子供用PASMOの基礎知識
子供が電車やバスに乗るときに、小児運賃で乗車できるのが小児用PASMOです。どのような特徴や注意点があるのでしょうか?
小児用PASMOは2タイプ
用途に合わせてぴったりの使い方ができるよう、小児用PASMOには「PASMO定期券」と「記名PASMO」の2種類があります。まずはどちらを作るか選びましょう。
PASMO定期券の利用は、通学に便利です。定期券区間外へ行くこともあるという場合には、事前にチャージしておくとスムーズに乗り降りできます。
1週間に数回だけ習い事で電車に乗る場合や、休日の外出時に電車を使う場合には、記名PASMOがよいでしょう。必要なだけチャージして、小児運賃で電車やバスを利用できます。
有効期限に注意
小児運賃で乗車できる小児用PASMOには、有効期限があります。使えるのは「12歳になる年度の3月31日」までです。
きっぷを購入するときには、中学生になると大人料金を支払います。それと同様に、小児用PASMOが使えるのは小学生の間だけです。中学生になる4月1日からは、大人と同じ運賃を支払うため、小児用PASMOは使えません。
子供用カードの作り方と注意点
小児用PASMOを作るときには、どこで手続きをすればよいのでしょうか?また、子供用ならではの注意点はあるのでしょうか?作り方と注意点を事前にチェックし、スムーズに購入しましょう。
取扱鉄道会社の各駅やバス窓口など
購入は、PASMOを取り扱っている鉄道会社の「定期券販売窓口」や「バスの営業所」でできます。窓口で購入申込書に必要事項を記入し、提出しましょう。
新規に小児用PASMOを購入するときには、大人用と異なり券売機での購入ができません。必ず窓口での手続きが必要です。時期によっては窓口が混雑することもあるため、余裕を持って購入しましょう。
用意するもの
購入時には「年齢確認できる公的証明書」を持参します。小児運賃で乗車できるPASMOのため、PASMO表面に名前が記載される子供本人の年齢確認が必要だからです。
年齢確認できる証明書として認められるものには、下記があります。
・健康保険証
・パスポート
・身体障害者手帳
・知的障害者療育手帳
・精神障害者手帳(写真付き)
・在留カードか特別永住者証明書
・学生証(写真付き)
・個人番号カード
・住民基本台帳カード(写真付き)
ほかにも、「デポジット」と呼ばれる預り金500円が必要です。デポジットは運賃や買い物には使用できませんが、PASMOを解約するときには返金されます。
発行時、購入金額(チャージ分)から500円分のデポジットが引かれる形です。1000円で購入した場合、500円が電子マネーとしてカードへ入金されます。
追加で入金したいときは、別途チャージをしましょう。1回に入金できる単位は、券売機やレジなど利用する方法によって異なります。
小児用PASMOは1枚しか作れない
年齢確認のための証明書とデポジットを窓口に持参することで、小児用PASMOを作れます。ただし、すでに小児用PASMOや小児用Suicaを持っている場合には、新たに作ることはできません。
紛失時の所有者特定や手続きをスムーズにするために、1人「1枚まで」が推奨されているからです。また、モバイルPASMOの場合は、1台に対して複数枚のPASMOを登録することはできません。
PASMOだけで何枚も所持することは叶いませんが、PASMOとSuicaはエリアをまたいで利用できます。利用する路線に合わせて作るとよいでしょう。
オートチャージはできる?
