普通列車グリーン車料金の基礎知識
普通列車のグリーン車は、東海道線・横須賀線・総武線快速・宇都宮線・高崎線・湘南新宿ライン・上野東京ライン・常磐線の普通列車及び快速列車に連結されています。全席自由席です。
まずは、条件によって変わる乗車料金について、詳しく見ていきましょう。
乗車前後や乗車距離で料金が変わる
乗車料金は「購入のタイミング」「乗車距離」「平日か土日祝日(ホリデー)か」で変わります。購入のタイミングは、乗車前の事前料金と乗車後の車内料金の2種類です。車内料金の方が260円高く設定されています。
乗車距離は50kmまでと51km以上に分かれており、差額は220円です。具体的な金額を下記に紹介します。
・事前料金50kmまで:平日780円・ホリデー580円
・事前料金51km以上:平日1000円・ホリデー800円
・車内料金50kmまで:平日1040円・ホリデー840円
・車内料金51km以上:平日1260円・ホリデー1060円
また、モバイルSuicaやApple PayのSuicaの場合には、事前料金と同額で購入できます。
休日はお得に利用できる
先に紹介した乗車料金を見ると、平日とホリデーでは、ホリデーの方が200円安いことが分かります。ホリデーというのは、土曜・日曜・祝日・振替休日・年末年始(12月29日~1月3日)のことです。
普通列車グリーン車の料金は、通勤や通学で利用者の多い平日より、利用者が少ない休日の方がお得に設定されています。
Suicaでのグリーン券の買い方
グリーン券は、SuicaやモバイルSuicaで購入できます。それぞれの買い方の手順と乗車方法をチェックすることで、スムーズに普通列車のグリーン車を利用しましょう。
ホームにある専用の券売機で買う
Suicaで購入する場合には、ホームにある専用の「券売機」が便利です。グリーン車が停車する付近に券売機があるため、そこで購入します。
券売機にSuicaを挿入し、チャージ残高からグリーン券を購入すればOKです。手続きが完了すると、グリーン券情報が記録された状態で出てきます。
この方法では紙の切符は出てきません。また、Suica1枚に対し、購入できるグリーン券は1枚のみという点にも注意しましょう。
モバイルSuicaでも購入できる
モバイルSuicaでは、スマートフォンの操作のみでグリーン券を購入できます。まずは「チケット購入」タブより「Suicaグリーン券」を選びましょう。次に「新規購入」を選択し、乗車駅と降車駅を入力します。
購入内容を確認したら「購入する」を選び完了です。手元のスマートフォン上で手続きが終わるため、券売機が混雑しているときでもすぐに買えます。
乗車方法と席移動の仕方
乗車前にSuicaやモバイルSuicaでグリーン券を購入した場合、乗車後には「グリーン券情報読み取り部」へSuicaのタッチが必要です。グリーン車の座席上部には、赤と緑のランプが付いています。
赤ランプは空席を知らせるものです。赤ランプが光っている座席で、Suicaの描かれているグリーン券情報読み取り部にSuicaをタッチし、ランプが緑に変わったら、座席に座りましょう。
また、ほかの席へ移動する場合には、移動後の席でSuicaをグリーン券情報読み取り部へタッチすればOKです。
乗車後の注意点と払い戻し
知っておくと便利な注意点と払い戻しについても確認しておきましょう。普通列車グリーン車をより便利に使いこなせます。
途中下車して乗り継ぐことも可能
グリーン券を1枚購入すると、乗車できる範囲内で「乗り継ぎ」が可能です。ただし、乗り継ぎするためには、同一方向であること・乗り継ぎのときに改札口を出ないこと、という条件を満たしている必要があります。
グリーン車を乗り継ぎたい場合には、まず降車時にグリーン券情報読み取り部をタッチしましょう。乗り換え後の列車でも、座る座席のグリーン券情報読み取り部にタッチすればOKです。
乗り越した場合の精算方法
購入したグリーン券や、所持しているグリーン定期券の範囲を越えて乗車した場合、乗り越し分を現金で精算します。横浜・東京間のグリーン券を持っているときに千葉まで乗り越したケースの計算をしましょう。
横浜・東京間は780円、横浜・千葉間は1000円のため、この差額を求めます。「1000円-780円=220円」のため、220円を支払うのです。
上記のケースで持っているのがグリーン定期券の場合には、定期券の区間外のグリーン券を事前料金で支払いましょう。このケースでは780円です。
グリーン定期券の区間が東京・千葉間で横浜から乗車したケースでは、横浜・東京間のグリーン券を購入します。事前購入なら780円、車内購入なら1040円です。
未使用・座れなかった場合払い戻しOK
グリーン車の混雑状況によっては、グリーン券を購入したけれど座れず使わないということもあるでしょう。そのような場合には「払い戻し」ができます。
未使用の場合には、車内を回っているグリーンアテンダントに申告し、未使用を証明する用紙を受け取りましょう。その場での払い戻しはできないため、降車後にみどりの窓口へ持参し払い戻しを受けます。
モバイルSuicaは、スマートフォン上で払い戻しの操作を行えばOKです。Suicaグリーン券でもモバイルSuicaでも、払い戻しには手数料220円がかかります。また、発売当日の有効期限内に行わなければいけない点も同じです。
ただし、座れなくてデッキや通路に立っている場合にもグリーン券が必要になるため、注意しましょう。
まとめ
Suicaでグリーン券を購入し、普通列車のグリーン車に乗車できます。カードタイプのSuicaならホームの専用券売機で、モバイルSuicaならスマートフォン上で購入可能です。
グリーン券は車内でも買えますが、乗車前に購入するよりも割高の値段に設定されています。ほかにも、乗車距離や平日かホリデーかによって、料金が変わる点を押さえておきましょう。
乗り継ぎできる点や、未使用の場合には払い戻しができるのも便利なポイントです。事前に知っていることで、グリーン車をより活用できるでしょう。
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