SuicaとKyashを組み合わせて使うには
「Kyash(キャッシュ)」は、Visaの加盟店やオンラインで使えるVisaのプリペイドカードです。Kyashカードを「JR東日本」の「モバイルSuica」に登録し、チャージ用のカードとして活用する手順を確認しましょう。
モバイルSuicaにVisaとして登録
Kyashはプリペイド式カードですが、クレジットカードの仕組みを持っています。Suicaやそのほかのオンライン決済では「Visaのクレジットカード」として登録できるのが特長です。
Suicaへのチャージ用カードとしてKyashカードを登録すれば、「Kyash残高」からすぐにチャージができます。駅の券売機やコンビニへ、足を運ぶ必要がなくなるでしょう。
Suicaにカードを登録するには、モバイル版のICカード「モバイルSuica」を利用できるアプリのインストールが必要です。
・アプリ名:Suica
・価格:無料
・App Store:ダウンロード
・Google Play:ダウンロード
現状3Dセキュア対応のKyash Cardのみ可能
これまで、Android端末向けの「モバイルsuica」アプリやiPhone向けの「Suica」アプリでは、ほとんどのクレジットカードがSuicaへのチャージ用カードとして登録できていました。
しかし、セキュリティの強化に伴い、2021年5月からSuicaアプリ各種を利用した購入やチャージに関しては、3Dセキュア対応カードのみ登録できるように仕様が変更となっています。
Kyashで登録できるのは、現時点では上位カードである「Kyash Card」一択です。Kyashも以前は決済時の3Dセキュアが一律非対応でしたが、20年11月より発行手数料900円のKyash Cardで利用できるようになっています。
3Dセキュアは、安全なオンライン決済のために国際ブランド(VISA・Mastercard・アメックス・JCB)がそれぞれ提供する本人認証サービスです。
近年では、ネットショップやキャッシュレス決済で「決済用カードは3Dセキュアが搭載されているもののみ」と限定されることも増えてきています。
Kyashで対応していないカードを使っている人は、Suicaアプリを介さずに登録すれば問題ありません。Android端末なら「Google Pay」、iPhoneなら「Walletアプリ」へカードを登録します。Kyashアプリからも登録可能です。
登録手順
モバイルSuicaへKyashカードの情報を登録する際は、Suicaアプリの「会員メニュー」タブから、「Suica管理」を押します。
「クレジットカード設定」のページで登録するKyashカードの「カード番号」及び「カード有効期限」を入力しましょう。そのまま、3Dセキュアの認証に移るため、画面の指示に従いパスワードを入力します。
カードからSuicaにチャージを行うには、トップ画面から「SF(電子マネー)メニューへ」に進み「1.入金(チャージ)」を選択します。チャージ額を入力した後、「1.入金する(クレジットカード)」を選べばOKです。
オートチャージ設定はできない
Suicaには、Suica残額が設定金額以下になると改札にタッチするだけで自動的にチャージされる「オートチャージ」機能があります。通勤・通学で毎日Suicaを使う人にとっては便利な機能ですが、Kyashではオートチャージの設定ができません。
モバイルSuicaへオートチャージの設定ができるのは、JR東日本のクレジットカード「View card(ビューカード)」のみです。ほかのクレジットカードでは使えない点に注意しましょう。
Kyashのメリットはポイント還元
Kyashのように、カード1枚で簡単に決済できるプリペイドカードは多く存在します。Kyashの強みは、利用ごとに「Kyashポイント」が還元され「1ポイント=1円」のKyash残高としてチャージに利用できる点です。
なお、本人確認済の「Kyashマネー」アカウントと本人確認前の「Kyashバリュー」で、還元率が異なります。
通常どれくらいポイントがもらえるの?
