エールフランスのFFPフライング・ブルー
「エールフランス(Air France)」は、パリの「シャルル・ド・ゴール空港」を拠点とするフランスの航空会社です。フリークエント・フライヤー・プログラム(FFP)は「フライング・ブルー」と呼ばれ、会員は「エクスプローラー」から「プラチナ」までの四つの階級に区別されます。
カードステイタスは4段階
「フライング・ブルー」は、エールフランスとKLMオランダ航空の共通のマイレージプログラムです。
日系航空会社のフライトマイルは「区間の基本マイル×運賃種別(予約クラス)ごとのマイル積算率」で算出されますが、フライング・ブルーでは「支払額(税抜)」及び「顧客のフライング・ブルーカードのステイタス」によって獲得マイル数が決まります。
フライング・ブルーカードは以下に区分され、それぞれのステイタスに応じたマイルが積算されます。
・エクスプローラー:支払額1ユーロで4マイル
・シルバー:支払額1ユーロで6マイル
・ゴールド:支払額1ユーロで7マイル
・プラチナ:支払額1ユーロで8マイル
入会後はエクスプローラー会員で、年間で獲得した「XP数(経験ポイント)」によって翌年のランクが決まります。XPはエールフランスや提携航空会社のフライトなどで積算され、プラチナに近づくほど多くの特典が享受できる仕組みです。
マイルは実質無期限
フライング・ブルーのマイルには24カ月(2年間)の有効期限がありますが、マイルを実質、無期限にする方法があります。
・「エールフランス航空」「KLMオランダ航空」「スカイチーム(アライアンス)加盟航空会社」のフライトを2年に1回利用する
・提携会社対象のクレジットカードを2年に1回利用する
・シルバー・ゴールド・プラチナ会員のステイタスを獲得する
マイルが失効する前にフライトまたはクレジットカードを利用すると、残高のマイルの有効期限が2年間延長される仕組みです。また、エクスプローラー以外の上級ステイタスの会員はステイタスを保有している限り、マイルに期限はありません。
JALとも個別に提携
通常、同じアライアンス(航空連合)に加盟している航空会社同士は、マイレージの提携や空港ラウンジの共有などを行っています。エールフランスとJALは異なるアライアンスに加盟していますが、個別に提携があり「マイルの相互利用」が可能です。
JALマイレージバンク会員(JMB会員)は、エールフランスの搭乗でもJALマイルが貯まります。東京-パリ間は「JAL」、パリ-ミラノ間は「エールフランス」といったように、複数のフライトの組み合わせも可能です。
マイル積算対象となる「予約クラス」が決まっているため、事前に確認しておきましょう。
マイルの貯め方
マイルの主な貯め方といえば「フライト利用」や「カード利用」ですが、ポイントサイトや予約サイトを使えば、数百~数千ポイントのマイルの獲得が叶います。
フライトで貯める
旅行をする機会が少ない人は、フライト利用だけではなかなかマイルが貯まりません。
航空会社とカード会社が提携したクレジットカードを使うと、ショッピングのたびにマイルが付与されます。公共料金や携帯料金などの固定費をカード払いにすれば、毎月一定数のマイルが積算されていくでしょう。
エールフランスが提携する代表的なクレジットカードとして、「フライング・ブルーVISAカード」や「フライング・ブルーJCBカード」などが挙げられます。
直接マイルが貯まるカードもあれば、ポイントを提携先のマイルに交換できるカードもあります。後者の場合、交換レートの高さや手数料の有無を忘れずに確認しましょう。
ポイントサイトを使って貯める
「ポイントサイト」とは、サイトを経由して買い物やサービス利用を行うと、ポイントが還元されるサイトのことです。代表的なサイトには「モッピー」や「ハピタス」などがあり、貯まったポイントは他社ポイントやマイル、商品券などに交換ができます。
現在のところ、フライング・ブルーのマイルに直接交換できるポイントサイトはないため、ポイント交換サイト「PeX(ペックス)」を経由するのが有用です。
ポイントを共通通貨の「PeX」に替えた後、三井住友の「Vポイント(旧:ワールドプレゼント)」に交換し、さらにフライング・ブルーのマイルに移行する流れです。
ホテルの予約はKaligoで
予約のたびに独自のポイントが貯まり、次回の宿泊料金の支払いに充当できるホテル予約サイトは多数存在しますが、「予約でマイルが貯まるサイト」があるのをご存じでしょうか?
