- スマホ決済の種類
- かざして支払うNFC決済
- 提示で支払うコード決済
- スマホ決済を利用するメリットは?
- ポイントがもらえる
- 振り込みや引き出し手数料を節約できる
- 注意点はある?
- 対応していないお店がある
- 急な電池切れで使えないことも
- 特にポストペイ型は使いすぎに注意
- ICカードやプリペイドカードもスマホで
- スマホ決済、電子マネーを理解しよう
- 入金方法いろいろ モバイルPASMO
- 公共料金も支払える nanaco
- 使えるお店多数 楽天Edy
- ポイント高還元率のスマホ決済
- 楽天ユーザーにおすすめ 楽天ペイ
- 多彩なキャンペーンに注目 PayPay
- 手軽さが魅力 LINE Pay
- 安心して利用できる d払い
- 銀行が提供するスマホ決済
- 高額な支払いも対応 J-Coin Pay
- 地方銀行に強い Bank Pay
- まとめ
スマホ決済の種類
現在主流のスマホ決済は、非接触型ICチップを利用するNFC決済と、QRコードやバーコードを利用するコード決済に大別できます。電子マネーの仕組みを理解するために、まずはスマホ決済の種類について見ていきましょう。
かざして支払うNFC決済
「NFC(Near Field Communication)」は、近距離無線通信技術の世界共通規格です。NFC決済では、非接触型ICチップを搭載したスマートフォンやカードを決済端末にかざすだけで支払いできます。
NFCには3種類の規格がありますが、日本では「ソニー(SONY)」が開発したNFC規格の一つ「FeliCa(NFC-F)」が主流です。
従来のNFCの通信速度の約2倍にあたる847kbps(キロビーピーエス)で、かざしてから約0.1秒でデータ送受信が完了します。
通信速度の速さに加えてセキュリティ面も強化されており、「おサイフケータイ」や交通系ICカード「Suica」などに採用されている技術です。
NFC決済は、「FeliCaチップ」が搭載されている端末やカードを使用します。一つのICチップの中には、電子マネーの「IDデータ」「履歴データ」「バリューデータ」が格納されており、データの読み取りや書き込みが可能です。
なお、世界的にはNFC-F以外の規格にあたる「NFC-A(Type A)」や「NFC-B(Type B)」を利用したクレジットカード・デビットカード払いが主流です。日本版の「Apple Pay」や「Google Pay」は、FeliCa・NFC-A・NFC-Bのすべてに対応しています。
提示で支払うコード決済
コード決済は、店頭レジでQRコードやバーコードを読み取ったり、読み取られたりして支払う決済方法です。
店頭レジのQRコードをスマートフォンで読み取る方式は、「ユーザースキャン方式」と呼ばれます。スマートフォンに表示させたQRコードやバーコードを店員にハンドスキャナーなどで読み取ってもらう方式は、「ストアスキャン方式」です。
コード決済では「専用アプリ」をインストールしたスマートフォンやタブレットで操作を行うため、FeliCaチップなどのICチップ非搭載のスマートフォンでも利用できます。
比較的新しいスマホ決済サービスですが、店舗側の導入コストの低さもあって対応店舗は急激に拡大中です。
スマホ決済を利用するメリットは?
iDやQUICPayでは独自のポイントプログラムはありませんが、クレジットカード払いよりポイント還元率が高いスマホ決済サービスもあります。また、現金を使わない決済・個人間送金によるコスト低減もメリットです。
ポイントがもらえる
多くのスマホ決済サービスでは、独自のポイントプログラムを運営しています。スマホ決済で獲得できるポイントは、一般的なクレジットカードの還元率とされる0.5%より高いケースも珍しくありません。
競合サービス間のシェア獲得競争が過熱化している中で、「キャッシュバック」や「ポイントアップ」などのキャンペーンも豊富に開催されています。
「事前チャージ」をするタイプのスマホ決済サービスであれば、ポイント還元があるクレジットカードでチャージすることで「利用時の還元」と合わせてポイントの二重取りも可能です。
さらに、対象商品の購入やポイントカードの提示など、店舗で用意されている「独自ポイント」と合わせてポイントの三重取りができるケースもあります。
振り込みや引き出し手数料を節約できる
スマホ決済サービスによっては、決済だけでなく「個人間送金」や「割り勘」にも対応しています。相手の銀行口座情報は必要なく、同じサービスの利用者や電話番号を指定するなどして、手間も手数料もかけずに送金が可能です。
スマホ決済サービスによって出金の方法などは異なりますが、手数料無料で送金できるうえ、簡単にお金がやり取りできます。
注意点はある?