Kyashカードには、「Kyash Card Virtual」「Kyash Card Lite」「Kyash Card」の3種類のカードがあります。
「Kyashバリュー」アカウントの場合、カードの種類を問わず還元率は0.2%です。「Kyashマネー」アカウントは、それぞれポイント還元率が異なります。
Kyash Card Virtualは「オンライン決済のみ」で使える「バーチャルカード」で、ポイントの還元率は0.5%です。本人確認を済ませるかどうかで、利用上限額やポイントの付与上限が変わります。
Kyash Card Liteは「国内のVisa加盟店(実店舗)」と「オンライン決済」で使える「プラスチックカード」で、ポイントの還元率は0.5%です。発行手数料として、300円が必要となります。
Kyash Cardは発行手数料が900円かかりますが、「国内・海外のVisa加盟店」と「オンライン決済」で幅広く使えるカードです。ポイント還元率は、1%にまで引き上げられます。
・アプリ名:Kyash(キャッシュ) - 誰でも作れるVisaカード
・価格:無料
・App Store:ダウンロード
・Google Play:ダウンロード
モバイルSuica入金はApple Payを含め対象外
以前は、モバイルSuicaへのチャージでも、1回6000円以上であればポイントが付与されていました。19年2月3日からはルールが変更され、モバイルSuica及びGoogle Pay・Apple Pay経由によるチャージはすべてポイントの対象外となっています。
同時に、モバイルSuicaによる特急券・定期券・グリーン券の購入もポイントの対象外となりました。
Kyashは、KyashポイントとKyashに登録しているクレジットカードの「ポイント2重取り」がウリでしたが、残念ながらSuicaの場合はKyashポイントは還元されません。
では、Kyashを登録するメリットは?
Suicaチャージでポイントが還元されなくなった今、「KyashをSuicaに登録する意味がない」と思う人もいるでしょう。ただ「ポイント還元」と「管理のしやすさ」において、ほかのカードにはないメリットがあります。
通常対象外のクレジットカードも還元される
Suicaチャージに登録できるクレジットカードはさまざまですが、「チャージによるポイント」が貯まらないクレジットカードがあるのをご存じでしょうか?
「楽天カード」「dカード」「三井住友カード」は利用者が多い人気のカードですが、Suicaのチャージはポイント対象外です。
しかし、Kyashへこれらのカードを登録し、Kyashカードを経由してSuicaにチャージを行う方法があります。対象外のモバイルSuicaへのチャージではなく、Kyashへのチャージとして扱われるため「各カード会社のポイント」が還元されるというわけです。
「Suicaチャージでポイントが還元されるクレジットカード」を新たに申請せずとも、審査なしで発行できるKyashカードさえあればポイントが問題なく貯められるでしょう。
JRE POINTの登録も忘れずに
Suica利用でポイントを稼ぎたい人は「JRE POINT」の登録も忘れずに行いましょう。会員登録を行うと、鉄道利用やSuica加盟店での電子マネー利用でJRE POINTが還元されます。
モバイルSuicaをインストールしてSuicaの会員登録を済ませた後、「JRE POINT WEBサイト」の「新規登録」から手続きを進めましょう。
鉄道利用の場合、1回ごとのカードタイプのSuicaの還元率は0.5%ですが、モバイルSuicaを利用したときは2.0%へ大幅に上がります。思い切って、カードからモバイルへ切り替えるのもおすすめです。
なお、Apple PayやSuicaアプリにSuicaカードに取り込んだ場合、「取り込む前のカード」が JRE POINTに登録済でも「取り込み後のSuica」には設定が引き継がれません。取り込み後のカードでポイントを貯めるには、JRE POINTへの追加登録が必要です。
チャージ履歴がアプリですぐにわかる
KyashをSuicaに登録するもう一つのメリットは「チャージ履歴」がすぐにわかることです。Kyashはカードとアプリが連動しており、カードの利用状況がアプリ上で確認できます。
月ごとや店舗ごとで絞り込めるため、毎月の家計管理がラクになるでしょう。無駄遣いの防止にも役立ちます。
履歴は、Kyashアプリの「ウォレット」タブにある「一覧をみる」から確認しましょう。金額はもちろん、利用店舗やチャージの入金もまとめて一目瞭然です。
月ごとの履歴を見る場合は、「カテゴリー」タブを選択します。利用種別ごとの金額を確認できて便利です。それぞれの項目を押せば、カテゴリー別に利用した日にちや金額、利用店舗を見ることもできます。
まとめ
KyashではSuicaチャージによるKyashポイントは付与されませんが、Kyashカードを経由してクレジットチャージをすれば、クレジット会社のポイントが還元されます。
「Suicaチャージでポイントが付与されないクレジットカード」を使っている人は、Kyashをうまく活用しましょう。チャージ履歴がすぐにわかり、お金のコントロールがしやすくなります。
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