ダイナスティ・フライヤーの特徴
「チャイナエアライン(中華航空)」は、1959年に設立された台湾の航空会社です。「ダイナスティ・フライヤー・プログラム(DFP)」という独自のマイレージプログラムがあり、DFP会員は同社が提供するさまざまな特典やサービスを享受できます。
片道の特典航空券予約が可能
チャイナエアラインでは、貯まったマイルを「特典航空券」に交換できます。片道のみの予約も可能で、クラスは「エコノミークラス(X)」「プレミアムエコノミークラス(Z)」「ビジネスクラス・プレミアムビジネスクラス(O)」から選択が可能です。
交換に必要なマイル数は「短距離区間」と「長距離区間」のどちらの区間に属するかによっても変わります。
短距離区間は「アジアの2地点間」や「オーストラリア - ニュージーランド間」のフライトが該当します。エコノミークラスの必要マイル数は片道で2万1000マイル、往復で3万5000マイルです。
長距離区間は、「アジアと北米・ヨーロッパ・オーストラリア・ニュージーランド間のフライト」にあたります。エコノミークラスの必要マイル数は片道で6万6000マイル、往復で11万マイルです。
VIPラウンジの利用に使える
DFP会員はマイルを「VIPラウンジの利用特典」に交換できます。空港内にあるVIPラウンジのチェックインカウンターで手続きを済ませましょう。1回の特典交換に必要なマイル数は、利用するラウンジの種類によって異なります。
5000マイル(ビジネスクラスゾーン):ゴールド・エメラルド・パラゴン会員利用可
1万マイル(専用ゾーン):エメラルド・パラゴン会員利用可
特典利用対象者は、台北桃園空港・台中空港・高雄空港・クアラルンプール・バンコク・成田国際空港・サンフランシスコ・ハワイから出発するDFP会員です。「同行者は対象外」である点に注意しましょう。
成田国際空港の第2ターミナルには、19席の専門エリアと70席のビジネスエリアから成る「東京チャイナ エアラインラウンジ」があります(20年4月~閉鎖中)。
Wi-Fiなどの基本設備のほか「フード・ドリンクバー」が完備されており、出発前のちょっとした腹ごしらえにも利用できそうです。ラウンジごとに営業時間が異なるため、利用の際にはあらかじめWebから確認しましょう。
有効期限は利用した日付から36カ月間
マイルは「チャイナエアラインまたは提携航空便を利用した日付から36カ月間」有効です。毎月1日の午前0時00分(台北現地時間)に自動的に無効になるため、月末までに特典への交換を行いましょう。
台湾と日本の時差は1時間で、台湾での午前0時は日本での午前1時です。たとえば、2022年7月に積算されたマイルの場合、台湾時間25年8月1日の午前0時00分に無効になります。
なお、3年間連続してマイルを獲得しなかった場合は、マイルが無効になるとともに会員資格も消失する仕組みです。会員への事前通知は行われないため、こまめに口座をチェックしましょう。
チャイナエアラインと提携しているのは?
同じ航空連合(アライアンス)に加盟している、または2社間での提携関係を結んでいる航空会社間では、マイルの相互利用や空港ラウンジの共有などを行っています。チャイナエアラインは、どの航空会社と提携を結んでいるのでしょうか?
スカイチームのデルタ航空、大韓航空など
世界には「スターアライアンス」「ワンワールド」「スカイチーム」の三大アライアンスがありますが、チャイナエアラインが加盟するのはスカイチームです。
スカイチームには、デルタ航空・大韓航空・中国東方航空・エールフランス・ベトナム航空など計19の航空会社が加盟しています。チャイナエアラインで貯めたマイルは、「スカイチーム特典航空券」へ交換可能です。
また、アライアンスの枠を超え、2社間での「パートナーシップ」を組んでいる提携航空会社もあります。ワンワールドに所属する「ハワイアン航空」や、スカイチームを脱退し中国の広州に拠点を置く「中国南方航空」とは個別にマイルの提携を行っています。
日本の航空会社とは提携していないの?
