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マイルの計算方法は意外と簡単。ANAとJALの目安を貯め方別に

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2022.02.14
by ドットマネー編集部

フライトマイルはどのように算出されるのか

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航空会社の「マイル」は、ショッピングやクレジットカードの利用など、さまざまなシーンで積算されます。

その中で、飛行機の利用で貯まるマイルが「フライトマイル」です。JALやANAでは、フライトマイルの積算に一定のルールを設けています。

区間基本マイルと積算率で計算される

ANAとJALのフライトマイルの積算条件は、ほぼ同じです。「区間基本マイル」と「積算率」を基に算出されます。

フライトマイル=「区間基本マイル」×「利用運賃・予約クラスのマイル積算率」

ここで注目したいのが「区間基本マイル」です。区間ごとに獲得できるマイル数が規定されており、出発地から目的地までの飛行距離が長ければ長いほどフライトマイルが多く積算されます

普通席(ANAの場合、名称は「ANA FLEX」)で、運賃積算率が100%の予約クラスの区間基本マイルを見てみましょう。

東京発の場合、大阪は280マイル・那覇は984マイル・北京は1313マイル・パリは6194マイルです。JALとANAのマイル数に差はありません。

積算率は運賃クラスで決まる

区間基本マイルに掛け合わせる積算率は、利用運賃や予約クラスなどを基にした「運賃クラス」によって決まります。

利用運賃とは、普通運賃や割引運賃などの運賃タイプのことです。JAL・ANAともに、格安ツアー航空券などの割引率が高いものは積算率が低く、普通運賃などの割引率が低いものは積算率が高く設定されています。

予約クラスは「ブッキングクラス」とも呼ばれ、アルファベット1文字で表されるのが特徴です。JALとANAでは、アルファベットに対応する席が異なります。

ちなみに、予約クラスはファーストやエコノミーなどの「座席クラス」ではありません。運賃・予約のしやすさ・変更の可否など多数の要素によって決定され、同じエコノミークラスの中にも複数の予約クラスが存在します。

予約クラスによる積算率にも、両社で若干の違いがあるため注意しましょう。

アップグレード時の取り扱い

アップグレードとは、予約済みの航空券の「座席クラス」をワンランク上のものに変更することです。

国際線では、エコノミー・プレミアムエコノミー・ビジネス・ファーストの順にクラスが上がり、マイルの積算率もそれに比例して高くなります。

マイルによる特典との交換でなく「料金の支払い」によってアップグレードした場合は、「変更後の予約クラス」の積算率が適用されるのが基本です。

また、JALの国内線には、普通席とビジネスクラスの間に「ラスJ」という独自のクラスが存在します。クラスJでは、通常運賃のマイル加算率に「区間マイルの10%」がプラスされるのがルールです。

積算率75%の割引運賃を予約した場合は、75%+10%=区間マイルの85%が適用になります。

フライトで貯めたマイルで飛行機に乗るには

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フライトで貯めたマイルは、「特典航空券」に交換できます。各社の必要マイル数と、最低必要マイル数で行ける場所を確認しましょう。

マイルの有効期限に注意して特典航空券に交換

有償ではなく、マイルによって得られた航空券は「特典航空券」と呼ばれます。航空券への交換はまとまったマイルが必要となるため、のんびり貯めているとマイルが失効してしまうかもしれません。

JAL・ANAともに、マイルの期限は「搭乗日から起算して36カ月後の月末」です。期限に注意しながら、タイミングよく交換しましょう。

マイルの有効期限は、各マイレージプログラムの「会員専用サイト」で確認できます。

JALマイレージクラブ会員は、月に1度送られてくる「マイル実績報告付 JALメールニュース」を活用しましょう。毎月、JALに関するお得な情報とともに「有効期限間近のマイル数」や「有効マイル残高」がわかるEメールが届きます。

ANAは往復で1万マイル以上必要

特典航空券に必要なマイル数は、国内線が往復1万マイル(片道5000マイル)~・国際線は往復1万2000マイル(片道のみは不可)~となっています。

参考までに、積算率50%のエコノミーで東京-ロサンゼルス間を2往復すると、約1万マイルが貯まる計算です。貯めたマイルを特典航空券に交換すれば、対象路線の往復フライトが無償で叶います。

国内線の必要マイル数は、「シーズン」と「区間」によって左右されます。シーズンは「ロー(L)」「レギュラー(R)」「ハイ(H)」の三区分です。

国際線は、「ゾーン区分」「搭乗日のシーズン」「搭乗クラス」によってマイル数が決まります。ゾーン区分は、ANAが就航する行先を地域ごとに「Zone1~10」で分けたものです。

必要マイル数が知りたいときは、日本(Zone1)と行先のゾーンの対応表で「シーズン」と「対象クラス(座席クラス)」の組み合わせから探しましょう。

JALは往復で1万2000マイル以上必要

JALの必要マイル数は、国内線が往復1万2000マイル(片道6000マイル)~・国際線は往復1万5000マイル(片道7500マイル)~です。

積算率50%のエコノミーで、東京-ニューヨーク間を2往復すると1万2000マイル強が貯まります。貯めたマイルは、特典航空券に交換することも可能です。

JALでは、国内線は「区間」、国際線は「路線ごと」に必要なマイル数が決まります。国内線の区分は飛行距離に応じてA~C区間の三つです。片道を1区間として、往復は2区間となります。