「Kaligo(カリゴ)」は、エールフランスをはじめとする数々の航空会社と提携があり、サイト経由で予約を完了させると金額に応じたマイルが貯まります。
サイトの「ロイヤルティ・プログラム選択」で「フライング・ブルー」を選んだ後、日にちと目的地を入れて検索をスタートさせましょう。ホテルの価格一覧とともに、宿泊で獲得できる最低マイル数が表示されます。
マイルが積算されるのは滞在終了後です。場合によっては6週間程度の時間を要することも覚えておきましょう。
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フライング・ブルーならこんなことも可能
フライング・ブルーでは、日系航空会社のマイレージプログラムにはない「バイマイル」というサービスを導入しています。搭乗後半年以内であれば、フライング・ブルー入会前のフライトマイルの事後加算登録を行える点にも注目しましょう。
搭乗後の事後加算ができる
通常、マイルの加算申請は予約時や搭乗時に行いますが、エールフランスでは搭乗後の「事後加算」が可能です。加算受付期間は搭乗日の2週間後~6カ月以内で、6カ月を過ぎると加算手続きは行えません。
フライト利用当時にフライング・ブルーの会員でなかった人も、6カ月以内であれば入会後に事後加算が行えます。必要書類をそろえ「フライング・ブルーカスタマーサービス」まで送りましょう。
マイルの不足分を買い足せる
JALやANAではマイルの購入や譲渡は認められていませんが、欧米の航空会社では、現金でマイルを購入する「バイマイル」または「バイポイント」が一般的です。「特典までのマイル数が足りない」というときは不足分を現金購入で補いましょう。
マイルの購入手続きは「会員専用サイト」から行えます。マイルの価格や購入方法はログイン後の画面で確認しましょう。なお、購入したマイルを友人や家族にギフトとして贈ることもできます。
マイルを貯めるおすすめクレジットカード
クレジットカードの利用なくして、マイルは効率的に貯まりません。三井住友カードからはフライング・ブルーのマイルが直接貯まるカードも発行されています。
カード利用額が高く、かつ海外渡航が多い人はマイルがガッツリ貯まる「SPGアメックス」も検討しましょう。
手ごろな年会費で高還元 フライング・ブルーVISAカード
三井住友カードの「フライング・ブルーVISAカード」は「クラシックカード」と「ゴールドカード」の2種類があります。クラシックカードは年会費が1375円(税込)と手ごろで、満18歳以上のフライング・ブルー会員であれば、誰でも申し込みが可能です。
ショッピングでは「1000円で10マイル」が付与されます。カード決済で直接マイルが貯まるため、ポイント移行の手間がかかりません。旅行傷害保険は付帯していないため「基本的な機能で十分」という人に向いています。
なお、ゴールドカードは年会費が1万1000円(税込)で、最高5000万円の海外・国内旅行傷害保険が自動付帯しています。
フライング・ブルーVISAカード|クレジットカードの三井住友VISAカード
マイラーに大人気 SPGアメックス
「SPGアメックス」は年会費が3万4100円(税込)と高額ですが、マイルが獲得しやすい高還元率カードとして多くのマイラーに支持されています。
カード発行後は「マリオットボンヴォイ(Marriott Bonvoy)」のゴールドエリート会員の資格が得られ、世界中のプログラム参加ホテルで優待を受けられるのが利点です。
カード利用によるポイント付与は「100円で3ポイント」です。ポイントは「3000ポイント→1マイル」の交換率でフライング・ブルーに移行ができますが、6万ポイントを一気に交換すると5000マイルが進呈され、付与率が一気にアップします。
カード入会3カ月以内に10万円以上を利用すると「3万ポイント」がもらえるチャンスもあります。1カ月あたり10万円÷3カ月=約3.3万円と考えれば、クリアするのはそう難しくありません。
なお、SPGアメックスは2022年2月より「Marriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・プレミアム・カード」へと生まれ変わっています。
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まとめ
エールフランスのフライトマイル数は航空券の購入額と会員ステイタスによって決定されます。
ゴールド、プラチナとステイタスが上がれば、1回のフライトでもかなり多くのマイルが獲得できますが、エクスプローラー会員やフライト利用が少ない人は思うようにマイルが貯まらないでしょう。
まずは、マイルが貯まるクレジットカードを発行し、日々の支払いをカード払いに切り替えるところから始めましょう。ポイントサイトや予約サイトでもマイルは貯まります。
ANAやJALのマイルはポイントサイトで貯まったポイントをドットマネー経由で交換することでお得に貯めることができます。さらに今ならドットマネーおすすめのポイントサイトで新規会員登録キャンペーンを開催中です。