シンガポールへのフライトでマイルを貯めよう
「シンガポール」は、マレーシア半島の最南端に位置する都市国家です。赤道直下にありながら、教育・金融・観光が発達しており、外国人訪問者数が多い国ランキングでは常に上位をキープしています。
成田や羽田などからは「チャンギ国際空港」までの直行便が運航しているため、週末旅も楽しめるでしょう。
良質なサービスで評判のシンガポール航空
日本-シンガポール間は多くの航空会社の運航がありますが、良質なサービスで評判なのが「シンガポール航空」です。
航空会社のサービスやパフォーマンスなどを格付けする「World Airline Award for 2019(SKYTRAX社)」においては、堂々の総合第2位を獲得しています。
シンガポールで提供される機内食は、世界の有名シェフによる「インターナショナル・カリナリー・パネル」で考案されており、ビジネスクラス以上では、旬の食材を使った極上グルメが味わえるのが魅力です。
機内にはエンターテイメントシステム「クリスワールド」が設置され、映画やゲームなど1400を超えるエンターテイメントが楽しめます(一部例外あり)。
一部の航空機を除き飛行中もネット接続が可能なため、大切なビジネスの連絡を逃しません。
シンガポール航空はANAと同盟
世界には「スターアライアンス」「ワンワールド」「スカイチーム」の三つの航空連合組織(アライアンス)があります。
シンガポール航空は、「ANA(全日空)」や「ユナイテッド航空(アメリカ)」と同じ「スターアライアンス」の加盟です。
同じアライアンスの提携航空会社間ではマイレージの提携を行っているため、ANAのフライトでもシンガポール航空のマイルが貯められます。
また、ANAとは「コードシェア便(共同運航)」も多く運航しており、国内・国外のさまざまな路線でシンガポール航空のマイルが獲得できます。積算対象となる予約クラスや路線に規定があるため、事前に確認を行いましょう。
提携のないJALは成田や羽田発の直行便で
JALとシンガポール航空はそれぞれ別のアライアンスに加盟しているうえ、個別の提携もありません。
「JALマイレージバンク会員(JMB会員)」がシンガポール航空のフライトを利用してもマイルの積算はないと考えましょう。
ただし、JALは成田空港や羽田空港からシンガポール行きの「直行便」を運航しており、自社便で問題なくマイルが貯められます。片道で積算されるフライトマイルは、3321マイル(片道・エコノミークラス運賃1)です。
シンガポールのチャンギ国際空港からは「スリランカ航空(スリランカ)」や「カンタス航空(オーストラリア)」のコードシェア便が運航しているため、JMB会員はシンガポールから先の乗継でもJALマイルが稼げるでしょう。
クリスフライヤーの特長
シンガポール航空のマイレージプログラムは、「クリスフライヤー」です。フライトの利用はもちろん、ホテルの宿泊やショッピングなどでもクリスフライヤーマイルが積算されます。貯まったマイルの使い道は広く、さまざまな特典と交換が可能です。
マイルの有効期限は、条件付きで延長できます。成田-シンガポールの往復特典航空券の予約には、5~9万マイルが必要です。期限が半年間延長されるだけでも、目標マイル数に到達できる可能性が高くなるでしょう。
自由な使い方ができる
クリスフライヤーで貯めたマイルは「特典航空券」や「座席のアップグレード」などに使えます。
特典航空券は、よりお得なマイル数で交換できる「Saver」と、2回までの途中降機が可能な「Advantage」の2種類です。必要なマイル数は、公式サイトの「マイル計算ツール」を使って算出しましょう。
なお、途中降機とは「ストップオーバー」とも呼ばれ、24時間以上乗り継ぎ地点に滞在してから再搭乗して目的地に向かう旅程を指します。
航空会社によってルールがあり、1回につき別途手数料が必要なところもありますが、シンガポール航空では規定回数まで「無料」です。
