- PASMOとは
- これ1枚で電車もバスも買い物も
- 用途に合わせて種類を選べる
- 利用するメリットとデメリット
- 交通系IC相互利用で日本全国で使える
- 簡単スマート決済
- 特典やポイントをもらう方法が限られている
- PASMOを購入する方法
- 大人用カードの買い方
- 子ども用カードの買い方
- 鉄道定期の買い方
- バス定期の買い方
- PASMOの使い方
- 電車で使う
- バスで使う
- 電子マネーとして使う
- どこでチャージできるの?
- 駅の券売機やチャージ機を利用
- コンビニなどの店舗でチャージ
- バスでチャージ
- クレジットカードでのオートチャージ
- チャージでポイントが貯まるクレカ3選
- チャージでも高還元 TOKYU CARD ClubQ JMB PASMO
- 小田急線ユーザーには OPクレジット
- 陸マイラーにもおすすめ ANA To Me CARD PASMO JCB
- 待望のモバイルPASMOを使ってみよう
- 手持ちのPASMOが移行できる
- 電車やバスの定期も買える
- スマホの機種に注意
- Apple PayアプリでもモバイルPASMOが利用可能に
- まとめ
PASMOとは
PASMOは主に首都圏の私鉄・地下鉄で便利に使える交通系ICカードです。サービス開始当初からSuicaとの相互利用に対応しています。まずはPASMOの機能や種類など、概要を見ていきましょう。
これ1枚で電車もバスも買い物も
2007年にサービス開始された「PASMO(パスモ)」は、株式会社パスモが運営するプリペイド型の交通系ICカードです。
非接触ICチップ「FeliCa」を搭載し、IC読み取り部にタッチするだけで電車やバスに乗れるうえ、「IC」マークがある店舗や自動販売機などでの電子マネー払いにも利用できます。
1枚の「無記名PASMO」から本人情報を登録した「記名PASMO」へ、また「PASMO定期券」に情報を「リライト(書き換え)」して継続利用でき、定期券の乗り越し運賃も自動で精算可能です。
PASMOが不要になった場合は払い戻しができます。記名PASMOとPASMO定期券は、紛失した場合も残高や定期券などを引き継いで再発行可能です。
また、サービス開始当初からJR東日本が運営する「Suica」とICカード相互利用に対応しており、首都圏・仙台・新潟のPASMO・SuicaエリアではSuicaと同様の機能・特典が利用できます。
用途に合わせて種類を選べる
PASMOは「大人用PASMO」の無記名PASMO・記名PASMOのほか、記名人が小児運賃で利用できる「記名PASMO(小児用)」も発行可能です。
大人用・小児用いずれの記名PASMOも「鉄道定期券」「バス定期券」を購入できます。鉄道定期券は券面に印字情報が記載され、バス定期券は印字しない代わりに「IC定期券内容控」が発行される仕様です。
鉄道定期券は印字情報をリライトして継続利用できるほか、印字情報を消去して記名PASMOとしての利用も可能です。小児用から大人用へのリライトもできるため、1枚のPASMOを末長く使えます。
また、PASMO一体型のクレジットカードも発行されており、種類によっては定期券としての利用も可能です。
利用するメリットとデメリット
2013年には交通系ICカードの全国相互利用サービスが開始され、現在ではPASMOを含む10の交通系ICカードが相互利用に対応しています。
全国各地で電車・バス利用や電子マネー払いにも使えて便利なPASMOですが、ポイント・特典の獲得経路が一部バス路線や鉄道の利用に限られることはデメリットです。
交通系IC相互利用で日本全国で使える
PASMOはSuica・Kitaca・ICOCA・PiTaPa・TOICA・manaca(マナカ)・はやかけん・nimoca・SUGOCAと相互利用を行っており、北海道から九州までの鉄道・バス路線で利用できます。
交通系ICカード全国相互利用のシンボルマーク「IC」マークのある交通機関であれば、ほかの交通系ICカードのサービスエリアでもPASMO1枚で乗車可能です。
各エリアでチャージもでき、駅改札やバス車内のIC読み取り部にタッチするだけで乗車できます。ただし、各エリアをまたいでの利用はできないため、乗車券の購入が必要なケースもあることには注意しましょう。
簡単スマート決済
PASMOはPiTaPa以外の9エリア内で電子マネー相互利用にも対応しているため、日本全国の交通系ICカード加盟店での電子マネー払いにも利用できます。
利用できるのは駅売店・コンビニ・飲食店をはじめ、駐車場やコインロッカー、タクシーなどです。自動販売機でもICカード読み取り部にタッチするだけで使えるため、小銭要らずでスムーズに移動できます。
相互利用に対応している店舗は、「IC」マークや相互利用に参加している交通系ICカードのロゴ、「交通系電子マネーご利用いただけます」の表示が目印です。
特典やポイントをもらう方法が限られている
PASMOには独自のポイントプログラムがありません。代わりに、一部バス事業者や鉄道会社が運営するポイントを貯められます。
2021年時点で6社のバス事業者が提供する「バス利用特典サービス(バス特)」は、PASMO・Suicaでの乗車1円につき1ポイントの「バスポイント」が貯まる申込手続き不要のサービスです。