スマホ決済サービスは運営元によって加盟店が異なるため、利用頻度の高い店舗をカバーしているかどうかは重要なポイントです。
また、スマートフォンと情報通信技術を使うという性格上、なんらかの不具合で使えなくなることもあります。現金払いやクレジットカード払いより手間がかからず簡単に支払えるため、使いすぎにも注意しましょう。
対応していないお店がある
スマホ決済サービスは、店舗側が専用の決済端末やQRコードなどを用意していなければ使えません。多くのスマホ決済サービスが加盟店の拡大に尽力していますが、クレジットカードに比べれば加盟店は限られるのが現状です。
反対に、クレジットカード払いに非対応の店舗で電子マネー払いができるケースもあります。店舗によってポイント還元率が違う場合もあるため、キャンペーン情報なども加味してお得に使える店舗をチェックすることが重要です。
スマホ決済サービスは利用シーンに広く対応しているものほど使い勝手がよくなります。あらかじめ利用頻度の高い店舗に対応しているかどうかを確認してから選ぶのも一つです。
急な電池切れで使えないことも
FeliCaを利用したQUICPayやiDをAndroid端末で使うときは、圏外でも電源オフでも決済端末にかざせば支払いできます。iPhoneは、電源をオンにして指紋認証や顔認証、パスコードの入力のいずれかが必要ですが、圏外でも決済可能です。
基本的に「Suicaが圏外の地下鉄の改札でも使える」状態と同様ですが、スマートフォンのネックは「電池切れ」になると使えないことでしょう。
コード決済の場合はアプリを立ち上げる必要があるうえ、セキュリティ面から決済時に都度「通信によるコード生成」が必要です。もちろん、電池切れになれば使えません。急な電池切れに対応するためには、「モバイルバッテリー」を携帯するのがおすすめです。
また、決済端末の不具合やネットワーク障害などでも、使えなくなる場合があります。キャッシュレス決済に100%依存するのではなく、ある程度の現金も持ち歩くとよいでしょう。
特にポストペイ型は使いすぎに注意
スマホ決済は、入金・支払いのタイミングで「プリペイド型」「ポストペイ型」「デビット型」に分類できます。
プリペイド型は事前チャージをする「前払い」、ポストペイ型はクレジットカードを紐づけた「後払い」、デビット型は決済時に銀行口座から「即時引き落とし」を行う支払い方法です。
ポストペイ型は引き落としのタイミングが遅いうえ、クレジットカードの限度額内まで使えてしまいます。「現金が減っていく」感覚を抱かず、使いすぎてしまう人も多いでしょう。
キャッシュレス決済は便利であるからこそ、決済情報をしっかりチェックして「財布と相談する」習慣をつけましょう。
ICカードやプリペイドカードもスマホで
スマホ決済サービスによっては、PASMOなどの交通系ICカードやnanacoなどのプリペイドカードもスマホアプリ版で利用できます。
スマホ決済と電子マネーの違いを確認したうえで、「モバイルPASMO」「nanacoモバイル」「楽天Edy」について見ていきましょう。
スマホ決済、電子マネーを理解しよう
電子マネーは、電子化した金銭や通貨、金銭情報をやり取りする決済手段・決済サービスを指します。なかでも、「スマホ決済」は、NFC決済やコード決済などの「スマートフォン」を使った決済方法の総称です。
たとえば、楽天ペイは「楽天キャッシュ」という電子マネー(電子化した金銭・通貨)をチャージします。残金の範囲内で、コード決済などのスマホ決済ができる決済サービスです。電子マネーには「カード型」もあり、対応店でカードを読み取り機にかざして使います。
ちなみに、店頭のレジで「電子マネーで支払う」と伝えたときは、iD・楽天Edy・nanaco・WAONなどのキャッシュレスサービスを使って決済するということです。使うデバイスがスマートフォンなのかカードなのかは指していません。
たとえば、Android端末のGoogle Pay(支払い用アプリ)にQUICPay+(デジタルカード)を登録していたとします。店頭では、スマホ決済を指す「GooglePayで」ではなく、利用サービスにあたる「QUICPay+で」と伝えましょう。
入金方法いろいろ モバイルPASMO
モバイルPASMOは、交通系ICカード「PASMO」の機能がFeliCa搭載のAndroid端末で使えるスマホアプリです。Android 6.0以上と最新の「おサイフケータイアプリ」をインストールした端末で使えます。
モバイルPASMO対応券売機・コンビニ店頭レジ・クレジットカードでチャージをして、駅の自動改札機やバスでPASMOとして使えるほか、交通系電子マネーとして店舗や自動販売機でも決済可能です。
また、クレジットカードを登録しておくと自動改札機を通った際に「オートチャージ」も利用できます。スマートフォンがPASMOとして使える便利なサービスですが、利用に際しては「交通事業者系のクレジットカード」が必要です。
