楽天Edyのオートチャージとは
楽天が展開する電子マネー「楽天Edy」は、オートチャージにも対応しています。Edyにはいくつかタイプがあり、種類によってチャージ方法やオートチャージの発動条件が異なるのが特徴です。使い勝手や目的に応じて、チャージ方法を選びましょう。
選べる二つのチャージ方法
Edyのオートチャージは、保有しているEdyの種類や利用したい端末によって二つに分かれます。基本的なチャージ方法は、「Edy機能付き楽天カードへのチャージ」か「おサイフケータイへのチャージ」の2種類です。
Edyとクレジットカードが一体化している「Edy機能付き楽天カード」の場合は、EdyのWebサイト「楽天e-NAVI」でオートチャージ設定の申請を行うと利用できます。なお、カードの入会時にすでに申し込みを済ませている人は不要です。
Android端末のおサイフケータイを利用している場合、おサイフケータイの画面でチャージ設定ができます。
楽天Edyは、楽天グループのプリペイド型電子マネーです:楽天Edy
チャージ方法によっては利用店舗が限られる
Edy機能付き楽天カードを持っており、事前設定を済ませていたとしても必ずオートチャージが適用されるわけではありません。オートチャージは「残高が少なくなったとき自動で入金する機能」ですが、カードの場合はオートチャージが発動する店舗が限られます。
ただ、利用できる店舗は多く、2021年8月時点で33万店舗を超えている状態です。「ローソン」「ファミリーマート」などのコンビニや「ツルハドラッグ」「ドラッグユタカ」などのドラッグストアでも問題なく使えます。
しかし、Edyの利用が可能であっても、オートチャージに対応していない店舗があるのも事実です。もし非対応の店舗ばかり利用しているのであれば、オートチャージを設定していても発動しません。
公式サイトでは、オートチャージ対応店の絞り込みが可能です。「地図で探す」から検索したい地域を選択します。地図の左側に出てくる「絞り込み」タブの「その他条件」で、「オートチャージ可能」にチェックを入れればOKです。
オートチャージするメリット
オートチャージを設定すると、チャージのために店舗スタッフに声をかけたり、チャージ機を利用したりする手間が省けます。残高が少なくなると自動的に設定した金額が追加され、支払いのお金が足りなくなることがありません。
チャージする手間がかからない
電子マネーは、決済の手間がかからないのが魅力です。カードやスマホを取り出し、かざすだけで支払いが完了します。しかし、あらかじめチャージしている金額が少ないと、決済ごとにチャージをしなければなりません。
オートチャージ設定をしておくと、指定した額を下回ったときに自動でチャージをしてくれます。オートチャージの設定は、初回1度で終わる簡単な作業です。残額やチャージ金額の設定を変えるとき以外、ほぼチャージの手間はかかりません。
なお、楽天カード一体型の場合、残額よりも大きな買い物をするときは以下の扱いです。
・残高が指定額以下でオートチャージが適用:合計金額内での購入が可能
・残高が指定金額以上でオートチャージ適用前:残高以上の商品は購入不可のため手動チャージが必要
1日の上限額があるから使いすぎない
オートチャージの設定時には、1日の上限額を自分で決められます。Edyでの買い物が多い場合、いくら使っているかわからないと不安になることもあるでしょう。
設定金額は1000・3000・5000・1万・2万5000円の中から選べます。たとえば、コンビニで昼ごはんとコーヒーを買う程度で抑えたい場合、1000円を設定しておけば足りないことはないでしょう。
残っている残高とオートチャージされた1000円を使い切ってしまうと、当日中にはチャージができません。設定状況は、楽天e-NAVIにログインし「Edyオートチャージのお申し込み内容」から確認可能です。
一方で、上限制限内であれば、チャージ回数に特に制限は設けられていません。追加チャージ金額を少なく、1日の上限額は多めに設定すれば、ある程度までは制限を気にせず使えます。
ポイントの二重取りができる
クレジットカードによっては、Edyの利用とチャージでポイントが二重取りできます。Edy利用に対する還元は「200円につき1ポイント(楽天ポイント)」です。
おサイフケータイやiOS端末では、Edyのチャージ用に各社のクレジットカードが設定できます。クレジットカードの還元率は0.5~1%が多いですが、Edyの利用でもポイントが貯まることを考えるとお得です。
カード会社ごとの規約によりますが、Edy(電子マネー)へのチャージが還元対象になるカードであれば、チャージ利用分の他社ポイントが貯められるでしょう。
楽天カードの場合は、別途チャージに対して「200円につき1ポイント(楽天ポイント)」が付与されます。Edy利用分0.5%と楽天カードチャージ分0.5%で、計1%の還元です。
楽天カードはクレジットカード決済の還元が1%のため、Edyの利用とクレジットカード支払いでは還元率に違いはありません。
デメリットはある?
