ドットマガジン by ドットマネー

電子マネーの無駄遣いをなくすには?上手に使い分ける方法も

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2021.12.03
by ドットマネー編集部

電子マネーの3つの支払いタイプ

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電子マネーの無駄遣いをなくすためには、電子マネーの使い方を見直すことが必要です。まずはプリペイドタイプ・デビットタイプ・ポストペイタイプという、決済方法の違いを見ていきましょう。

前払いのプリペイドタイプ

プリペイドタイプの電子マネーは、事前に現金をチャージして使うタイプです。身近な例では、交通系電子マネーの「Suica」や「ICOCA」、「楽天Edy」「WAON」「nanaco」などが該当します。

チャージした分だけしか支払いに使えないため、使いすぎの防止に有効な決済方法です。電子マネーによってはクレジットカードからの「オートチャージ」にも対応しており、支払い時に不足分を自動的にチャージできます。

即時払いのデビットタイプ

デビットタイプの電子マネーは、決済時に銀行口座から即時引き落としを行うタイプです。デビットタイプの決済には「iD」や「QUICPay+」などが対応しています。

電子マネーの入金方法として、デビットカードを紐づける方法です。電子マネーによって、設定可能なデビットカードの種類は異なります。

デビットタイプでは銀行口座の残高がそのまま利用限度額になり、支払い能力を超えた決済はできません。チャージの必要もなく、決済情報はリアルタイムで確認可能です。

後払いのポストペイタイプ

ポストペイタイプの電子マネーは、クレジットカードと同じように後払いをするタイプです。ポストペイタイプの決済には、iDや「QUICPay」、QUICPayの機能拡張版のQUICPay+などが対応しています。

ポストペイタイプでは電子マネーにクレジットカードを登録しておき、クレジットカード利用分・電子マネー利用分を後日銀行口座から引き落とす仕組みが一般的です。チャージは必要なく、支払い時点での口座残高以上の決済もできます。

また、クレジットカードで決済するとクレジットカード会社のポイント獲得も可能です。電子マネーの支払いでポイントが付くものであれば、クレカ利用分と電子マネー支払い分でポイントの二重取りができることもあります。

クレジットカード会社によっては「電子マネーの支払いは還元対象外」としているものもあるため、事前に確認しておきましょう。

電子マネーをついつい使いすぎてしまうのはなぜ?

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電子マネーを使いすぎてしまうのには、理由があります。電子マネーは「お金を使う感覚」を薄れさせるうえ、支払い自体も手軽かつ便利でポイント還元も魅力的だからです。使いすぎや無駄遣いを生む、3種類の理由を見ていきましょう。

メンタル・アカウンティングに陥りやすい

電子マネーでの支払いには「お金を取り出して使う」というアクションがないため、現金より電子マネーの価値を低く見積もってしまう傾向があります。

たとえば、「1万円札を取り出して支払う」ことはためらう人が、「電子マネーで1万円分を決済する」ことならできてしまうといった現象です。この心の働きを、行動経済学では「メンタル・アカウンティング(心の会計)」と呼びます。

心理的に金銭を仕分けし、金銭の入手方法や使用方法によって「重みづけ」を変えてしまうという考え方です。

電子マネーの価値をゆがめて判断してしまうと、使いすぎ・無駄遣いにつながりやすいといえます。「現金と電子マネーの価値は同じ」だと考えて、合理的に判断することが重要です。

支払い方法が現金やクレジットカードよりも手軽

電子マネーでは現金払いやクレジットカード払いより簡単に支払いできます。ポストペイタイプの電子マネーならチャージの必要がないうえ、クレジットカードを取り出したりサインしたりする必要もありません。

カードタイプの電子マネーなら、決済端末にカードをかざすだけで決済でき、スマートフォンなどの知識も不要です。モバイルタイプの電子マネーなら、現金・カードが不要で、決済端末にスマートフォンをかざすだけで決済できます。

少額決済の場合には小銭を出し入れするわずらわしさもなく、決済はスピーディーです。しかし、こういった「簡単に支払える便利さ」に慣れてしまうと、不必要な買い物もためらわずにできてしまう状態に陥りやすくなります。

ポイント還元につられる

電子マネーは決済のたびにポイントがついてお得なものも多いため、「ポイントを貯めるために買い物をする」ことが習慣化してしまうおそれもあります。

現金払いの際には獲得できないポイント還元は、たしかに魅力的です。しかし、ポイントを貯めることに集中してしまうと、「貯まるポイントを不必要な出費が上回る」場合もあります。

また、2万円のプライスカードの商品なら買わない人が、4万円の「50%引き」で2万円なら「お得だ」と考えてしまうケースも珍しくありません。本来は出費を減らすために活用したいポイント還元が、こうなってしまうと本末転倒です。