ほかにも、シンガポール航空の有償航空券を公式サイトから購入する際、支払いの全額または一部にマイルを利用可能です。シンガポール航空の格安航空会社「スクート(SCOOT)」の航空券購入(公式サイト経由)にも、マイルが充当できます。
日系航空会社ではマイルの譲渡・売買が禁止ですが、クリスフライヤーでは友人や家族にマイルをプレゼントすることも可能です。
マイルの有効期限を延長できる
クリスフライヤーマイルは、「積算日から起算して3年後の月末、シンガポール時間の23時59分」に失効します。
ただし、クリスフライヤー会員はマイルの有効期間を一度だけ、「6カ月間」延長できるルールです。上級ステイタスである「エリートシルバー会員」と「エリートゴールド会員」の場合は、「1年間」の延長が叶います。
失効するマイルの延長には、1万マイルごとに所定の手数料が必要です。詳細は「各種手数料」の項目を確認しましょう。
また、有効期限が近づいたマイルに関しては、有料で3カ月間延長できます。こちらは「5カ月以内(申請月を含む)に失効するマイル」が対象です。
なお、新型コロナウイルスの影響により、2021年3月~22年2月までに有効期限が切れるマイルに関しては、上級会員限定で延長対応(無料)がとられています。くわしくは公式サイトを確認しましょう。
東京とシンガポール間で貯まるマイル数
東京-シンガポール間では、どれほどのマイルが積算されるのでしょうか?クリスフライヤーのエリートステイタスになると、ボーナスマイルが追加され、1回のフライトでも多くのマイルが獲得できるようになります。
マイル積算対象のクラス
シンガポール航空では「飛行距離」と「予約クラスの積算率」の掛け合わせによってフライトマイル数が決まる仕組みです。
エコノミーは「ライト」「バリュー」「スタンダード」「フレックス」に大別され、それぞれに異なる積算率が設定されています。もっとも料金が安いLiteは積算率が低く、割引率が低いFlexiは積算率が高いのが特徴です。
≪成田-シンガポールの往復獲得マイル数≫
・エコノミーフレックス(Y・B・E):6658マイル
・エコノミースタンダード(M・H・W):4994マイル
・エコノミーバリュー(Q・N):3330マイル
・エコノミーライト(V・K):3330マイル
クリスフライヤー会員の上には「シルバー」と「エリート」の上級会員が存在します。どちらも通常のフライトマイルに「運賃倍率×25%」が上乗せされるボーナス付きです(エコノミーバリュー・エコノミーライトは対象外)。
なお、「ANAマイレージクラブ(AMC)会員」がシンガポール航空でANAマイルを積算する場合、マイル積算対象は「フレックス」と「スタンダード」のみです。
マイルの積算日数と事後登録の方法
フライトマイルの積算手続きは、「予約時」や「搭乗時」に行います。Webサイト上で予約を行うときは、予約画面で「クリスフライヤーの会員番号」を忘れずに入力しましょう。
搭乗時は、空港のチェックインカウンターで「会員カード」を提示します。自動チェックイン機では「会員番号」と「PIN番号」にてログインし、チェックイン手続きを行いましょう。
積算手続きを行うと、搭乗日から2~4週間で口座に反映される流れです。提携航空会社のフライトでクリスフライヤーマイルを積算する場合は、6~8週間ほどを要します。
搭乗時に積算手続きができなかったときは、会員サイト上で「事後登録」が可能です。提携航空会社を利用した場合は、「加算漏れマイルの積算申込用紙」をダウンロードして提出しましょう。
クリスフライヤーで貯める最大のメリット
「上位客室の特典航空券が予約したい」「快適な空の旅を楽しみたい」という人は、クリスフライヤーへの入会を検討しましょう。A380-800のビジネスクラスでは「空飛ぶホテル」にいるような体験ができます。
上級客室の特典航空券が予約できる
ANAマイレージクラブ会員は、AMAマイルでシンガポール航空の特典航空券が予約できますが、「客室クラス」によっては予約できないことがあります。