楽天Edyのオートチャージを設定する場合、デメリットもいくつかあります。おサイフケータイは比較的制限が少なく手軽に使えますが、Edy一体型のクレカやiPhoneなどを利用している場合は注意点も知っておきましょう。
カードの場合条件がそろわないと使えない
クレジットカード一体型のEdyは使い勝手がよさそうに感じられますが、利用には制限が設けられています。たとえば、Edy一体型のクレジットカードは「楽天カード」限定です。一般カード・ゴールドカードなどの違いはありますが、他社のクレジットカードとの一体型にはできません。
Edy一体型のクレカを更新する場合、Edy残高の引き継ぎができないことも注意しておきましょう。オートチャージを解除し、残高を使い切ってから新しいカードに切り替える必要があります。
Edy一体型カードの場合も家族カードを作ることは可能ですが、オートチャージは対象外です。通常の都度チャージは利用できるため、楽天e-NAVIから申請しましょう。
自動チャージされない場合も
オートチャージを設定していても、完全にチャージなしで利用できるとは限りません。たとえば、1000円を下回ったとき、3000円をチャージする設定にしていたとします。残高が1300円で5000円の商品を買おうとすると、オートチャージは条件外で行われず残高不足です。
また、残金が800円でオートチャージが行われたとしても、残高+オートチャージ金額3000円を足しても足りません。チャージをしても必要額に満たない場合、オートチャージ自体が不成立となります。
長期間カード対象店舗の利用がないときも、注意が必要です。オートチャージが「180日間」行われない場合は、設定が自動解除されます。
Edyのルールによる理由のほか、クレジットカードの磁気不良や有効期限切れ、利用限度額が超えている場合も自動でチャージできません。
パソコンで設定完了したい場合は別機器が必要
非対応端末や楽天カード以外の「Edyカード」のオートチャージ設定をパソコンで行う場合、「楽天Edyリーダー」または「パソリ(PaSoRi)」が必要です。
楽天EdyリーダーはUSB、パソリはレジに設置されているようなFelica搭載の非接触型有線リーダーになります。パソコンのUSB端末に差し込むと、Edy設定を行うための「Edy Viewer」が使える仕組みです。
どのリーダーでも、パソコンで「ソニー」の専用ソフトをインストールし、初期設定をしたうえで利用できます。ブラウザは、Microsoft Edge対応です。対象となるパソコンは、Windows搭載機種となっています。
基本はiPhone向けの対応として紹介されていますが、Android対応のおサイフケータイ非対応端末でもWindows版パソリの利用は可能です。ただ、ケーブルが異なるため、「変換ケーブル」などを別途用意しましょう。
パソコン内部に「FeliCaポート」が搭載されている場合は、カードをFeliCa内蔵位置にかざすだけでオートチャージ設定ができます。しかし現在は、各社で製造終了傾向です。
Edyオートチャージの設定方法
Edyのオートチャージ設定方法は、利用する端末やカードによって異なります。手軽に設定できるのは、「楽天Edy一体型クレジットカード」と「おサイフケータイ」です。カードの場合は、オートチャージを有効にするためにひと手間がかかります。
カードの場合の設定手続き
楽天カード一体型のEdyは、楽天e-NAVIでオートチャージの設定ができます。スマホやパソコンなどから楽天e-NAVIにログインしましょう。
ログインには、「楽天会員」のIDとパスワードが必要となります。楽天サービスの全般に共通で使われているものです。Edyチャージのページから「オートチャージ」の設定へ進み、金額や上限などの申請を行いましょう。
Webの申し込みだけでは、設定は完了しません。オートチャージを有効にするには、「オートチャージ対象店舗での決済」「ファミポートでの設定」「楽天Edyリーダーまたはパソリによる設定」「楽天Edyアプリ」のいずれかの操作が必要です。
店舗決済では、特に設定は必要ありません。支払いのタイミングで指定金額を下回った場合、オートチャージが適用されます。