大人用のPASMOはクレジットカードとひも付けることでオートチャージが可能です。小児用PASMOでオートチャージを利用する方法や、おすすめカードを紹介します。
TOKYU CARDなら可能
チャージ残高が一定以下になると自動的にチャージされるオートチャージは、「TOKYU CARD」を利用すると小児用PASMOにも設定できます。都度チャージする手間が省けるため、便利に利用できるでしょう。
必要なものは、保護者名義のTOKYU CARDと子供用のPASMOです。申し込みは、子供が1人ならWebで、2人目以降や複数名なら資料請求をし、紙の申込書にて行いましょう。
その後、1~2週間後に「TOKYU CARDジュニアオートチャージのお手続きについてのお知らせ」が、約6週間後には、「PASMOオートチャージサービス受付完了のご案内」が届きます。
通知が届いたら駅で手続きを行うことで、オートチャージの設定が完了です。
TOKYU CARD ジュニアオートチャージ│東急カード-電車でもお買物でもポイントが貯まる
小児用PASMOにオートチャージ可 TOKYU CARD ClubQ JMB
「TOKYU CARD ClubQ JMB」は、小児用PASMOのオートチャージに利用できるクレジットカードです。PASMOは搭載されていないため、クレジットカードとPASMOを別々に持ちたい人に向いています。一体型もあるため、発行後に切り替えることも可能です。
年会費は、初年度が無料、2年目以降は1100円(税込)です。加えて、ジュニアオートチャージには年会費1320円(税込)がかかります。ただし、登録する小児用PASMOの枚数は問わないため、枚数が増えても同じ金額です。
定期券の購入やオートチャージでポイントが貯められるのも特徴といえます。日常的な利用で自然とポイントが貯まるカードです。
よく旅行に行くという人にも人気があります。飛行機やホテルの利用でマイルを貯められますし、ショッピングで貯めたポイントをマイルへ交換することも可能です。
子供用ならではの見守りサービス
通学や習い事のために、子供が1人で電車やバスに乗ることもあるでしょう。問題なく通学できているか確認できるよう、小児用PASMOを利用した見守りサービスが用意されています。
各社の見守りサービスについて、ポイントをチェックしましょう。
東急 エキッズ
東急線や東急バスを利用しているなら「エキッズ」がよいでしょう。駅の自動改札機やバスの運賃機をタッチすると、保護者が登録しているメールアドレスへ通過情報が配信されるサービスです。
メール配信に利用できるのは、docomo・au・SoftBank・Y!mobileのメールアドレスです。GmailやYahoo!メールのアドレスも登録できますが、動作保証はされていません。通知の遅れといった不具合が起こる可能性があります。
東急 エキッズの対象は、小学生から20歳(になって最初の3月末)までです。子供1人・登録するメールアドレス1件につき、月額550円(税込)で利用できます。
エキッズ-子どもの防犯対策・子ども見守りサービス- | 東急セキュリティ
JR東日本・都営交通・東京メトロ まもレール
東京メトロや都営交通といったPASMOエリアだけでなく、JR東日本も利用するなら、「まもレール」がぴったりです。PASMOにもSuicaにも対応しています。
対象となる改札を通過すると、通過時刻・利用駅・チャージ残高が保護者へ通知される仕組みです。残高を把握できるため、不足し始めたら適切にチャージできます。使い過ぎ予防にも役立つでしょう。
通知方法は、メールかJR東日本アプリの2種類から使い勝手のよい方を選べます。アプリなら、履歴を確認しやすいという点がメリットです。過去20件分をすぐに表示できます。
料金は、子供1人・通知先1件の登録で月550円(税込)です。2件目の通知先を登録すると、プラス110円(税込)かかります。入会金と初月の料金は無料です。
通学・通塾時の子ども防犯対策・見守りサービスは【まもレール】
大人用への切り替え方法
小学生の間は小児用PASMOを使い続けていても、大人運賃が適用されるタイミングで大人用PASMOへの切り替えが必要です。切り替えるときに必要な手続きについて解説します。
切り替えのタイミング
子供用から大人用へPASMOを切り替えるタイミングは、小児用PASMOの有効期限が切れてからです。前述の通り、小児用PASMOの有効期限は、12歳になる年度の3月31日に設定されています。
そのため、切り替えの手続きは「12歳になってから初めての4月1日以降」に行いましょう。手続きをすることで、それまで使っていた小児用PASMOを、大人用として引き続き使えます。
手続きは駅の窓口で
大人用PASMOへの切り替え手続きは、係員のいる「窓口」で実施しています。これまで使っていた小児用PASMOを持参し、大人用へ切り替えたいことを伝え、手続きをしましょう。
ただし、切り替えのタイミングである4月上旬は、窓口が混雑しやすい時期です。期限が切れた後の時間に余裕のあるときに、早めに手続きを済ませておくとよいでしょう。
自動券売機でも可能
切り替えは一部の「自動券売機」でもできます。利用する駅に対応の自動券売機がある場合には、そちらで手続きをする方がスピーディーです。
使い方は簡単で、有効期限の切れた小児用PASMOを自動券売機に挿入します。すると「子供用としての有効期限を過ぎています。大人用のカードに変更しますか?」というメッセージが表示されるため「はい」を選択すれば完了です。
まとめ
小児用PASMOは小学生が終わるまで使える交通系ICカードです。小児運賃で電車やバスに乗れます。定期券機能付きもあるため、通学はもちろん、習い事や塾・休日の外出にも便利です。
都度チャージする手間が面倒な場合には、TOKYU CARDを使ったオートチャージを設定できます。年会費1320円(税込)が必要ですが、残高不足でPASMOが使えないという状況を予防可能です。
エキッズ・まもレールといった見守りサービスも、各社で用意しています。PASMOで改札を通過すると通知が届く仕組みで、離れていても子供の行動を見守れるのです。
大人運賃に変更になるタイミングである中学入学の4月以降は、小児用PASMOを大人用へ切り替えることで、引き続き使い続けられます。
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