード会員の中から「プライム会員（親会員）」を1名決めます。プライム会員以外は「ファミリー会員（子会員）」となり、サービスへの登録はプライム会員が代表して行う仕組みです。 

申込書に必要事項を記入し、所定の書類と一緒に「ANAマイレージクラブ・サービスセンター」に郵送するのが一般的な登録の流れとなります。 ファミリー会員が「ANAカード家族会員」の場合は、オンラインでの登録も可能です。合算したマイル数はプライム会員の「マイル口座残高」で確認ができます。

ANAカードファミリーマイル | ANAマイレージクラブ

他社ポイントをマイルへ交換

「電子マネーなどの共通ポイント」や「クレジットカード会社のポイント」を、マイルに交換する方法もあります。交換時は、換算レートや手数料の有無を確認しましょう。 

手数料がかからない例として、楽天ポイントは「2ポイント→1マイル」・Tポイントは「500ポイント→250マイル」でANAマイルへ移行できます。エポスカードの決済で貯まる「エポスポイント」も「1000ポイント→500マイル（プラチナ・ゴールドは600マイル）」の換算です。 

一方で、「アメリカン・エキスプレス・カード（ビジネス・プラチナカードを除く）」の場合、ANAマイルに交換するには年会費5500円（税込）のメンバーシップ・リワード ANAコース」への登録が必要です。換算率は「2000ポイント→1000マイル」となります。 コース登録に加えて、追加サービス「メンバーシップ・リワード・プラス（年会費3300円）」へ加入すれば「1000ポイント→1000マイル」で交換可能です。年会費とレートアップによるマイル積算を比べてみて、お得な頻度で交換できそうであれば登録しましょう。

楽天のアプリを活用して貯めよう

通常「楽天ポイント」は、楽天が発行するクレジットカード「楽天カード」での決済や「楽天グループの各種サービス」を利用することで付与されます。 お金をかけずにポイントを貯めたい人は、スマホアプリ「楽天チェック」を活用しましょう。ポイント対象店の店舗を訪れるだけで加算されます。 

アプリをスマホにインストールし、対象店の指定エリアでボタンをタップ（チェックイン）すると、楽天ポイントが付与される仕組みです。アプリ内課金は一切なく、店舗で買い物をする必要もありません。 

なお、楽天ポイントには、「通常ポイント」と「期間限定ポイント」の2種類があります。マイルに交換できるのは、通常ポイントのみです。キャンペーンでは期間限定ポイントが付与されるケースが多いですが、楽天チェックでは通常ポイントが貯まります。

・アプリ名：楽天チェック
・価格：無料
・Apple Store：ダウンロード
・Google Play：ダウンロード

ポイントサイトの100％還元案件に注目

ポイントサイトとは、商品の購入や簡単なアンケートなどでポイントが付与される「お小遣い稼ぎサイト」です。「モッピー」や「.money」などが代表的です。 なかでも、「購入額の100％がポイント還元される」案件で獲得したポイントをマイルに交換すれば、「マイルの購入」に近い形が叶います。

ただし、高還元の案件は「月額サービスの契約」が多い点に注意が必要です。 ポイント獲得後にサービスの解約を忘れてしまうと、「翌月の料金」が発生してしまいます。きちんと解約すれば、再登録で再還元されるものもあるためお得です。 

ポイントは、ポイント交換サイト「.money」を活用してマイルに交換しましょう。交換手数料がかからないため「還元率の高い他社ポイント」にいったん交換してから、ANAマイルに移行する裏技も使えます。 

ポイント交換サイト│ドットマネーは手数料無料・業界No1交換レート！

ANAカード入会特典でマイルをGET

「ANAカード（ANA Card）」とは、ANAがカード会社と提携して発行する「ANAマイレージクラブの会員向け」のクレジットカードです。カード入会時はお得なキャンペーンが盛りだくさんで、マイルが大きく稼げるチャンスといえるでしょう。

ANA JCBカードのキャンペーン

「ANA JCBカード」は「ANA JCB 一般カード」を筆頭に、「ANA JCB ワイドゴールドカード」や「ANA To Me CARD PASMO JCB（ソラチカカード）」など用途に合わせて選びやすいラインナップです。 

入会キャンペーンが開催されていることも多く、特典の内容はその都度異なります。「入会ボーナスマイル」に加えてカードの利用金額に応じた「OkiDokiポイント」が付与されるなど、Wボーナスが期待できるものは要チェックです。 

ANA JCB 一般カードで参加した場合は、入会ボーナスマイルの1000マイルが付与されるうえ、指定期間内のカード利用額が10万円（税込）を超えると1500マイル相当のOkiDokiポイントが加算されます。 キ

ャンペーン対象カードに入会後、手元に届いてから「参加登録」をしましょう。エントリー期間が決まっているため、カードが手に入り次第早めに登録するのがおすすめです。

ANA JCBカード 入会キャンペーン ｜ クレジットカードなら、JCBカード

ANA アメリカン・エキスプレス・カードの入会特典

「ANA アメリカン・エキスプレス・カード」は、クレジットカードブランド「アメックス」とANAが提携したカードです。年間6600円（税込）の「ポイント移行コース」に登録すると、ポイントをANAマイルに移行できるようになるうえ、ポイントの有効期間が無期限になります。 