iPhoneはiOS向け楽天Edyアプリで設定できる
iPhoneの場合、「iOS向け楽天エディアプリ」でEdyオートチャージの設定が可能です。
設定を行うには、アプリ内の「楽天カードEdyオートチャージ」をタップしましょう。「新規設定・変更」から手続きを進めて、iPhoneに対象の楽天カードをかざします。
「設定の反映が完了しました」と表示されると、オートチャージ設定は完了です。
過去にはiOS対応の「パソリ(RC-S390)」でもチャージ設定が可能でしたが、21年8月にiPhoneの「パソリ対応楽天Edyアプリ」のサービスは終了しています。
おサイフケータイの場合の設定手続き
おサイフケータイ版Edyの設定は、アプリ内で完結します。
まずは楽天IDでアプリにログインしましょう。トップ画面の「詳細を見る」をタップすると、「チャージ設定」が選択できます。チャージ設定内の「オートチャージ設定」から、手続きしましょう。
「オートチャージの設定・変更」内で、金額や限度額など詳細を設定できます。解除もアプリで完結し、オートチャージ設定から「オートチャージの解除」を選ぶだけです。
チャージにおすすめのクレジットカード
クレジットカードからのチャージでは、「クレジット決済分」としてポイントを二重取りできるケースがあります。「楽天Edyのクレジットチャージ対応のカード」と「チャージでポイントが付くカード」は、必ずしも同じではありません。せっかくEdyを使うなら、チャージでポイントがもらえるものにしましょう。
年会費無料の楽天カード
楽天カードの「一般カード」なら、年会費無料で発行できます。Edy一体型なら、別途クレジットカードやパソコン設定用の機器を用意する必要もありません。
楽天Edyの利用で200円につき1ポイント・楽天Edyへのオートチャージで200円につき1ポイントが貯まり、合計1%が還元されます。
楽天カードのみを保有し、クレジットカード決済を行った場合でも還元率は1%です。楽天Edyを付けることにより、クレジット決済よりもお得になるわけではありません。
ただ、クレジットカードは決済時に暗証番号の入力が求められることがありますが、電子マネーならサインレスでスピーディーに支払いができる点はメリットです。
もし楽天ポイントを保有しているなら、ポイントからのチャージも検討しましょう。ボーナスがもらえるキャンペーンが不定期に開催されています。
ポイント高還元のリクルートカード
リクルートカードも、一部ブランドで楽天Edyのチャージでポイントが貯まります。クレジット決済による還元率は1.2%で、楽天Edy利用による0.5%の還元と合わせると1.7%の高還元率です。
楽天Edyチャージでポイントを貯めたいときは、Visa・MasterCardを選択しましょう。電子マネーチャージは合計月3万円までポイント還元の対象です。
楽天Edyだけを利用している場合、1万円の利用で貯まるポイントはカード利用分の50ポイントのみになります。リクルートカードからのオートチャージを利用すると、チャージ利用分のリクルートポイントも120ポイント上乗せされる計算です。
リクルートポイントは、提携している「Pontaポイント」にも交換できます。リクルート系列の「じゃらん」や「ホットペッパー」だけでなく、Pontaポイントが使えるローソンなどの店舗でも利用しやすいでしょう。
【Recruit Card(リクルートカード)】リクルートのクレジットカードは年会費永年無料!ポイント還元率1.2%!!
まとめ
楽天Edyはオートチャージに対応していますが、制限なく利用できるのは「おサイフケータイ対応端末」に限られます。Edyをよく利用するなら、スマホのOSも気にしておきたいところです。
また、数千円で購入できる「楽天Edyリーダー」または「パソリ」を利用すれば、他社クレジットカードもEdyカードのチャージに利用できます。おサイフケータイやEdy一体型カード以外の方法でオートチャージを利用する場合は、機器の用意もしておきましょう。
楽天Edyはポイントサイトで貯まったポイントをドットマネー経由で交換することでお得に貯めることができます。