マイレージ特典航空券の予約基本ルール
航空会社のマイレージプログラムで貯めた「マイル」は、航空券への交換が可能です。有償の航空券に対し、マイルで予約したものは「特典航空券」と呼ばれ、通常の購入とはルールが異なります。
特典航空券の予約期間と利用制限
特典航空券は予約できる期間が決まっています。JAL・ANAの国内線を比べてみましょう。
JALの予約期間:搭乗日の330日前の日本時間9時30分から搭乗日前日まで
ANAの予約期間:夏ダイヤは1月下旬、冬ダイヤは8月下旬に一斉発売
ANAの「夏ダイヤ」は「3月の最終日曜日~10月の最終日曜日の直前の土曜日」の搭乗分、「冬ダイヤ」は「10月の最終日曜日~翌年3月の最終日曜日の直前の土曜日」の搭乗分を指します。 また特典航空券は、予約が増える「繁忙期」のフライト利用に制限がかけられる可能性が高いです。現在のところ、JAL・ANAともに「利用期間の制限」はありません。
変更やキャンセルはできる?
JAL・ANAともに、航空券が未使用かつ有効期限内である場合に限り、変更やキャンセルが可能です。 JALでは「変更を希望する便の出発日の前日まで」で、かつ「元の予約便の出発時間前」までに予約変更を申し出ます。手続きはWebサイトで行えますが、出発時間の20分前を過ぎた場合は、電話のみの受付です。 変更をせず完全に取り消す場合は、「払い戻し手数料」が1名・1特典につき3100円(税込)必要です。 ANAの予約変更期限もJALと同様です。11月20日→11月18日に変更したい場合は、11月17日までに手続きをしなければなりません。11月21日に変更したい場合は11月20日の予約便出発までに手続きを行います。 取り消し時は、手数料としてマイル口座から1名につき3000マイルが差し引かれます。
JAL特典航空券を年末年始に予約する裏技
現在、JALでは予約できない期間は設定されていません。しかし、利用制限期間は予告なく変更されるため、年末年始などの繁忙期のフライトが取れなくなる可能性があります。
往復チケットを同日に予約する方法
JALのチケットは「復路が予約開始日前」の場合、往路・復路の便を同時に予約することはできません。復路の予約開始日を待って予約をすれば、争奪戦に巻き込まれてしまいます。 日にちの違う往復チケットを同日に予約したいときは、予約ができる日にちの便を仮予約してしまいましょう。例えば、往路が12月26日、復路が1月4日の場合、復路も12月26日で仮予約をしてしまいます。 そして、復路の予約可能時期になったときに「予約便の変更」を行うのです。特典航空券をはじめから予約しようとすると、搭乗者の名前や住所などを入力しなければならず、時間と手間がかかります。 予約便の変更だけならワンクリックで済むため、ライバルに差をつけることができるのです。
提携航空会社の特典で予約
JALの提携航空会社のマイルを使って年末年始のチケットを予約する方法もあります。特典の除外日は各航空会社によって異なるため、JALに制限がかかっている時期は、提携航空会社のマイレージプログラムで予約をすればよいのです。 提携航空会社とは、同じアライアンスに属しているか、2社間でパートナーシップを結んでいる航空会社を指します。提携社間ではマイレージの相互提携を行っているため、他社のマイルでJAL便の特典航空券が予約できます。 ただし、対象となる航空会社のマイレージクラブに入会済みで、かつ特典航空券に交換できるマイルを保有していることが条件です。
eJALポイントに交換してチケット購入
マイルを「eJALポイント」に交換してチケットを購入する方法もおすすめです。eJALポイントは、航空券・ツアー・燃油サーチャージに使えるWeb限定の電子クーポンで、「1ポイント=1円」の価値があります。 eJALポイントには利用できない期間が設定されていないため、空席がある限りいつでも予約が可能です。5000マイル単位で交換可能ですが、お得に利用するなら1万マイルを一気にeJALポイントに替えてしまいましょう。 通常は「5000マイル→5000ポイント」ですが、1万マイルは「1万5000ポイント」に交換できるため、5000ポイント分(=5000円相当)お得です。
ANA特典航空券を年末年始に予約する裏技
ANAの場合も現在、予約できない期間は設定されていません。ただしこちらも、利用制限期間の変更は予告なく行われるため、繁忙期のフライトが取れなくなる可能性はあります。その場合は「提携航空会社の特典」や「ANA SKYコイン」を活用しましょう。
提携航空会社の特典で予約
JAL同様に、提携航空会社の特典でANAの年末年始のチケットが予約できます。例えば、同じアライアンスに加盟する「ユナイテッド航空」は、利用制限期間(ブラックアウト)がありません。空席がある限り、年末年始の予約が可能です。 ユナイテッド航空のマイレージは「マイレージプラス」といい、特典航空券は「特典旅行」と呼ばれます。特典旅行に必要なマイル数は固定されておらず、各路線の混み具合や時期などに基づいて変動するのが特徴です。 繁忙期は必要マイル数が多くなる可能性が高いため、できるだけ早めの予約を心がけましょう。
ANA SKYコインに交換後チケット購入
特典航空券が予約できない年末年始は「ANA SKYコイン」を使ってチケットを予約しましょう。 航空券・旅行商品(ツアー)に使えるWeb予約限定の電子クーポンで、繁忙期や人気路線でも、空席がある限り予約が可能です。さらに、ANA SKYコインで予約した分にはマイルが積算されます。 コインは、10コイン単位で利用でき「10コイン=10円」の価値があります。1~9999マイルまでの交換では「1マイル→1コイン」に換算されますが、1万マイル以上になると、ANAカードの種類の違いや会員のステイタスにより、交換率が変動します。
まとめ
日系航空会社では年末年始に特典航空券の利用制限が設けられる場合があります。「せっかく貯めたマイルが使えない…」と嘆く必要はありません。各社の電子クーポンに交換して予約をすれば、空席がある限り予約は可能ですし、フライトマイルも問題なく積算されます。 また、提携航空会社のマイレージプログラムに入会し、提携航空会社のマイルでJALやANAのチケットを取るという裏技もあります。「予約は可能でも、混んでいて席が取れない」という場合もあるため、できるだけ早めの行動がおすすめです。