iDとはどんな決済方法?
「iD」は、iD機能搭載のカードやスマートフォンを、決済端末にかざすだけで支払いできる非接触決済サービス(電子マネー)です。
基本的には、クレジットカード・プリペイドカード・デビットカードのいずれかをアプリに紐づけして利用します。まずはiDがどのような決済方法かを見ていきましょう。
NTTドコモ運営の電子マネー
2005年に運用開始した「iD」は、「NTTドコモ」が運営する非接触決済サービス(電子マネー)です。ポストペイ型(後払い)の非接触決済サービスとしてスタートしましたが、16年にはプリペイド型(前払い)、17年には支払い時に銀行口座から即時引き落としを行う「デビット型」にも対応しています。
日本全国の150万台以上のiD加盟店で、iD機能搭載のカードやスマートフォンを決済端末にかざすだけで簡単に支払い可能です。
携帯端末なら、「FeliCa(非接触型ICチップ)」を搭載したiPhoneやAndroid端末(おサイフケータイ)で利用できます。
iD対応のカードを使用する
基本的にiDを利用するには、iD機能搭載で単体でかざして使える「プラスチックカード型」か携帯端末にカード情報を登録して使う「Apple Pay対応」「Google Pay対応」「おサイフケータイ対応」のモバイルカードを使用します。
端末の場合、基本的には支払い時の引き落とし用カードを紐づけることで、決済が完了する仕組みです。iD対応のクレジットカード・プリペイドカード・デビットカードのいずれかが必要となります。
携帯端末にクレジットカードを紐づけるなら、クレジットカードの利用限度額内でポストペイ型決済が可能です。
プリペイドカードは、電子マネーのように事前にチャージしてから支払う前払い式となります。デビットカード型は事前に入金する必要がなく、決済時に即時銀行から引き落とされる形です。
iD対応カードの種類によって対応する支払い方法は異なるうえ、同じ携帯端末決済でもiPhoneかAndroidかによってカードの対応・非対応が変わる場合もあります。iD公式サイトの「対応カード一覧」から、対応する支払い方法を確認しましょう。
iDはどんなメリットがあるの?
iDは、数ある電子マネーの中でも加盟店数・ユーザー数ともにトップクラスです。日常的な支払いを便利・快適にするために、スピーディーかつセキュアな決済方法を求めている人に向いています。
安全にスピーディーに支払える
iD支払いは決済端末にカードやスマートフォンをかざすだけで完了するため、小銭や紙幣のやり取りが必要ありません。一定金額内なら、サイン(署名)を省略できることも多いでしょう。
一方で、高額決済の場合はサインや暗証番号の入力が求められるため、万が一不正利用された場合も被害を最低限に抑えられるでしょう。
通常は端末の電源がオフでもかざすだけで決済できるiDですが、不正使用の防止に役立つ機能も端末ごとに工夫されています。
Android端末には「iDロック機能」があり、iD支払いの際に都度暗証番号を入力する設定が可能です。「おサイフケータイアプリ」から、「NFC/おサイフケータイロック」を事前設定しておきましょう。
iPhoneでiD支払いをする場合は、決済端末にかざす前に「Face ID」や「Touch ID」で顔認証・指紋認証を行う仕様です。スピーディーかつセキュアに決済できるだけでなく、小銭や紙幣に触る必要もないため、衛生面でもすぐれた支払い方法といえます。
対応している店舗が多い
iDは、日本全国の150万台以上の決済端末で利用できます。さまざまなジャンルの店舗をはじめ、タクシーや自動販売機まで加盟店は続々と拡大中です。
コンビニ大手3社や、イオン・イトーヨーカドー・マツモトキヨシ・マクドナルド・ガスト・ENEOSなどでは全国共通でiD支払いに対応しています。
ほかにも、シダックスなどのカラオケ店、紀伊國屋書店・タワーレコードなど書籍や音楽関係の店舗、ヨドバシカメラ・ビックカメラなどの家電量販店やドコモショップでも、iD支払いが可能です。
キャンペーンでお得に
iDではキャッシュバックやタイアップ企画など、カード会社やお店がさまざまなキャンペーンを随時開催しています。たとえば、スマートフォンでiDを設定すると買物代金が値引きされるキャンペーンや、利用額のキャッシュバックが受けられるキャンペーンなどです。
「カードをスマートフォンに登録して一定額の買い物をするだけでキャッシュバック」といったキャンペーンが多く、簡単に利用条件を達成できます。