移行レートは「1000ポイント→1000マイル」で、年間移行上限はありません。ポイントをがっつり貯め、大きく使いたい人にはぴったりの1枚でしょう。 新規入会者には1000マイルのボーナスマイルが付与されるほか、入会後3カ月以内に1万円のカード利用で500ポイント・10万円で1500ポイント・30万円で4000ポイントが進呈されます。

ANAアメリカン・エキスプレス|アメリカン・エキスプレス

1マイル1円として使える使い道

ANAマイルの価値は固定されておらず、交換する対象によって価値が変わるのが特徴です。「1マイル＝1円」として使える代表的な使い道をチェックしてみましょう。

ANA SKY コインに交換

ANAマイルは、Webサイトから「ANA SKY コイン」へ交換ができます。「1コイン＝1マイル」に換算され、航空券の購入や旅行商品の支払いなどに10円単位で使えるのが特徴です。マイルと違い、コインの不足分が現金で補えます。 

マイルから交換する「特典航空券」は、人気路線や大型連休時の予約に「利用制限」が設けられる場合がありますが、コインは希望するANA便に空席がある限り予約が可能です。 交換レートは、ANAカードの種類や会員のランクによって変動します。1万マイル以上の交換ではマイルの価値が1.2～1.7倍にもアップするため、マイルのお得な使い道の一つともいえるでしょう。 

ただ、有効期限が「交換月より、12カ月目の末日」と短い点に注意が必要です。マイルの有効期限は「交換月より、36カ月目の末日」のため、マイルとして保有しつつ使用時に一気に交換しましょう。レートアップも受けられて、一挙両得です。

こんどの旅に、すぐ使える。ANA SKY コイン | ANAマイレージクラブ

ANAご利用券に交換

「ANAご利用券」は航空券や旅行商品はもちろん、提携ホテルでの宿泊や機内販売、ゴルフなど「ANAの関連サービス」に幅広く使えるのが魅力です。 ANAご利用券で交換した航空券でも、所定のマイルが積算されるのもポイントでしょう。

1万マイル単位で、「1万マイル→1万円（5000円×2枚）」に換算されます。 有効期限は「発行日より12カ月目の末日」です。釣り銭は戻ってこないため、5000円以上の買い物やサービスに利用しましょう。 

券面には「会員の氏名」が記載されており、転売や譲渡はできません。利用資格者は「会員本人」または事前に「特典利用者登録」をした人に限定され、利用時は身分証明書の提示が必要な場合もあります。

特典利用者登録 | マイルを使う | ANAマイレージクラブ

A-styleでショッピング

「A-style」はANAマイレージクラブ会員限定のショッピングサイトです。取り扱いブランドは60種類以上で、ANAのオリジナル商品やANAと他社メーカーのコラボ商品、各地から取り寄せた特選グルメなども手に入ります。 

手持ちのマイルは、1マイル=1円相当で「1マイル単位」で支払いに充当可能です。現金（カード）との併用ができるため、有効期限間近のマイルが無駄なく使えるでしょう。 

ANAカード決済を選択すれば対象商品が5％オフになるメリットがあるほか、クレジットカード会社のポイントとは別に、「購入金額100円（税込）につき1マイル」が積算されます。 初回登録時は、「A-styleショッピング登録」を済ませましょう。10桁の「ANAマイレージクラブお客様番号」とパスワードによるログインが必要です。

ログイン選択 | ANAショッピング　A-style

ANAトラベラーズ ホテルで活用

「ANAトラベラーズ ホテル」とは、フライトやショッピング利用で貯めたマイルを提携宿泊施設の支払いに使えるサービスです。1万円以内のリーズナブルなシティホテルからラグジュアリーなリゾートホテルまで、ラインナップは豊富です。 

通常は、宿泊代金100円につき1マイルが積算されます。なかには、ボーナスが加算される「プラスマイルプラン」を提供している施設もあるため、予約前にチェックしてみましょう。 マイルでの支払いは「予約時の同時決済」です。支払いにマイルを含む場合は、積算の対象外となる点に注意しましょう。

ANAトラベラーズ ホテル | 国内ホテル予約 | 国内ツアー | ANA

まとめ

ANAではマイルを現金で購入したり、足りない分を現金で補ったりすることはできません。「特典に交換するマイルが足りない」というときは、他社ポイントをマイルに移行する方法が有用でしょう。 

普段からポイントサイトで地道にポイ活をし、.moneyなどの移行手数料無料のサイトからマイルやポイントへ交換するのが賢いやり方です。 マイルの使い道は、特典航空券や座席のアップグレードにとどまりません。ショッピングやホテルの予約、コインとの交換も可能です。マイルの有効期限を確認しながら、無駄なくマイルを使いましょう。