Walletの仕組みとメリットとは
「Wallet」は、iPhoneに標準搭載されているアプリの一つです。Apple PayとWalletはどちらもスピーディーな決済に欠かせない機能ですが、「両者の違いがよくわからない…」という人も多いはずです。Walletの仕組みと利用するメリットを解説します。
Apple PayとWalletの違い
Apple Payは、Appleが提供する非接触型決済サービスです。iPhoneやApple Watchを改札やレジのリーダライタにかざすと決済が完了します。
Apple Payを利用するには「Wallet」というアプリに、手持ちのクレジットカードや電子マネーを登録するのが最初のステップです。Walletは、Apple Payの各種支払い手段を一括管理する「財布」の役目といえるでしょう。
クレジットカードやデビットカードのほかに、「Suica」「JALの搭乗券」「ポイントカード」「映画のチケット」なども登録が可能です。
WalletはiOS9以降のiPhoneに標準搭載されているため、利用時はインストールする必要がありません。カードや電子マネーをWalletに追加すると、すぐに利用が可能になります。
レジでは「Suicaで支払います」などと支払い手段の名称を伝え、リーダライタに端末をタッチしましょう。
買い物や各種支払いをスマートに
Walletに登録できるカードは、iPhone7以前の端末は「最大8枚」です。Apple Watch Series3・iPhone8・iPhone8 Plus以降では「最大12枚」ものカードが追加できるため、財布の中がすっきりするでしょう。
Walletに最初に追加するカードは「メインカード(1番手前のカード)」と呼ばれ、Apple Payでの支払いを行う際は優先的に選択されます。
SuicaやPASMOに限っては、生体認証やパスコードの入力なしで利用できる「エクスプレスカード」に設定が可能です。レジや改札ではスマホをかざすだけで支払いが済むため、急いでいるときには重宝するでしょう。
ヤマト運輸では、SuicaやICOCAなどの交通系電子マネー決済を導入しています。急に代引き荷物が届いたときも「財布がない」「小銭がない」と慌てることなく、Apple Payでスマートに対応できるでしょう。
並ばすにスマホで定期券購入も
JR東日本の定期券を購入する場合、エリア内にある「指定席券売機」や「多機能券売機」、「みどりの窓口」に並ぶのが一般的ですが、Apple PayのSuicaを利用するとスマホ上での購入が可能です。
Apple PayのSuicaで定期券を購入するには、「Walletアプリ」または「Suicaアプリ」を使用します。Walletアプリは「定期券の継続購入」のみに対応しているため、「新規購入」及び「定期券の区間変更」の場合はSuicaアプリをインストールしましょう。
Apple PayのSuicaには、「定期券の有効期限をメールでお知らせするサービス」があります。Suicaアプリで「定期券期限切れ通知」の設定をONにしておくと、定期券が切れる1週間前に通知が届く仕組みです。
プラスチックカードのSuicaにはない機能が多く、さまざまなシーンで利便性の高さを実感するでしょう。
追加とチャージのやり方
さっそく、iPhoneのWalletに手持ちのSuicaカードを追加しましょう。追加が完了すると、手持ちのSuicaカードは使用できなくなります。「Wallet」または「Suicaアプリ」を使用したチャージ方法も確認しましょう。
WalletにSuicaを追加する方法
Suicaを追加する前に、Walletに支払い元となるクレジットカードを登録しましょう。Walletの「+ボタン」をタップすると、「カードの種類」の画面が表示されます。
「クレジットカードなど」を選択し、画面の案内に従って登録を完了させます。続いて、手持ちのSuicaを登録する作業を行いましょう。
「+ボタン」→「交通系ICカード」をタップし、「Suica」を選択します。金額入力画面で「お手持ちのカードを追加」を選び、券面裏のJEから始まるSuica ID番号(下4ケタ)と「生年月日」を入力して、「次へ」に進みましょう。
規約に同意後、SuicaにiPhoneの背面上部をかざすと、カード情報の取り込みが行われる流れです。転送が完了すると、Apple PayでSuicaが利用できるようになります。
追加できない場合は再起動、再設定
Suica取り込み時に未完了が複数発生すると、Apple Payが一時的にロックされる仕様です。「カードが追加されませんでした…」とエラーが表示される場合は、エラー発生から24時間以上空けて再操作を行います。