「ポイントを使って節約する」という目的があるなら、必要な出費の中でお得にポイントを貯める方法を考えましょう。使いすぎ・無駄遣いの傾向があるなら、1カ月程度は電子マネー払いを控え、現金払いの感覚を取り戻すのも一つです。

電子マネーは使い分けて上手に活用しよう

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電子マネーは、使い方を見直すことで使いすぎを抑制できます。「プリペイドカードとポストペイカードを併用する」使い方について見ていきましょう。

使いすぎを防ぐならプリペイドタイプ

プリペイドタイプの電子マネーは、基本的に事前チャージをしなければ使えません。見方を変えれば、チャージする金額をセーブすることで1カ月の支出をコントロールできます。

1カ月に電子マネーで使う金額をあらかじめ決めてしまって、チャージは数回だけに絞ってみましょう。何度もチャージしていると1カ月の支出が把握しにくくなっていきますが、回数を絞れば「残高内でやりくりする」という発想が生まれます。

1カ月の支出が想定しにくいなら、チャージ回数は1週間に1回など細かく分けてもかまいません。重要なのは「この金額以上は使わない」というボーダーラインを決めることです。

家電などの大物を買うときはポストペイタイプ

プリペイドタイプの電子マネーには、2万円や5万円など「1カ月あたりのチャージ上限」が決まっているものが主流です。日常的な少額決済には便利ですが、家電などの高額決済には向きません。

プリペイドタイプで1カ月の支出をコントロールしようとしても、高額決済もプリペイドタイプで行うと支出計画が崩れてしまいます。

その点、ポストペイタイプは「紐づけしたクレジットカードの利用限度額」まで使えるものが一般的です。日常的な決済用としては使いすぎのもとですが、高額決済用と決めてしまえば問題ありません。

プリペイドタイプとポストペイタイプを併用して、少額決済用にはプリペイドタイプ、高額決済用にはポストペイタイプの電子マネーを使いましょう。

無駄遣いをなくす方法はある?

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電子マネーの使いすぎ・無駄遣いをなくすには、電子マネーの価値は現金と同じだと実感することが重要です。チャージは自分で行い、家計を見直す習慣を身に付けましょう。

プリペイドタイプなら自分でチャージ

プリペイドタイプの電子マネーはオートチャージという便利な機能も利用できますが、オートチャージを利用すると「現金でチャージをする」という感覚が薄れてしまいます。

しかし、現金と電子マネーの価値は同じです。便利なオートチャージに慣れてしまうと、「使っても自動でチャージされる」と考えるようになって、「現金では買わないものをためらいなく買う」という状態になるかもしれません。

自分でチャージすることで、「財布の中身を見てからチャージ額を考える」というワンステップが生まれます。現金の価値を振り返る余地は残しておきましょう。

オートチャージの設定はオフに

オートチャージ機能は、あらかじめ決めたチャージ金額を電子マネーの残金が下回った際に自動でチャージしてくれるサービスです。

交通系電子マネーなど、日常的に使うものでは都度チャージする手間が省けるため重宝します。一方で「残金不足」の状態がなく、ついつい無駄遣いしがちです。いつのまにかチャージされていて家計の感覚がずれてしまうことも考えられます。

電子マネーの使いすぎ・無駄遣いをなくすなら、オートチャージ機能はオフ設定にしておきましょう。サービスの設定画面で簡単にオンオフの切り替えができるようになっているものも多くあります。

利用明細や銀行口座は細めにチェック

自分の支払い能力を振り返らずに電子マネーを使い続けると、少しずつ金銭感覚がずれていくことに気づけないかもしれません。

キャッシュレス決済を続けると「まだ買える」と思いがちです。しかし、チャージをしても口座残高が増えるわけではなく、支払い能力以上の決済はできません。

利用明細や銀行口座をじっくりとチェックしながら、家計のバランスを考える習慣を身に付けましょう。複数の電子マネーを使い分けるなら、「家計簿アプリ」で一元管理するのが便利です。

また、毎回の支払い時にお金が出て行く感覚が少ないため、プリペイド型は入金・ポストペイ型はクレジットカードの請求のタイミングで支出内容の見直しをするのもおすすめです。

デビット型は請求はありませんが、自分で「週に1度通帳記帳に行く」などして残高の推移を記録しておくこともできます。アプリと連携できる銀行口座であれば、記帳の手間なく口座の入出金を確認可能です。

まとめ

電子マネーを使うとキャッシュレス決済ができて非常に便利です。使うほどポイントが貯まる電子マネーも豊富ですが、現金と電子マネーの価値は同じであることを念頭に置き、使いすぎ・無駄遣いを抑制しましょう。

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