・アプリ名:モバイルPASMO
・価格:無料
・Google Play:ダウンロード
公共料金も支払える nanaco
nanacoモバイルは、おサイフケータイ対応端末で「nanacoカード」の機能が使えるスマホアプリです。電源オフでも決済端末にかざすだけで支払いできますが、Android端末のみのサービスで、iPhoneでは利用できません。
セブン-イレブンやイトーヨーカドーなどの「セブンマイルプログラム」加盟店では、nanaco支払い200円(税抜)につき「セブンマイル」1マイルと「nanacoポイント」が1ポイント貯まる仕組みです。マイルからnanacoには、50マイル=50nanacoポイントで交換ができるようになっています。
貯まったnanacoポイントは、nanacoモバイル上で「電子マネーnanaco(マネー)」に交換可能です。クレジットカードを登録するとチャージもnanacoモバイルだけで完結するなど、nanacoカード以上の利便性が魅力でしょう。
また、セブン-イレブンでは、電気・ガス・水道や各種税金などのnanaco支払いも可能です。公共料金の支払いでポイントはつきませんが、現金以外ではnanacoのみが収納代行サービスに対応しています。
アプリ名:電子マネー「nanaco」
価格:無料
Google Play:ダウンロード
使えるお店多数 楽天Edy
楽天Edyは、Android端末・iPhone・Edy機能付き楽天カード(クレジットカード)・Edy-楽天ポイントカードで使える電子マネーです。
大手コンビニ3社をはじめ、マツモトキヨシ・ヨドバシカメラなど、全国の90万カ所以上の加盟店で使えてポイントも貯まります。
「楽天カードからのEdyチャージ」に限り、200円につき1ポイントの楽天ポイントが獲得可能です。決済時は、楽天Edy払い200円(税込)につき1ポイントが付与されます。ポイント加盟店では、「楽天ポイントカード」を提示すると100円につき1ポイントが上乗せされてお得です。
なお、Android版の楽天Edyアプリでは、買い物で貯まるポイントを「.money」や「ANAマイル」など8種類の中から自由に設定できます。
iPhone版は、アプリ単独では楽天Edyを決済には使えませんが、Edyカードをかざして残高確認・履歴確認が可能です。
・アプリ名:Edyカード用楽天Edyアプリ
・価格:無料
・Apple Store:ダウンロード
・Google Play:ダウンロード
ポイントインカムなどのポイントサイトで貯まったポイントはドットマネー経由で楽天ポイントや楽天Edyに交換できます。楽天Edyをお得に使うためにポイントサイトとの併用もおすすめです。さらに今ならポイントインカムの新規会員登録キャンペーンも開催中です。
ポイント高還元率のスマホ決済
スマホ決済は日常的な少額決済に向いているため、日々の買い物でポイントがザクザク貯まるかどうかは重要なポイントです。ポイント還元率が高い「楽天ペイ」「PayPay」「LINE Pay」「d払い」について見ていきましょう。
楽天ユーザーにおすすめ 楽天ペイ
楽天ペイは、QR払い(ユーザースキャン)・コード払い(ストアスキャン)・セルフ払いに加え、Android端末であれば楽天Edy払いやSuica払いもできる多機能スマホアプリです。
支払いに使う電子マネー「楽天キャッシュ」は、楽天カード・楽天銀行・ラクマの売上高からチャージできます。楽天カードからのチャージは、「0.5%」の還元対象です。
チャージ払い(楽天キャッシュ残高払い)・楽天ポイント払い・楽天カードを紐づけたクレジットカード払いのいずれかで常に「1%」還元されます。
加盟店では、楽天ペイアプリ内から楽天ポイントカードを提示すると追加でポイント加算されるところもあるでしょう。チャージ+支払い+ポイントカード提示で、「最大2.5%」の還元が叶います。
店舗によって対応が異なるため、楽天ポイントカードサイトの「使えるお店」から詳細をチェックしましょう。
・アプリ名:楽天ペイ
・価格:無料
・Apple Store:ダウンロード
・Google Play:ダウンロード
多彩なキャンペーンに注目 PayPay
「PayPay」は、全国344万カ所以上でコード決済ができるスマホアプリです。加盟店で電子マネー「PayPay残高」か、アプリに紐づけたクレジットカードから支払います。
「Pay Pay STEP(ペイペイステップ)」という還元システムが採用されており、毎月の決済回数と決済金額のノルマをクリアすると翌月の還元率が上がる仕組みです。通常の支払いでは最大1.5%、Yahoo! JAPAN対象サービスでは最大2%が還元されます。
加盟店が多く高還元率であることも魅力ですが、さまざまなキャンペーンに参加するとさらにお得に利用できます。
なお、PayPayボーナスとはキャンペーン時に付与されるポイントの名称で、有効期限はありません。
・アプリ名:PayPay-ペイペイ
