ハワイの特典航空券は予約できない?
日本人に人気の旅行先といえば、「ハワイ」です。マイルで交換できる無償の航空券を「特典航空券」と呼びますが、ハワイ路線は半年先でも予約ができないケースがあります。
人気の路線は予約が難しい
マイルで予約できる特典航空券は、「座席数(空席枠)が限定されている」のが一般的です。繁忙期は予約自体ができない「ブラックアウト期間」が設けられることもあれば、有償航空券の予約が優先されて提供数が少ないケースもあります。
座席枠がすぐに埋まってしまう人気の路線の一つが「ハワイ」です。日本からの渡航の場合、「年末年始」や「お盆」などの大型連休は必然的にチケットが取りにくくなります。
乾季にあたる「5〜10月」はハワイ旅行のベストシーズンといわれているため、夏休み前後のチケット争奪戦は免れないでしょう。
ハワイの特典航空券を狙うのであれば、早め早めの予約が肝心です。特に、ビジネスクラスは提供される席数が少なく、エコノミーやプレミアムエコノミーよりも予約が取りにくい傾向があります。
ポイントをANAのマイルに交換する
アメックスカードで付与されるポイントをANAマイルに移行し、ハワイ行きの特典航空券に交換する方法を考えてみましょう。
ハワイ往復に必要なポイント
ANAの国際線特典航空券に必要なマイル数は、「ゾーン区分」「搭乗日のシーズン」「搭乗クラス」の三つによって決まります。混雑度がもっとも低い「ローシーズン(L)」に「エコノミークラス」を予約する場合、ホノルル往復には3万5000マイルが必要です。
アメックスの独自カード(プロパーカード)使用時、ポイント・プログラム「メンバーシップ・リワード」では「2000ポイント→1000マイル」のレートでANAマイルに交換できます。3万5000マイルを獲得するためには、2倍の7万ポイントが必要になる計算です。
アメックスのカード決済では「100円で1ポイント」が貯まるため、総額で700万円のショッピングをすれば目標に到達します。なお、マイル移行の際には、年会費5500円(税込)の「メンバーシップ・リワード ANAコース」への参加が必須です。移行上限は「年間8万ポイント(4万マイル)」となっています。
お得な交換方法は?
ANAマイルの交換率をアップさせる方法もあります。一つは、アメックスカードに「メンバーシップ・リワード・プラス」のオプションを付ける方法です。
年会費が3300円(税込)かかりますが、マイルの移行レートが「1000ポイント→1000マイル」になります。ただし、ポイントの移行上限は4万ポイント=4万マイルで、オプション未登録の場合と変わりません。
また、プロパーカードではなく、ANAとアメックスが提携した「ANAアメリカン・エキスプレス・カード」を発行するのも一つの手です。
年会費6600円(税込)の「ポイント移行コース」に入会すると「1000ポイント→1000マイル」で移行ができるようになります。年間の移行上限がなく、まとめて交換したいときにも有利です。
プロパーカードでANAコースと有料オプションの両方に入ったときよりも安く済みます。カードの年会費も7700円(税込)とリーズナブルなため、マイル移行にかかるコストを抑えられるでしょう。
ANA SKY コイン交換するのもあり
ポイントをANAマイルに交換した後、さらに「ANA SKY コイン」に交換する方法も有用です。航空券やツアー代金の支払いに充てられる電子クーポンで「10コイン単位(=10円相当)」で利用ができます。
通常は「1マイル→1コイン」の交換比率ですが、ANAマイレージクラブのステイタスや保有しているANAカードの種類によって、1万マイルを超えた際に交換比率が変わるのが特徴です。
ANAマイレージクラブの一般会員であれば「1万マイル→1万2000コイン」「2万マイル→2万4000コイン」と、交換比率は1.2倍になります。ステイタスがブロンズ以上であれば、最大1.7倍で交換可能です。
また、特典航空券では取りづらい人気路線や繁忙期でも、有償の航空券に充当できるANA SKY コインであれば予約ができる可能性もあります。
ポイントをBAのAviosに交換する
イギリスの航空会社「ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)」では、「Avios(アビオス)」という名前のマイルが貯まります。BAとJALは同じアライアンス(航空連合)に加盟しているため、Aviosを使い「JALのハワイ行き特典航空券」を予約することが可能です。
交換レートは50%から80%
アメックスの提携航空パートナは16社です。ブリティッシュ・エアウェイズもその中の一つで、メンバーシップ・リワードでは「2000ポイント→1000Avios」に換算されます。
メンバーシップ・リワード・プラスに加入している場合は、レートが80%にアップし「1250ポイント→1000Avios」で移行が可能です。
BAの場合、ANAマイルのように移行コースに別途加入する必要はありません。最少移行ポイント数2000ポイントで、移行完了までに5日ほどの時間を要します。ただし、初回の移行は完了までに2週間ほどかかるので、余裕をもって手続きしましょう。
ブリティッシュ・エアウェイズ エグゼクティブ・クラブ ポイント移行 - メンバーシップ・リワード®
JALの航空券も予約できる
BAは、JALと同じ「ワンワールド」の所属です。同じ航空連合に加盟する航空会社間ではマイルの相互利用が可能なため、AviosでJALの特典航空券を予約できます。
日系航空会社は、繁忙期になると特典航空券の予約が制限される場合があります。BAには、基本的にブラックアウト期間が設けられていません。JALではハワイ行きが予約できなくても、BAなら予約できるチャンスがあります。