解決しない場合は端末に不具合が生じているおそれがあるため、Apple Careのサポートを受けましょう。「現在、このSuicaはご利用になれません」のエラーが出る場合には、「再起動」を行います。
軽微な動作不良であればすぐに改善しますが、改善しない場合はSuicaの「削除」及び「再設定」が必要です。
該当Suicaを選び、右上の「…」または「i」ボタンより「このカードを削除」を選択し、Suicaを削除します。Walletの「+ボタン」をタップして、最初から設定をし直せばOKです。エラーが解決しない場合は、会員メニューサイトでの「Suicaの再発行」を検討しましょう。
Apple Payやクレジットカードでチャージ
Apple PayのSuicaにチャージをするには、「Wallet」または「Suicaアプリ」を使用します。各アプリに「支払い用クレジットカード」を登録しておけば、簡単なスマホ操作でチャージができるようになります。
Walletからチャージする場合、チャージしたいSuicaを選択し、「チャージ」をタップしましょう。金額の設定後、Touch IDやFace IDで認証を行います。
Suicaアプリを利用する場合は、アプリを起動後チャージするSuicaを表示します。金額を選択後、クレジットカードのマークをタップし「入金」へと進みましょう。
アプリに「ビューカード」を登録すれば、「オートチャージ」が設定できるようになります。Suicaの残高不足時は改札タッチで自動チャージが行われるため、改札前で止まることがなくなるでしょう。
Apple Pay ならビューカード×Suicaアプリケーション|ビューカード
SuicaをWalletから外す方法
機種変更をする際などは、旧端末のWalletからSuicaを削除し、新端末にデータを引き継ぐ作業を行います。WalletからSuicaを削除してもデータはサーバ内に残るため、「Suicaの残高が消えるのでは…」と不安になる必要はありません。
削除や機種変更手続きでサーバ退避
Suicaは、複数端末で同期して使用することができません。機種変更時(iPhone)は、「旧端末でのSuica削除」→「新端末で引き継ぎ」の順番で操作を行います。
Walletから削除されたSuicaは「Apple ID(iCloud)」に紐づいてサーバ退避されるため、データは消失しません。新端末(iPhone)では、旧端末で使っていたのと同じApple IDで手続きを行うのがポイントです。
旧端末でWalletを起動させ、カード一覧から該当するSuicaを選択します。「…」を開き「このカードを削除」をタップすれば、WalletからSuicaが削除される仕組みです。新端末でWalletアプリを起動し、Suicaを再設定すれば再び使えるようになります。
iPhone→Androidに機種変更する場合も、まずはWalletからSuicaを削除します。新端末(Android)では、モバイルSuicaとおサイフケータイアプリを利用します。モバイルSuicaを起動し、旧端末で使用していたSuicaアプリのログイン情報を入力しましょう。
画面の案内に従い機種変更操作を完了させたら、おサイフケータイアプリに移行したSuicaが表示されているか確認します。
引き継ぎではなく「今後はSuicaを使わない」というときは、退会(払い戻し)手続きへと進みましょう。
iCloudサインアウトでも削除される
iCloudをサインアウトすると、iPhone内のSuicaも同時に削除されます。「パスコードの解除」「端末の初期化(セキュリティの無効化)」によっても、Suicaを含むWalletの情報が消去される点に注意しましょう。
もし、誤ってSuicaを削除してしまった場合は、「Suicaの再設定」が有効です。Walletの「+ボタン」→「以前ご利用のカード」から再設定したいSuicaを選び、「続ける」をタップします。生体認証を済ませ、画面の案内に沿って手続きを進めれば再設定が完了します。
再設定できない場合は、会員メニューサイトにてSuicaの「再発行登録(利用停止手続き)」を行いましょう。
まとめ
WalletにSuicaを追加すると、改札やレジでの支払いがスムーズになります。チャージもアプリ上で完結するため、わざわざ駅に足を運ぶ必要もなくなるでしょう。Suicaアプリを併用すれば、定期券の新規購入も可能です。
機種変更時は、旧端末で「Suicaの削除」を忘れずに行う必要があります。iCloudのサインアウトなどでSuicaが意図せず消えてしまった場合は、焦らず復元の操作を進めましょう。
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