JALのクラスJはマイルでも予約可能。当日アップグレードは？

快適な空の旅が実現するクラスJ

JALの国内線に存在する独自の座席グレードが「クラスJ」です。普通席のワンランク上にあたるクラスで、リーズナブルな料金で快適な空の旅ができるところが評価されています。

片道プラス1000円でシートにゆとり

クラスJは、JALの国内線のみに設定されている独自のシートです。国内線のシートは「普通席」「クラスJ」「ファーストクラス」の三つのランクに大別され、サービス内容や価格が異なります。

クラスJは「もっと気軽にくつろぎの空間をより多くのお客さまにお楽しみ頂きたい」というコンセプトのもとに生まれました。料金は「普通席の利用運賃（1区間）プラス1000円」です。

クラスJのシートは2種類ありますが、どちらも普通席より前後座席幅が18cm広く、シート幅にも余裕があるのが特徴です。レッグレストが付いているため、長時間の飛行にでも疲れにくいでしょう。

「プラス1000円」というコストパフォーマンスの高さから、予約がすぐに埋まってしまうこともあります。

事前予約はできる？

クラスJは、事前予約が可能です。運賃種別は、普通運賃（大人・小児）をはじめ、JALビジネスきっぷ・往復割引・先得（タイプA）・特便（1・3・7・21）などの割引運賃種別も対象となっています。

希望する種別が予約可能かどうかは、Webで確認しましょう。Webサイトや電話、国内線カウンターなどから航空券の予約をする際に、クラスJで航空券を取ります。

国内線の予約開始日は、基本的に「搭乗日の330日前の9時30分」です。ただし、対象の一つ「乗継割引7・28」は「プレリリース時」の告知が決められています。

なお、国際線の「ファーストクラス」や「ビジネスクラス」の通し運賃で乗継の国内線を利用する場合は、追加料金なしでクラスJが利用できます。

なお、普通運賃や往復割引、JALビジネスきっぷなどの一部の利用運賃は、航空券購入後でも「普通席→クラスJ」へのアップグレードが行えます。会員サイトにログインし、「予約管理」から変更したい便を選択しましょう。

ご予約・ご購入・ご搭乗手続きについて（クラス J） - JAL国内線

クラスJ搭乗でマイルはどれくらい貯まる？

クラスJに搭乗すると、普通席よりもマイルが多く積算されます。片道プラス1000円で、どのくらいのマイルが貯まるのでしょうか？通常運賃のマイル積算率と比べてみましょう。

JAL国内線通常運賃のマイル積算率

フライトマイルは「搭乗区間の基本マイレージ×利用運賃のマイル積算率」で算出されます。「利用運賃のマイル積算率」は、価格が高い航空券は積算率が高く、割引率の高い安価な航空券は積算率が低く設定されているのが一般的です。

「区間マイルの100％」が積算される運賃は、普通運賃（大人・小児）・往復割引・障がい者割引・介護帰省割引・JALビジネスきっぷ・eビジネス・特別乗継割引です。

特便や先得、おともdeマイル割引といったお得な割引運賃になると、積算率がやや下がり「区間マイルの75％」となります。

飛行機と宿泊がセットになった個人包括旅行割引運賃は割引率がぐっと高くなるため「マイル積算率は50％」にまで下がる仕組みです。

クラスJは10%アップで積算

クラスJでは、通常運賃のマイル加算率に「区間マイルの10%」がプラスされます。先ほどの加算率を見ると、運賃種別によって「区間マイルの100%→110%」「区間マイルの75％→85％」「区間マイルの50％→60％」になる計算です。

ただし、パッケージツアーに適用される運賃の中で、包括旅行割引運賃・団体割引運賃・代理店割引運賃など割引率の高い運賃や、支払いがマイルの特典航空券は積算率プラス10％の対象には含まれません。

なお、「国際線航空券に含まれる日本国内区間」については、予約クラスに応じて「30～150％」（22年6月末まで公式発表済）が積算されます。

クラスJのアップグレードはマイルでもOK

有償ではなく、マイルで交換する航空券は「特典航空券」と呼ばれます。国内線の特典航空券は、普通席のほかにクラスJでの予約も可能です。

ただし、搭乗当日は「マイル」による席のアップグレードができません。マイルを使いたい場合は、「航空券の予約時」に忘れずクラスJを選択しましょう。

特典航空券の場合は片道プラス2000マイル

普通席特典航空券の必要マイル数に1区間あたり「2000マイル」を追加すると「クラスJ特典航空券」が予約できます。

たとえば、東京-大阪の必要マイル数（片道）は6000マイルですが、クラスJで予約をすると、6000マイル+2000マイル=8000マイルが必要となります。

クラス J特典航空券の予約後、希望便のクラスJが満席になったり席の設定自体がなくなったりした場合、普通席になってしまうことがあります。クラスJから普通席に変更されても、マイルは払い戻しがされない点に注意しましょう。