少しでもお得にiDを使い始めるなら、iD公式サイトの「キャンペーン&イベント」から開催中のキャンペーンをチェックしてみましょう。
クレジットカードのポイントが付く
iDには独自のポイントプログラムはありませんが、紐づけたカードによってはカード会社が運営するポイントを獲得できます。
たとえば、「dカード」なら「dポイント」、「三井住友カード」なら「Vポイント」、「Orico Card THE POINT PREMIUM GOLD」なら「オリコポイント」が獲得可能です。
クレジットカード払いに対応していない店舗でも、iD支払いに対応していればクレジットカードのポイントが貯まります。日常的な少額決済でもポイント付与の対象となるため、還元率の高いカードを選んでお得にポイントを貯めましょう。
iDアプリにカードを登録する方法
スマートフォンでiDを利用する場合には、端末ごとに専用アプリのインストールと、決済サービスへのiD登録が必要です。
iPhoneなら「Walletアプリ」にカード情報を登録して「Apple Pay」で、Android端末なら「Google Payアプリ」や「iDアプリ」にカード情報を登録して「Google Pay」で支払います。
カード会社によっては、「独自のiDアプリ」を利用することも可能です。なお、すでにiD対応カードを所持している場合でも、スマートフォンで利用する場合には事前にカード会社側で「利用登録」が必要なケースもあります。
iD機能搭載カードの準備ができたら、スマートフォンでカード登録を行いましょう。ここでは、WalletアプリやiDアプリでカード登録する方法を紹介します。
iPhoneの場合
iPhoneでiDを使うには、「iPhone 7」以上で「iOS 10.1」以上のバージョンのものが必要です。まず、「Wallet」アプリにiD機能搭載カードを登録します。
Walletアプリはデフォルトとして自動インストールされていますが、見つからない場合はiPhoneの検索機能かApp Storeから検索して起動可能です。
ホーム画面の「追加」(初回設定時)または右上の「+」(2回目以降)を選択して、登録するカード選びます。「カードの種類」では、「クレジット/プリペイドカード」を選択しましょう。カード情報をカメラで読み取るか手入力して、利用規約に同意すればiDの設定は完了です。
アプリ名:Apple Wallet
価格:無料
Apple Store:ダウンロード
Android端末の場合
Android場合は、「Android 5.0以降」かつ、おサイフケータイ搭載の端末で利用可能です。「iDアプリ」に、iD機能搭載カードを登録します。初回登録時は、アプリをインストール後に起動し「はじめて「iD」を使う方」を選択しましょう。
「「iD」対応のクレジットカードで登録する」を選択し、登録するカード名や暗証番号などを入力します。注意事項を読んで「登録」を選択すればiDの登録は完了です。
なお、ドコモユーザーの場合は、「クレジットカードの契約なしで契約する」を選択すれば、月額最大3万円までカード登録不要でiD払いができる「d払い(iD)」(旧dカードmini)も利用できます。
また、カードを1枚登録済みで複数枚登録したい場合は、アプリ内の「その他のカード」→「カードを登録する」から設定可能です。登録されたモバイルカードは、「カードの確認」からメインカードに設定できます。
アプリ名: iDアプリ
価格:無料
Google Pay:ダウンロード
ポイントが貯まりやすいカードを紐づけよう
iD支払いではクレジットカードのポイントが獲得できるため、日常的な少額決済でクレジットカードを有効活用したい人にも向いています。iDと紐づけた際に、お得かつポイント還元率が高いクレジットカード3選を見ていきましょう。
dカード
NTTドコモが発行する「dカード」は、カード型・おサイフケータイ・Apple PayでのiD支払いに対応したクレジットカードです。
iD支払いは、「100円(税込)につき1ポイント」の「dポイント」が貯まります。dポイント加盟店では、カード提示でさらに0.5~1%の還元です。
貯まったdポイントは1ポイント=1円として、dポイント加盟店での買い物やドコモのケータイ料金への充当、商品交換などに利用可能です。
店舗によって、ポイントの付与・利用の条件が異なるため、会員サイト「dポイントクラブ」の「たまる・つかえるお店」から、店舗ごとの詳細を確認しましょう。
三井住友VISAクラシックカード
三井住友カードが発行する「三井住友VISAクラシックカード」は、カード型・Apple Pay・Google PayでのiD支払いに対応したクレジットカードです。
