マイレージで貯めたマイルを家族で使いたい
航空会社には「マイレージプログラム」という独自のポイントシステムがあります。フライト利用などで「マイル」が貯まり、マイルは航空券や宿泊クーポンなどのさまざまな特典に交換できます。貯まったマイルは家族で共有ができるのでしょうか?
家族カードと家族プログラムはまったく別物
JALやANAには、家族のマイルを合算できる「家族プログラム」があります。例えば、JALカード会員の限定サービス「JALカード家族プログラム」は特典に交換する場合に、必要なマイル数を家族で合算することが可能です。
注意したいのが「家族カード」と「家族プログラム」を混同してしまう人がいる点です。 家族カードは、カード契約者である「本会員」の家族に対して発行できるクレジットカードのことで、マイルが合算できるサービスそのものではありません。
家族会員カードを持っていても「家族プログラム」に登録していなければ、マイルの合算は不可です。
マイレージのマイルは家族で合算できる
JALやANAのマイレージプログラムでは本来、個人のマイルの共有や譲渡、売買は認められていません。しかし、カードの本会員が家族プログラムなどの所定の手続きを行った場合に限り、合算が可能です。
JALのマイル合算サービスには「JALカード家族プログラム」と「JALファミリークラブ」の2種類があります。前者はJALマイレージバンク(JMB)の日本地区会員が対象で、海外に移住した場合はJALファミリークラブへの入会が必要になります。
ANAのマイル合算サービスには、日本在住のANAカード会員が加入できる「ANAカードファミリーマイル」と、海外在住者が対象の「ANAマイレージクラブ ファミリーアカウントサービス(AFA)」があります。
家族のJALマイルを合算する方法
JALカードを保有する家族は「JALカード家族プログラム」を活用して、家族のマイルを合算しましょう。プログラムにおける「家族」の定義や登録手続き方法を解説します。
家族プログラム登録資格や条件は?
JALカード家族プログラムにおいて、合算の対象となるのは、本会員と生計を同一にする「配偶者」及び「一親等の家族(両親・子)」です。兄弟姉妹や祖父母などの「二親等の家族」は合算の対象外です。
家族プログラムは「JALカード会員限定」のサービスであるため、18歳以上の場合は、JALカードを発行する必要があります。JALカードとは、クレジットカード機能が付いたJMBカードを指します。
なお、「TOKYU CARD ClubQ JMBカード」「イオンJMBカード(JMB WAON一体型)」など「株式会社JALカード」が発行主体でないJMB提携クレジットカードは本サービスの対象外です。
登録手続きの方法は?
JALでマイルを合算するには「JALカード家族プログラム」に事前に利用者を登録する必要があります。
本会員の家族が「家族カード」の保有者(家族会員)である場合「本会員=親会員」「家族会員=子会員」となり、親会員が代表して手続きを行います。家族それぞれがJALカードの本会員の場合は、代表者となる親会員を決めましょう。
代表者は、会員専用の「MyJALCARD」にログインし、「プレミアムサービス申し込み」から登録を行います。子会員は最大9名までの登録が可能です。
特典を利用できるのは誰?
オンライン登録完了後は、すぐに合算が可能です。「マイル詳細」画面に「JALカード家族プログラムに登録済みです」の表示があることを確認しましょう。 特典に交換できるのは「親会員」または「18歳以上の子会員」です。
特典申請の際は「家族のマイルを合算して使う方法」または「個人のマイルのみを使う方法」のいずれかを選択します。 マイルで交換した「特典」が利用できるのは、「親会員本人」「親会員の配偶者」「親会員の二親等以内の親族」「義兄弟・姉妹の配偶者」です。
家族のANAマイルを合算する方法
ANAには、ANAカード会員限定のマイル合算サービス「ANAカードファミリーマイル」があります。ANAカードとは「ANACARD」と記載されているクレジット機能付きマイレージカードのことです。
ファミリーマイル登録資格や条件は?
合算の対象となるのは本会員と生計をともにし、同居する「配偶者(同性パートナー含む)」と「一親等以内の家族」です。特典に交換する際、必要なマイル数を最大10名分まで合算できます。
18歳以上のANAマイレージクラブ会員でANAカードを持っていない人は、先にANAカードに入会しましょう。18歳未満または高校生は「ANAマイレージクラブ会員」であれば、サービスが利用できます。
登録手続きの方法は?
配偶者や子どもが「家族カード」を持っている場合、本会員が「プライム会員(親会員)」、家族会員が「ファミリー会員(子会員)」になります。全員が本会員であれば、本サービスの代表者となるプライム会員を選びましょう。
登録はプライム会員が代表して行います。ANAのWebサイトより「ANAカードファミリーマイル参加申込書」をダウンロードします。 「各種健康保険証のコピー」または「住民票」のどちらかを同封して、「ANAカードファミリーマイル 参加申込受付係 」まで郵送しましょう。
登録するファミリー会員がANAカード家族会員であれば、オンラインでの申し込みも可能です。 合算したマイル数はプライム会員の「マイル口座残高」で確認ができます。
家族利用の場合、特典利用者登録を忘れずに
ファミリーマイルで交換した特典は「プライム会員(本会員)」と「特典利用者登録が完了したプライム会員の家族」が利用できます。
特典利用者として登録できるのは「会員の配偶者(同性パートナーを含む)」と「二親等以内の家族」です。祖父母・兄弟姉妹・孫はもちろん、配偶者の父母や兄弟姉妹の配偶者なども対象です。
特典に交換する際は特典利用者ではなく、プライム会員(親会員・代表者)が申し込みの手続きをするのがルールです。
まとめ
家族に同じマイレージクラブの会員がいる場合、みんなの分をまとめれば、宿泊クーポン券や特典航空券など、必要マイル数がより多い特典への交換も可能になるでしょう。 特典を利用する際、特典利用者登録が必要になる航空会社もあるため、利用規約を忘れずに確認する必要があります。18歳を迎えた人は、この機会にクレジットカードを申請するのもよいでしょう。