日系航空会社のJALとANAは、それぞれチャイナエアラインとは異なるアライアンスに加盟しているため、マイルの提携はありません。
ただし、JALは「日本-台湾」の全便で、チャイナエアラインとの「コードシェア便」を運航しています。
コードシェア便とは2社以上の航空会社が一つの定期便を共同で運航することで、一つの定期便に「JL(JAL便)」「CI(チャイナエアライン便)」と二つの便名が付けられるのが特徴です。
それぞれ「運航会社」と「コードシェア会社」に分かれ、航空券には運航会社名が書かれています。コードシェア便では、マイルの積算が行われていない点に気をつけましょう。
DFP会員は航空券の記載が「CI便」であればチャイナエアラインのマイルが獲得できますが、JL便ではマイルは積算されません。反対に、JAL会員はJL便と記載のある航空券ではJALマイルの積算対象ですが、CI便は対象外です。
ANAが提携しているのはエアチャイナ
ANAは、チャイナエアラインとの提携はありません。ただし、同じスターアライアンスに加盟する「エアチャイナ」とは、パートナー関係にあります。
エアチャイナとチャイナエアは名前が似ていますが、全く異なる航空会社です。エアチャイナは、中華人民共和国のナショナルフラッグキャリアで、漢字名は「中国国際航空」です。
中国国内では「国航」と呼ばれており、中国国内における国際線と主要国内線を運航しています。 ANAではエアチャイナとマイルの提携を行っており、エアチャイナのフライトでもANAマイルを貯めることが可能です。
また、両社間では04年よりコードシェア便の運航を開始しており、どちらのコードシェア便を利用した場合でもマイルが積算されます。
ダイナスティ・フライヤーのマイルの貯め方
マイルの貯め方は、「フライト利用」と「カード利用」が基本です。なかでも「CAL JCBカード」は買い物でダイナスティ・フライヤーのマイルが直接貯まる数少ないカードのため、DFP会員はぜひ入会を検討しましょう。
フライトで貯める
マイルは、チャイナエアラインや提携航空会社のフライトを利用した際に積算されます。チャイナエアラインの子会社にあたる「マンダリン航空」も、マイル積算対象です。
マイル積算対象となる便・予約クラスは、Webサイトで確認しましょう。「パートナー航空会社」の項目から希望する提携航空会社を選択すると、座席クラスごとの積算対象予約クラスと加算率が出てきます。
なお、50%以上のディスカウントで販売された航空券や、旅行業界の各種割引航空券は積算対象外です。
積算手続きは「予約時」に行うのが基本となります。会員カードに記載された「会員番号」と「会員名」を予約センターの係員に伝えましょう。
旅行代理店での予約では、「代理店係員」にマイルを貯める旨を伝えます。搭乗時は「チェックインカウンター」でカードを提示すれば自動的にマイルが積算される仕組みです。
提携のクレジットカードで貯める
JCBでは、チャイナエアラインとの提携による「CAL JCBカード(カル ジェーシービーカード)」を発行しています。
カードのラインナップは、年会費1375円(税込)の「一般カード」と、年会費1万3200円の「ゴールドカード」の2種類です。
一般カードは利用金額100円(税込)につき1マイル、ゴールドカードは1.5マイルの「ショッピングマイル(DEP)」が貯まります。
日本発の航空券を購入した際、25%ボーナスマイルがプラスされるのも見逃せません(空港発券を除く)。入会時は、一般カードには1000マイル・ゴールドカードには2000マイルのボーナスマイルが進呈されます。
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まとめ
チャイナエアラインは、台湾やアジアをはじめとする全世界にフライトネットワークを築いています。JALやANAとはアライアンスが異なるためマイルの相互利用はできませんが、JALとは日本-台湾全便でコードシェア便を運航中です。
コードシェア側の航空会社マイルは積算されませんが、航空券に記載されている「運航会社」側の対象クラスであれば、JAL・チャイナエアラインともにマイルが積算されます。
台湾を訪れる機会が多い人は、チャイナエアラインの「ダイナスティ・フライヤー」への入会を検討しましょう。あわせて「CAL JCBカード」を発行すれば、入会やショッピングで効率よくマイルが貯まります。