通常のポイント還元は「200円につき1ポイント」で「Vポイント」で付与されます。セブン–イレブン・ファミリーマート・ローソン・マクドナルドでは、さらに「200円につき4ポイント」が常時貯まり計5ポイントの加算です。
日常的に利用頻度の高いコンビニ大手3社でポイント還元率2.5%というのは、他社カードにはない大きな魅力といえるでしょう。
年会費は1375円(税込)ですが、WEB明細書サービスの利用で年会費550円(税込)割引になります。また、「マイ・ペイすリボ」の登録および前年度のリボ払い手数料の支払い、または年間300万円以上の利用で年会費無料です。
Orico Card THE POINT PREMIUM GOLD
「オリエントコーポレーション」が発行する「Orico Card THE POINT PREMIUM GOLD」は、カード型・Apple Pay・Google PayでのiD支払いに対応したクレジットカードです。
ポイント還元は、ショッピング利用「100円につき1ポイント」の「オリコポイント」が還元されます。入会後6カ月間はポイント還元率2倍(100円につき2ポイント)、iD支払いでさらに+0.5%のポイントの特別付与特典付きです。
iDに加えて、電子マネー「QUICPay(クイックペイ)」も搭載しています。非常に幅広いシーンでポイント獲得できるお得なカードです。
年会費は1986円(税込)ですが、最高100万円のショッピングガードや最高2000万円の海外旅行傷害保険・最高1000万円の国内旅行傷害保険など、サービス面も充実しています。
ゴールドカードはOrico Card THE POINT PREMIUM GOLD(オリコカード ザ ポイント プレミア
スマホ決済アプリとも連携できる
iDはクレジットカードなどと紐づけるのが一般的な使い方ですが、カードを発行せずに使う方法もあります。メルペイやd払いアプリなどの決済サービスと連携する場合、カード会社発行のカードを登録する必要はありません。
メルペイ
「メルペイ」は、「メルカリアプリ」をインストールして利用できるスマホ決済サービスです。決済方法は「メルペイコード(QRコード・バーコード)」を読み取るコード決済のほか、iD決済にも対応しています。
キャンペーンを利用しなければポイント還元はありませんが、メルカリの売上金を電子マネー「メルペイ残高」として、iD加盟店でも支払いできるのがメリットです。加盟店のジャンルは多岐にわたるため、売上金の有効期限内(180日以内)に使い切れるでしょう。
iPhoneの場合は、メルカリアプリのホーム画面「iDマーク」から画面の指示に従って操作していくと、Walletに「メルペイ」が「電子マネーカード」として登録されます。
おサイフケータイアプリかiDアプリがインストールされたAndroid端末なら、アプリのホーム画面「iD未設定」から画面の指示に従って操作するだけでiDの設定は完了です。
アプリ名: メルカリ(メルペイ)-フリマアプリ&スマホ決済
価格:無料
Apple Store:ダウンロード
Google Pay:ダウンロード
d払い
「d払い」はドコモユーザー対象で、クレジットカード登録不要でキャッシュレス決済ができる決済サービスです。d払いアプリでiDの設定を行うと、QRコードやバーコードの読み取りやiDによる決済ができます。
iDによる決済は「d払い(iD)」と呼び、ドコモのAndroid端末ユーザーはiD利用料金をケータイ料金と合算して後払いできる仕組みです。
実店舗でのd払いでは「200円(税込)につき1ポイント」の「dポイント」、ネットでのd払いでは「100円(税込)につき1ポイント」が獲得でき、キャンペーンも豊富に開催されています。
アプリ名: d払い-スマホ決済アプリ、キャッシュレスでお支払い価格:無料
Apple Store:ダウンロード
Google Pay:ダウンロード
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まとめ
iDはクレジットカード・プリペイドカード・デビットカードと紐づけてスピーディーかつセキュアに決済できるうえ、メルペイやd払いとの連携も可能です。
利用方法は多岐にわたるため、よく利用する店舗・サービスやポイント還元率なども加味して、お得な支払い方法を選択しましょう。
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