国際線は路線ごとに片道に必要なマイル数が提示されており、往復は倍のマイル数で算出する形です。いずれも基本的に、シーズンによる変動はありません。

エコノミークラスで比較して見ると、国内線で東京から往復1万2000マイルで行ける場所は大阪・名古屋・秋田・花巻・仙台・山形・小松です。1万5000マイルあれば、東京-ソウルの往復特典航空券が手に入ります。

クレカを駆使して効率良くマイルを貯めよう

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マイルを効率良く貯めるには、還元率の高いクレジットカードが欠かせません。カードを選ぶときは、付与されるポイントの有効期限に着目しましょう。陸マイラーにとっては、期限が長ければ長いほど有利です。

陸マイラーは賢く貯めている

飛行機を使わずに、普段の生活でマイルを貯める人々を「陸マイラー」と呼びます。陸マイラーは、ショッピングマイルやカード会社のポイントをコツコツと貯めるのが特徴です。

「ポイント還元率が高く、マイルへの移行レートが下がらないクレカ」や「マイレージカード機能付のクレカ」を日々の支払いで駆使しています。公共料金や電話代などの「固定費」を高還元のカードで決済すれば、マイルやポイントがコンスタントに積算されていくでしょう。

JALマイルを貯めている人は、支払うクレジットを「JALカード」にすることが、効率的にマイルを積算するための秘訣です。

通常のショッピングの決済では「利用200円ごとに1マイル」が貯まりますが、有料オプション「ショッピング・プレミアム」に加入すれば付与率が2マイルにアップします。

サービス利用時に通常の2倍のマイルが貯まる「JALカード特約店」で決済すると「200円につき4マイル」が獲得できるため、陸で効率的に貯めたい陸マイラーにはぴったりです。

ポイントを無期限で貯めてマイルに交換

カード会社のポイントを貯めてマイルに交換する方法は、ポイントの有効期限のぶんだけマイルの期限が延長されるのがメリットです。

「ANAダイナースカード」のようにポイントが「無期限」のカードであれば、自分のペースでじっくりとマイルが貯められます。

また「ANA アメリカン・エキスプレス・ カード」の場合、有料の「ポイント移行コース」に加入すると、ポイントの期限が無期限になるうえに、ポイントからマイルへの移行が可能です。

一度に多くのマイルを貯めるには、フライトマイルの獲得が基本です。ただ、陸マイラーでも、失効の心配がなければ毎日の支払いで特典航空券に交換できる程度のマイルを貯めることができます。

計画的に高レートの還元を積み重ねれば、「ハワイ行きの特典航空券」も、手に入るかもしれません。

クレカでマイルを貯めてリゾート旅を叶える

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「国内は沖縄、海外はハワイ」を目標に、地道にマイルを貯める人は多いはずです。普段の買い物や航空券の購入などをすべてクレジットカードでまかなった場合、どのくらいの金額・期間がかかるのかをシミュレーションしてみましょう。

ANAで沖縄に行く場合

東京-沖縄の往復を最小限のマイル数で済ませた場合に、必要なマイル数と貯め方を試算してみましょう。

通常期よりも割安なLシーズン(ローシーズン)で、エコノミークラスを利用する場合の必要マイル数は往復1万4000マイルです。このマイル数を貯めるには、どのくらいのカード利用が必要なのでしょうか?

ANA アメリカン・エキスプレス・ カードでは、年会費6600円(税込)の「ポイント移行コース」に入会すると「1000ポイント→1000マイル」に移行できます

カード利用では「100円につき1マイル」が積算されるため、1万4000マイルを貯めるには、140万円以上のカード利用が必要となるでしょう。1年で貯めるなら、1カ月あたりのカード決済額は12万円前後です。

JALでハワイに行く場合

東京-ハワイ(コナ・ホノルル)の往復に必要なマイル数は、往復4万マイルです。JALカードの保有者でショッピングマイル・プレミアムの加入者がJAL特約店で決済をすると「100円につき2マイル」が貯まります。

特約店に限って貯めたとしても、4万マイルを貯めるには200万円以上のカード利用が必要です。

東京-ロサンゼルス往復航空券(有償)を12万円~で購入した場合、同条件のJALカードで決済するとショッピングボーナスマイルとして2400マイルが貯まります。なお、JALグループも「JAL特約店」のため、航空券の購入もレートアップの対象です。

さらに「区間マイルが100%の予約クラス」の利用では、フライトマイルとして5458マイル(片道)×2=1万916マイルが積算されます。1回の旅行では、1万3316マイルが獲得できる計算です。

4万マイルまでは遠いように感じるかもしれませんが、「CLUB-Aカード」以上の上級カードを保有すると「運賃倍率×25%」のボーナスマイルが付きます。

入会後の初回搭乗では最大5000マイルも進呈されるため、4万ポイント達成も遠い話ではありません。

まとめ

フライトマイルは自動的に積算されるため、会員が自分で計算する必要はありません。しかし、計算式を覚えておくと「目標のマイル数をどうやって獲得するか」の計画が立てられます。

国内線の往復特典航空券に必要な最低マイル数は1万~1万2000マイル前後です。フライト利用だけでは少し時間がかかりますが、クレカを陸でも上手に活用すれば、あっという間に到達するでしょう。

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