また、JALマイルは現金との併用が不可なのに対し、Aviosは併用が可能です。Aviosを現金で購入することもできるため、特典航空券の獲得にいち早く近づけます。
スカイマイルでハワイを楽しもう
アメリカの「デルタ航空」には、羽田空港とハワイのホノルル間を運航する直行便があります。デルタの「スカイマイル」は、ハワイの離島間をつなぐ「ハワイアン航空」の特典航空券とも交換可能です。
※新型コロナウイルス感染拡大の影響で変更の可能性があるため、最新の情報は公式サイトでご確認ください。
デルタ航空提携アメックスでも貯められる
アメックスの航空系カードの一つに、「デルタ スカイマイル アメリカン・エキスプレス・カード」があります。デルタ航空のスカイマイルが直接貯まるのが特徴で、付与率は「1%(100円で1マイル)」です。
カード入会時や継続時には、「ボーナスマイル」が進呈されます。海外のカード利用ではマイル付与率が1.3倍にアップするため、海外渡航が多い人に有利でしょう。
デルタの公式サイト「フライト予約」で「マイルでショッピング」にチェックを入れると、検索指定した旅行日の必要最低マイル数が表示される仕組みです。
ハワイアン航空の特典航空券で諸島へ
ハワイアン航空は、現状アライアンスには所属していません。ただ、複数航空会社と独自に提携を行っており、デルタ航空もその一つです。
マイレージを共有できるため、スカイマイルを使ってハワイアン航空の「ハワイ諸島間線フライト」を予約することもできます。
ハワイには大小さまざまな島がありますが、主要観光地は、ハワイ島・マウイ島・ラナイ島・モロカイ島・オアフ島・カウアイ島です。ハワイアン航空は、ハワイ島を中心にほとんどの島に運航便があります。
スカイマイルの会員はホノルルまでのデルタ直行便に加えて、ハワイアン航空での諸島間の移動も可能です。貯めたマイルのみで、ハワイ旅行が楽しめるかもしれません。
なお、JALもハワイアン航空と提携しており、コードシェア便を運航しています。2018年からはマイルの相互積算・利用も開始しているため、JALマイルでハワイアン航空の特典航空券を予約することも可能です。
Marriott Bonvoy アメックスで貯まるポイントの場合
「Marriott Bonvoy アメックスカード」はアメックス発行カードのうち、ホテル提携カードにあたります。独自のプロパーカードとポイントプログラムが異なる点を押さえておきましょう。
カード保有者は、ホテルプログラム「Marriott Bonvoy(マリオットボンヴォイ)」のシルバーエリート」会員の資格が得られ、カードの利用金額「100円につき2マリオットボンヴォイポイント」が貯まります。
Marriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・カード|アメリカン・エキスプレス
JALは往復で12万ポイント必要
マリオットボンヴォイポイントは、JALやANAを含む40を超える航空会社のマイルに移行ができます。交換レートは航空会社によって異なりますが、ほとんどは「3ポイント→1マイル」です。
たとえば、JALでハワイに行く場合、エコノミークラスの往復航空券に必要なマイル数は4万マイルです。マリオットボンヴォイポイントに換算すれば、12万ポイントになるでしょう。
Marriott Bonvoy アメックスカードでは、「利用金額100円につき2マリオットボンヴォイポイント」が付与されます。12万ポイントを貯めるには、総額600万円のカード利用が必要になる計算です。
ハワイアン航空のマイルに直接交換できる
マリオットボンヴォイのポイントプログラムでは、「ハワイアン航空」のマイルにも「3ポイント→1マイル」で移行が可能です。
ハワイアン航空は、羽田空港・成田国際空港・関西国際空港・新千歳空港・福岡空港からホノルルへの直行便を有しています。ブラックアウト期間がないため、ほかの航空会社よりも予約がしやすいでしょう。
日本-ハワイ間に必要な特典航空券は、片道4万マイル~です。往復8万マイルとすれば、24万ポイントの獲得が必要となります。
ユナイテッド航空のマイルにも交換可能
ユナイテッド航空には、成田・羽田からホノルルへの直行便があります。特典航空券に必要なマイル数は空席状況などさまざまな要因によって変動するため、必要マイルチャートは公開されていません。一般的にピーク期などは、必要マイル数が多くなるようです。
マリオットボンヴォイのポイントプログラムは、ユナイテッド航空の「マイレージプラス」と提携し「リワードプラス」サービスを提供しています。
通常レート「3ポイント→1マイル」に対して、10%のボーナスマイルが上乗せされる形です。ハワイに行く目的であれば、ほかの提携航空会社と交換するよりも効率的に貯められるでしょう。
ただし、マイレージプラスを利用してハワイアン航空便を予約する場合、対象となるのは「ハワイ諸島間線フライト」のみです。
ハワイアン航空運航の日本路線は、特典航空券が利用できない点に注意しましょう。日本-ホノルル-ハワイ島へのフライトでは、ホノルル-ハワイ島間のみがマイルで予約できます。
RewardsPlus | マリオットリワード| ユナイテッドマイレージプラス
まとめ
ハワイの特典航空券に必要なマイル数は、各航空会社で異なります。アメックスカードは多くの航空会社と提携があり、ポイントの交換先が自由に選べるのがメリットでしょう。
日系航空会社はお盆や大型連休時は予約自体ができないケースもあります。提携航空会社のマイルに交換して予約を検索したり、ANA SKY コインなどの電子クーポンを使ったりして、航空券の争奪戦を勝ち抜きましょう。
各航空会社の運航状況などは変更される場合があります。詳細は公式サイトで確認しましょう。
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