月間累計1000ポイントごとに100円分以上の「特典バスチケット」がPASMO・Suicaに自動付与され、バス特エリアの次回乗車料金から差し引かれます。
ほかにも、「メトポ会員登録」をしたPASMOで東京メトロ線に乗車すると曜日・時間帯によって5~7ポイントの「メトロポイント」が貯まり、多機能券売機で10ポイント=10円としてチャージ可能です。
PASMOを購入する方法
PASMOは種類によって購入方法が異なります。大人用・小児用のPASMOや鉄道定期券・バス定期券の購入方法を見ていきましょう。
大人用カードの買い方
大人用の無記名PASMO・記名PASMOは、PASMO取扱事業者各駅の券売機または定期券販売窓口で購入できます。
券売機で購入する場合は、「PASMO」→「PASMO新規購入」→「無記名PASMOを購入」または「記名PASMOを購入」の順にタッチしましょう。
その後500円の「デポジット(預り金)」入金や初回チャージなどを行いますが、券売機によっては操作方法が異なる場合もあります。
定期券販売窓口で購入する場合は、PASMO購入申込書に必要事項を記入して購入の手続きをしましょう。いずれの方法でも、記名PASMOを購入する場合は氏名・生年月日・性別・電話番号の登録が必要です。
子ども用カードの買い方
小児用PASMOは無記名PASMOが選択できないため、記名PASMO(小児用)を購入します。購入の窓口はPASMO取扱事業者各駅の定期券販売窓口やバス窓口などです。
PASMO購入申込書に必要事項を記入して、購入手続きをしましょう。購入の際には、健康保険証・パスポート・写真付き学生証など、子どもの年齢が確認できる公的証明書が必要です。
小児用PASMOの有効期限は12歳になる年度の3月31日までなので、4月1日以降は大人用PASMOにリライトしましょう。なお、小児用PASMOの発行は記名人1人につき1枚までで、小児用Suicaとの併用もできません。
鉄道定期の買い方
PASMO鉄道定期券は、定期券販売機能付きの券売機または定期券販売窓口で購入できます。通学・小児用の定期券新規購入や年度をまたいだ継続購入は、定期券販売窓口での手続きが必要です。
券売機で新規購入・継続購入する場合は、「PASMO」→「定期券」→「新規購入」または「継続購入」の順にタップしましょう。
「PASMO定期券に変更」を選択すると、無記名PASMO・記名PASMOからPASMO鉄道定期券にリライトできます。
通学定期券の新規購入の場合は通学証明書、小児用PASMO定期券の新規購入の場合は健康保険証などを持参して、定期券販売窓口で「PASMO定期券購入申込書」に必要事項を記入して手続きしましょう
バス定期の買い方
PASMOバス定期券は、東京都交通局(都営バス)・関東バス・東急バスなど、首都圏の一部バス事業者の営業所窓口などで購入できます。
バス定期券は無記名PASMO(大人用のみ)・記名PASMO・PASMO鉄道定期券で購入可能です。購入すると券面には印字せず、「IC定期券内容控」が発行されます。
通学定期券や小児用PASMOバス定期券の新規購入の場合には、鉄道定期券と同様に通学証明書や健康保険証などが必要です。提出する必要書類は事業者によって異なるため、手続きの前に各事業者に確認しましょう。
PASMOの使い方
PASMOは全国各地で電車・バスの乗車に利用できるほか、交通系ICカード加盟店での電子マネー払いにも利用できます。PASMOの3種類の使い方を見ていきましょう。
電車で使う
PASMOを電車で使う場合には、改札の入出場時に、ICマークのついた読み取り部にしっかりとタッチしましょう。正常に読み取りできると、定期券区間内では「ピッ」、PASMOの残高を利用した場合は「ピピッ」という音が鳴ります。
「ピピピピピ」という警告音が鳴った場合は正常に読み取りできていません。もう一度しっかりタッチしましょう。しっかりとタッチしなければ、実際の経路と異なる運賃が減額されたり、次回利用できなかったりする場合もあります。
バスで使う
PASMOをバスで使う場合、乗車するバスが「運賃前払い方式」か「運賃後払い方式」かで支払い方法が異なります。
運賃前払い方式の場合は、乗車時に「運賃機」の読み取り部にPASMOをタッチしましょう。この時点で運賃の支払いは完了しているため、降車時はタッチ不要です。
運賃後払い方式の場合、乗車時に整理券ナンバーが表示された「乗車リーダー」の読み取り部にPASMOをタッチします。紙の整理券は不要です。降車時に運賃機の読み取り部にタッチして、利用区間に応じた運賃を支払います。
電子マネーとして使う
コンビニや飲食店などの店舗で電子マネー払いをする場合、店員にPASMOで支払うことを伝え、ICカードリーダーの読み取り部にしっかりとタッチしましょう。「ピピッ」という音が鳴れば支払い完了です。
タクシーで電子マネー払いをする場合も同様に、乗務員にPASMOで支払うことを伝え、ICカードリーダーの読み取り部にしっかりとタッチしましょう。
自動販売機で電子マネー払いをする場合、商品を選んでボタンを押し、読み取り部にPASMOをタッチすれば支払い完了です。
どこでチャージできるの?