・価格:無料
・Apple Store:ダウンロード
・Google Play:ダウンロード
手軽さが魅力 LINE Pay
「LINE Pay」は、「LINEアプリ」の「ウォレット」タブから、または「LINE Payアプリ」で使えるスマホ決済・個人間送金サービスです。
コード払い・オンライン払い・請求書払いに対応しています。「バーチャルカード」を発行すると、Visaのタッチ決済としても利用が可能です。
LINE Payでは、「チャージ&ペイ」の利用でLINEポイントが還元されます。チャージ&ペイは、LINE Payに対象のクレジットカードを紐付けてコード決済サービスを利用する支払い方法です。還元率は一律0.5%となっています。
・アプリ名:LINE Pay
・価格:無料
・Apple Store:ダウンロード
・Google Play:ダウンロード
安心して利用できる d払い
NTTドコモが運営する「d払い」は、コード払い・ネットショッピング(後払い決済)・個人間送金「ウォレット」に対応したスマホアプリです。
実店舗では200円(税込)につき1ポイント、ネットでは100円(税込)につき1ポイントの「dポイント」が貯まります。さらに、docomoユーザー向けの「d払いステップボーナス」を活用すると、最大3%還元です(2022年3月末まで)。
支払い元に「dカード」を登録しておくと、カード利用額100円(税込)につき1ポイントが追加で獲得できます。
ほかにも、ドコモのおサイフケータイユーザーに限り、「d払い(iD)」を選択すればクレジットカード登録なしで月3万円まで利用可能です。
ドコモサービスを利用する際に発行する「dアカウント」で「2段階認証」を設定できるほか、アプリから「利用限度額」の設定もできます。キャッシュレス決済に不安があるドコモユーザーにとっては、魅力的な選択肢といえるでしょう。
・アプリ名:d払い
・価格:無料
・Apple Store:ダウンロード
・Google Play:ダウンロード
銀行が提供するスマホ決済
銀行口座を起点としたスマホ決済サービス「J-Coin Pay」や「Bank Pay」では、ポイント還元こそないものの一般的な電子マネーとは異なる魅力があります。
高額な支払いも対応 J-Coin Pay
「みずほ銀行」が運営する「J-Coin Pay」は、銀行口座からスマホアプリへ現金をチャージし、QRコード決済・個人間送金・入出金をすべて手数料無料で行えるサービスです。
対応している全国87の銀行のうち、いずれかの口座持っていれば誰でも無料で使えます。初期登録完了後は、用途によって決められた上限額に従いましょう。
≪標準上限額≫
1日のチャージ額:50万円まで
1回の決済額:50万円まで
保有可能残高:500万円まで
1日に口座に戻せる(出金)額:50万円
1日の送金額:25万円まで
なお、初期段階では「初期上限額」が適用されます。チャージ・決済・出金・送金が「3万円」まで、保有残高は「30万円」までです。別途「標準上限金額適用申込手続き」を済ませましょう。
現状は独自のポイントプログラムはありませんが、個人間送金はQRコード・SMS・LINE・電話番号・登録済ユーザーと選択肢が豊富です。出金まで銀行口座へスムーズに行える利便性が魅力となっています。
・アプリ名:J-Coin Pay
・価格:無料
・Apple Store:ダウンロード
・Google Play:ダウンロード
地方銀行に強い Bank Pay
19年10月31日にサービス開始した「Bank Pay」は、スマホアプリに全国の金融機関から最大8口座登録し、QRコード決済でデビット払いができる画期的な決済サービスです。
従来の電子マネーでは、デビットカードをアプリやサイトで連携しなければ口座から即時引き落としはできませんでした。Bank Payでは、加盟する銀行口座を登録すればキャッシュカードから直接決済するような感覚で支払えます。
口座登録可能な金融機関は「みずほ銀行」「三菱UFJ銀行」「三井住友銀行」「りそな銀行」をはじめ、全国の地方銀行や信用組合などです。加盟する金融機関は、2021年中に127行まで拡大を予定しています。
・アプリ名:Bank Pay
・価格:無料
・Apple Store:ダウンロード
・Google Play:ダウンロード
まとめ
電子マネーは種類が豊富ですが、運営元によって強みはさまざまで、お得な店舗や利用方法は異なります。プリペイド型だけでなくポストペイ型の電子マネーも増えているほか、銀行口座を起点としたスマホ決済サービスにも注目です。
一つの電子マネーでポイントをザクザク貯めて、個人間送金には銀行系のスマホアプリを利用するなど、自分に合った利用方法を見つけましょう。
ポイントサイトで貯まったポイントはドットマネー経由で様々な電子マネーに交換できます。さらに今ならドットマネーおすすめのポイントサイトで新規会員登録キャンペーンを開催中です。