たとえば、シンガポール航空の「A350-900」「A380-800」型機などでは、「スイート」「ファースト」「ビジネス」の上位客室は利用できないことがあります。
一方、クリスフライヤー会員は全客室クラスの特典航空券が予約できるため、「長距離のフライトでは上位クラスでくつろぎたい」という希望が叶うでしょう。
前述した「マイル計算ツール」で「マイルを使う」を選択すれば、希望路線に必要なマイル数を調べられます。たとえば、東京(羽田)-シンガポール間をビジネスクラスで搭乗する場合、往復では9万4000マイル~が必要です。
A380-800 ビジネスで優雅な旅を
シンガポール航空は、世界最大級の民間航空機と呼ばれる「A380-800」を導入しています。総2階建ての広々とした空間が特徴で、内装や設備の豪華さから「空飛ぶホテル」と呼ばれるほどです。
ビジネスクラスには、上質なレザーを使用した手縫いのシートが採用されています。ボタン操作でフラットなベッドに早変わりするため、長時間のフライトでも体に負担がかかりません。
中央の席にはディバイダー(仕切り)が設置されており、もっとも高い位置に設定すれば、プライバシーが確保された半個室で自由な時間が過ごせます。
クレジットカードでも貯められる
クリスフライヤーマイルは、クレジットカード決済やポイント交換でも獲得できます。JCBからは「クリスフライヤーJCBカード」が発行されており、カード決済でマイルがどんどん貯まります。
SPGアメックス
マリオットインターナショナルのホテルプログラム「マリオットボンヴォイ」の「ゴールドエリート会員」の資格が自動付与される1枚です。
カード利用では、「100円につき3ポイント(マリオットボンヴォイポイント)」が貯まります。ポイントは、40社以上の航空会社のマイルに交換できるのが特徴です。
クリスフライヤーマイルは「3ポイント→1マイル」の換算レートとなります。6万ポイントをまとめて交換すると「5000マイル」のボーナスが進呈されるため、マイルの還元率は1.25%にアップする計算です。
・200万=6万ポイント=2万マイル+5000ポイント
・200万=25000マイル(1.25%)
年会費が3万4100円(税込)かかりますが、カード継続のたびにマリオットボンヴォイ参加ホテルの「無料宿泊券」がプレゼントされます。シンガポール旅行で、マリオットグループの高級ホテルに無料宿泊できるチャンスです。
なお、SPGアメックスは2022年2月24日より「Marriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・プレミアム・カード」へ生まれ変わることが発表されています。詳細は公式の発表を確認しましょう。
Marriott Bonvoy® アメリカン・エキスプレス®・プレミアム・カードで最高峰の世界を思いのままに|クレジット
クリスフライヤーJCBカード
JCBとシンガポール航空の提携カードで、年会費は2750円(税込)と手ごろです。通常、JCBカードではOkiDokiポイントが付与されますが、本カードではクリスフライヤーマイルが「100円(税込)につき1マイル」直接貯まります。
キャンペーン実施中であれば、よりお得にカードが保有できるでしょう。入会時のボーナスとして数千マイルが進呈されるため、目標の特典航空券に一歩近づきます。
一般カードは、初年度の年会費が無料になる優待付きです。なお、キャンペーンの内容は期間限定となるため、公式Webページで詳細を確認しましょう。
まとめ
東京からシンガポールまでは約7~8時間のフライトです。日本との時差はわずか1時間で、日本人観光客にとっては比較的旅行しやすい観光地といえるでしょう。
JALやANAの直行便を利用する手もありますが、ホテルのようなクオリティのA380を体験したい人はシンガポール航空がおすすめです。
ビジネスクラス以上を予約すれば、世界の著名シェフが手がけた絶品グルメも堪能できます。まずは、クリスフライヤーに入会し「マイルが貯まるカード」を発行するところから始めましょう。