すでに特典航空券を普通席で予約している場合でも、予約変更締切日の前であれば当日にクラスJへの変更が可能です。

JALカード navi会員 減額マイルキャンペーンも同様

学生専用カード「JALカード navi」のnavi会員は、1区間3000マイル、2区間6000マイルで特典航空券に交換できる「減額マイルキャンペーン」が利用できます。

対象は「国内線特典航空券の普通席」ですが、1区間・1名ごとに2000マイルを追加すれば、「Jクラス特典航空券」の予約も可能です。

減額マイルキャンペーンで東京-沖縄の普通席（往復）が6000マイルであれば、Jクラスの必要マイル数は6000マイル+4000マイル＝1万マイルとなります。片道だけクラスJにするときは、4000マイル→2000マイルの計算です。

なお、減額マイルキャンペーンは、「JAL Webサイト（PC）」の限定キャンペーンになっています。モバイル版のJAL Webサイトから予約した場合は、マイルの減額は適用されません。

JAL Webサイト限定 国内線特典航空券 JALカード navi会員 減額マイルキャンペーン

おともdeマイルは片道プラス1000マイル

おともdeマイル割引は、「JALマイレージバンク会員（JMB会員）を含む2～4名のグループ旅行」に最適な割引サービスです。

グループ全員が同一の便・クラスの路線を往復する場合に限り、JMB会員は「1万マイル」・同行者は「割引運賃」で航空券が予約できます。

予約時の普通席運賃→クラスJへのアップグレードは、マイルの場合「1名のみ・片道（1区間）あたりプラス1000マイル」で可能です。

片道のみクラス J利用時は1万1000マイル、往復クラス J利用時は1万2000マイルになります。ほかの同行者に関しては、マイルではなく有償で片道プラス1000円・往復プラス2000円払えばOKです。

なお、おともdeマイル割引は予約後の変更ができません。 予約後にクラスJへアップグレードしたいと思った場合は、当日空港にて申し出ましょう。

当日は、マイルによるアップグレードはできません。本会員・同行者ともに片道プラス1000円を支払いましょう。

おともdeマイル割引（運賃） - JAL国内線

当日アップグレードは可能？

予約時にクラスJの航空券が予約できなかった場合、当日のアップグレードも可能です。「自動チェックイン」にて簡単に手続きが行えますが、特典航空券の場合はカウンターに立ち寄りましょう。

片道プラス1000円で積算率も適用

JALの国内線には、「当日アップグレード」のサービスがあります。搭乗当日に座席に空きがある場合に限り、上のクラスに変更ができるというものです。

当日アップグレード料金（片道）は、クラスJが1000円・ファーストクラスがプラス8000円です。料金を支払ってアップグレートをした場合、「アップグレードしたクラスのマイル積算率」が適用になります。

たとえば、積算率75％の特便割引や先得割引をクラスJにアップグレードすると、「75％+10％＝区間マイルの85%」が積算されるということです。

追加料金支払いにマイルは使えない

アップグレードの手続きは、「自動チェックイン」「発券機（KIOSK）」で行えます。追加額の支払いは「クレジットカードのみ」で、マイルは使えません。

「JMB/JALカード（ICサービス機能付き）」「JAL IC機能付きモバイル」「2次元バーコード（eチケットお客さま控）」のいずれかを手元に準備しておきましょう。

端末メニュー画面下部にある「航空券の購入・領収書発行・マイル登録などはこちらへ」をタッチします。選択肢の中から「アップグレード」を選んで画面の案内通りに手続きを済ませましょう。

特典航空券もカウンターで変更可能

普通席で予約した特典航空券は、当日空港で席に空きがある場合に限り、片道プラス1000円でクラスJに変更が可能です。

クラスJ特典航空券がプラス2000マイルと考えると、当日にアップグレードしたほうが割安かもしれません。当日に空きがあるかどうかはタイミング次第です。

手続きは「空港のチェックインカウンター」で行います。対象となる便の出発20分前までに手続きを済ませましょう。自動チェックイン機や発券機（KIOSK）では、手続きができません。

注意したいのは、特典航空券は、マイル積算の対象外です。料金を支払ってアップグレードをした分にもマイルは積算されないことも覚えておきましょう。

まとめ

JALでは、普通席の運賃に1000円をプラスするだけで、ワンランク上のクラスJの航空券が予約できます。手荷物や空港サービスの優先はありませんが、「いつもより少しだけ快適な空の旅がしたい」という人にとっては利用価値が高いサービスです。

クラスJへのアップグレードは当日、空港でも行えます。当日のアップグレードは早い者勝ちとなるため、早めの行動が肝心です。