PASMOは駅の券売機やチャージ機などでチャージできるほか、コンビニ大手3社の店頭レジやバス車内の運賃機でもチャージできます。また、鉄道会社などが発行する一部クレジットカードを利用してオートチャージも可能です。
駅の券売機やチャージ機を利用
PASMOを駅の券売機でチャージする場合、カード・定期券の差込口にPASMOを挿入し、PASMOボタンを押しましょう。チャージ金額を選択し、現金を投入すると、チャージされたPASMOが受け取れます。
「チャージ機」でチャージする場合も同様に、まずはカード差込口にPASMOを挿入しましょう。チャージ金額を選択して現金を投入すればチャージされたPASMOが受け取れます。いずれの方法でも領収書の発行が可能です。
なお、改札の出場時に残高不足だった場合、チャージ機でチャージできるほか、「精算機」で不足分のチャージ・精算もできます。
コンビニなどの店舗でチャージ
PASMOはセブン-イレブン・ファミリーマート・ローソンなどの一部店舗でもチャージできます。店員にPASMOをチャージしたい旨を伝え、チャージ金額を現金で支払ってから、ICカードリーダーにPASMOをタッチしましょう。
通常はこの手順でチャージは完了しますが、一部店舗ではチャージ金額の指定など、タッチパネルの操作が必要な場合もあります。
バスでチャージ
PASMOをバス車内でチャージする場合、乗務員にPASMOをチャージしたい旨を伝え、運賃機で現金チャージをしましょう。通常はチャージに使えるのは千円札のみで、残高が1万1円以上の場合にはチャージできません。
なお、運賃支払い時に残高不足だった場合も、乗務員に伝えてチャージをしてから再度タッチして支払えます。そのほか、チャージをせずに現金で差額を支払うことも可能です。
クレジットカードでのオートチャージ
PASMOエリアと首都圏・仙台・新潟のSuicaエリアに限り、改札の入出場時にPASMOのオートチャージが利用できます。
初期設定では残高が2000円以下になった場合に3000円をチャージする設定です。オートチャージをする条件や金額は、券売機や駅の窓口で変更できます。
なお、オートチャージを利用するには、PASMOオートチャージに対応したクレジットカードと「オートチャージサービス機能付きPASMO」が必要です。カードの申し込みや設定(リライト)の方法はカード会社により異なります。
チャージでポイントが貯まるクレカ3選
PASMOは他社ポイントプログラムに登録しなければ、バス利用特典サービス(バス特)以外のポイントが貯まりません。PASMOのチャージや定期券購入などでポイントが貯まる、おすすめクレジットカード3選を見ていきましょう。
チャージでも高還元 TOKYU CARD ClubQ JMB PASMO
東急カードが発行する「TOKYU CARD ClubQ JMB PASMO」は、PASMOオートチャージ機能を備えた「オートチャージサービス機能付きPASMO」一体型のクレジットカードです。PASMO定期券としても使えます。
これ1枚でオートチャージ機能が完結するうえ、オートチャージで「プレミアムポイント」0.5%・「TOKYU POINT」0.5%、東急線のPASMO定期券購入でTOKYU POINT1%が獲得可能です。
さらに、TOKYU POINT加盟店での買い物でポイント最大10%が貯まるうえ、JMB機能やコンフォートメンバーズ機能なども備えます。
東急線ユーザーなら必携といえるほど多機能・高機能でありながら、初年度年会費無料・2年目以降1000円(税別)です。
小田急線ユーザーには OPクレジット
小田急電鉄が発行する「OPクレジット」は、小田急線ユーザーならオートチャージでも電子マネー利用でもポイントが貯まる、PASMOオートチャージ機能付きクレジットカードです。
PASMO一体型ではないため、オートチャージを利用する際は、申込書を送付したのちに届くハガキを持参のうえ、駅の窓口で「オートチャージサービス機能付きPASMO」を設定します。
OPクレジットではオートチャージ1000円(税込)につき5ポイントの「小田急ポイント」が獲得可能です。
また、小田急ポイントサービス加盟店でのクレジットカード払いで、最大10%還元も受けられます。初年度年会費無料、1度でもクレジット払いをすれば次年度も無料で、小田急線ユーザーなら実質無料でお得に使えるカードです。
OPクレジット(JCB/Visa/Mastercard®) | 小田急ポイントカード[OPカード]
陸マイラーにもおすすめ ANA To Me CARD PASMO JCB
JCBが発行する「ANA To Me CARD PASMO JCB(ソラチカ一般カード)」は、PASMOオートチャージ機能を搭載した、PASMO定期券としても使えるPASMO一体型のANAカードです。
東京メトロ線に乗車するごとに最大15ポイントの「メトロポイント」が貯まるほか、メトロポイントPlus加盟店での電子マネー払い200円につき1ポイント(自動販売機では100円につき1ポイント)が貯まります。
さらに、オートチャージ1000円につき「Oki Dokiポイント」1ポイント、PASMO定期券の購入1000円につきメトロポイント5ポイント・OkiDokiポイント1ポイントも獲得可能です。
メトロポイント100ポイントはANAマイル90マイルに交換でき、OkiDokiポイント1ポイントは5マイルまたは10マイルに移行できます。
年会費は初年度無料・2年目以降2000円(税別)です。メトロポイントからのマイル交換レートは90%と非常に高く、東京メトロユーザーだけでなく陸マイラーにもおすすめのカードです。
待望のモバイルPASMOを使ってみよう
2020年3月18日からモバイルPASMOのサービスが開始され、8月28日から手持ちのPASMOをモバイルPASMOに移行できるようになりました。モバイルPASMOの機能や使い方を見ていきましょう。
手持ちのPASMOが移行できる
「モバイルPASMO」は、非接触ICチップ「FeliCaチップ」搭載のAndroid端末でPASMOが使えるようになるアプリです。
アプリ上でPASMOのバーチャルカードを新規発行できるほか、手持ちの記名PASMOやPASMO定期券の移行もできます。
電車・バスの利用やPASMO電子マネーでの買い物がプラスチックカード不要でできるうえ、アプリ上でクレジットチャージができ、バス利用特典サービス(バス特)のポイント・バスチケットも確認可能です。
電車やバスの定期も買える
モバイルPASMOでは、アプリ上で電車・バスのPASMO定期券が購入可能です。これまでは窓口を探して書類を提出するなどの手続きが必要でしたが、新規購入・継続購入・区間変更・払い戻しまでアプリ上で行えます。
「モバイルSuica」とは異なり、発着駅にJR線の駅が含まれていなくてもアプリ上で定期券を購入可能です。さらに、アプリ上でオートチャージの申し込みや設定変更もできるため、PASMOの利便性を大きく高められます。
スマホの機種に注意
モバイルPASMOを利用するには、購入時にAndroid OS 6.0以上がインストールされた、最新版の「おサイフケータイ」アプリをインストールしたFeliCaチップ搭載端末が必要です。
なお、「モバイルSuica」と併用できるAndroid端末は限られます。モバイル Suicaのみに対応したAndroid端末があることにも注意しましょう。
Apple PayアプリでもモバイルPASMOが利用可能に
2020年10月6日より、Apple PayのモバイルPASMOが利用開始されています。iPhoneユーザーは、ApplePay版を利用しましょう。
利用できる端末は、iPhone 8以降の iPhoneおよび iPhone SE (第2世代)です。最新のiOSを搭載しているものに限ります。その他、Apple Watch Series 3以降の Apple WatchおよびApple Watch SEも、モバイルPASMOを利用できる端末です。
「PASMOアプリ」または「Walletアプリ」から、PASMOの登録・発行を行いましょう。新規発行はWalletアプリの追加ボタンより、「PASMO」を選んで入金すると手続きできます。
手持ちのPASMOを移行することも可能で、すでにPASMOを活用している人も切り替えが簡単です。
・アプリ名:PASMO
・価格:無料
・Apple Store:ダウンロード
まとめ
PASMOは主に首都圏で便利に使える交通系ICカードですが、日本全国の交通系ICカードエリアでの相互利用にも対応しています。乗車する路線に合わせてオートチャージ機能付きのクレジットカードと組み合わせれば、日々の移動で賢くポイントを貯めることも可能です。
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