楽天ANAマイレージクラブカードとは
楽天ANAマイレージクラブカード(楽天AMCカード)は、楽天が発行するクレジットカード「楽天カード」に「ANAマイレージクラブ機能」が搭載されたものです。
「楽天Edy」や「楽天ポイントカード」の機能も付帯し、さまざまな場面で効率よくマイルやポイントが貯まります。
楽天カードよりもマイル還元率が高い?
一般的な楽天カードのポイント還元率は、1%です。100円につき1ポイントの「楽天ポイント」が付与されます。貯まったポイントは、手数料無料でANAマイルに交換可能です。
「2ポイント→1マイル」のレートで、換算率にすると50%となります。200円につき1マイルの付与のため、マイル還元率は0.5%といえるでしょう。
一方、楽天AMCカードでは、還元方法をポイントかマイルから選べるのが特徴です。マイルコースを選択すると、ポイントではなくANAマイルが貯まります。「200円につき1マイル」が付与されるため、マイル付与率は0.5%です。
楽天カードと楽天AMCカードのマイル付与率は同等ですが、交換完了までに「1週間ほど」かかる点や月の交換上限数があることを考慮すれば、AMC会員は楽天AMCカードを申請したほうが便利でしょう。
楽天カードとの違いは?
楽天カードと楽天AMCカードのどちらを選ぶべきか迷ったときは、年会費や入会特典、機能の多さを比べてみましょう。
入会特典と実質無料の年会費
楽天カードの年会費は「永年無料」ですが、楽天AMCカードは年会費が550円(税込)です。ただし、初年度は年会費が無料で、翌年以降からは「年1回以上のカード利用」があると年会費が免除されます。
次に、両者の入会ボーナスを比較してみましょう。どちらも「入会特典」とカード利用による「利用特典」が進呈されます。
・楽天カード:「入会特典 2000ポイント」+「カード利用特典 5000(~8000)ポイント」
・楽天AMCカード:「入会特典 2000ポイント」+「カード利用特典 5000~7000ポイント」+「トラベルクーポン 4000円相当」
楽天AMCカードの場合、カード利用特典は申請時の楽天会員ランクによって変わります。さらに「ANA楽パック(航空券+宿)」の予約時に利用できる「4000円分のトラベルクーポン」が進呈される点が楽天カードとの大きな違いです。
一方で、楽天カードの利用特典は、「時期」によって変わる可能性があります。年に数回、不定期でプラス1000ポイントまたは2000ポイントになるキャンペーンを開催中です。こまめに楽天カードのWebサイトを確認しましょう。
マイルかポイント、2コースから選べる
楽天カードはカード利用で楽天ポイントが貯まりますが、楽天AMCカードには二つのコースが用意されています。コースは、いつでも切り替えが可能です。
・ANAマイルコース:200円につき1マイル
・楽天ポイントコース:100円につき1ポイント
「いろいろな用途にポイントを使いたい」という人は、楽天ポイントコースがおすすめです。「マイルを貯めて特典航空券を手に入れたい」という陸マイラーは、ANAマイルコースのほうが目標にいちはやくたどり着けるでしょう。
なお、「楽天市場」・ポイント加盟店での利用ポイント・特典ポイントは、コースにかかわらず「楽天ポイント」が付与されます。
ANAカードの機能を一部付帯
ANAには、空港カウンターでの搭乗手続きを省き、保安検査場に直接移動ができる「ANA 国内線スキップサービス」があります。
AMCアプリや搭乗券の2次元バーコード、IC機能付きANAカードなどを端末にかざすと、旅客データが読み取られて自動的に搭乗処理が行われるシステムです。
楽天AMCカードにはスキップサービスの機能が搭載されているため、旅行の際は搭乗カウンターの混雑に巻き込まれません。スピーディーに保安検査場まで移動できるでしょう。
また、すでに複数枚のAMCカードを保有している場合、各カードのマイル口座を一つにまとめ、合算してマイルを貯めることも可能です。
利用するメリットとデメリット
楽天AMCカードはカード決済でマイルが直接貯まるのがメリットですが、楽天会員のランク特典が享受できないのがデメリットです。
ANAカードのように「フライトボーナス」が積算されない点も含めて、どのカードが自分に合っているかをじっくり検討してみましょう。
マイル交換の手間がかからない
ANAマイルコースを選択すると、ポイントがANAマイルに自動変換され、ANAマイレージクラブのマイル口座に直接積算されます。マイル交換の手間がかからず、必要なときにすぐにマイルが使えるのがメリットです。
一方、楽天ポイントの場合は、マイル交換に「1週間ほど」の日数を要します。交換可能なポイント数の月間上限は「2万ポイント」で、1回につき「1000ポイントまで」しか交換できません。マイルの貯めやすさ・使いやすさからいえば、楽天AMCカードに軍配が上がります。
ANAマイレージモール経由で楽天利用ならマイル二重取り
「ANAマイレージモール」とは、ANAが運営するショッピングサイトです。「ジョーシン」「楽天市場」「三越伊勢丹オンラインストア」など、さまざまな店舗が掲載されており、モールを経由して各ショップで買い物をすると、店舗ごとの付与率に基づいたANAマイルが積算されます。
楽天AMCカードで決済をすれば、登録コースによってカード利用分のポイントまたはマイルが還元される仕組みです。
モール内の「楽天市場」を楽天会員が利用すれば、マイルとは別に「楽天ポイント」が貯まるため利用しない手はありません。「モールで貯まるマイル」+「カード決済で貯まるマイル」で、マイルの二重取りが叶います。
ボーナスマイルがもらえない
ANAが発行するマイレージ機能付きのクレジットカードは「ANAカード」と呼ばれます。カード決済ではカード会社のポイントが付与されますが、ANAのフライトを利用すると、通常のフライトマイルに「ボーナスマイル」が上乗せされるのがメリットです。
たとえば、「ANAマスターワイドカード」は、通常のフライトマイルに加え「運賃倍率×25%」のボーナスマイルが積算されます。
カード入会時や継続時にはサンクスマイルが進呈される特典もあり、ANAマイラーにとってはメリットの大きい1枚といえるでしょう。
一方で、楽天AMCカードには、ボーナスマイルやカード継続時に付与されるサンクスマイルがありません。フライトが多い人の場合は、ANAカードとのマイルの貯まり方に大きな差ができてしまいます。
マイルコースでは会員ランクが上がらない
楽天会員には、下から順に「レギュラー」「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」「ダイヤモンド」の五つの会員ランクがあります。
楽天ポイントの獲得回数と獲得ポイント数によってランクが決まり、ダイヤモンドに近づけば近づくほど特典が多くなるシステムです。
楽天AMCカードで「マイルコース」を選択すると楽天ポイントが付与されないため、どんなにカードを利用しても会員ランクは上がりません。
「毎月の優待セール」や「お誕生日ポイント」「割引クーポン」など、上級会員ならではの特典が享受したい人は「楽天ポイントコース」を選ぶのが賢明です。
楽天カードから切り替えできる?
すでに楽天カードを保有している場合でも、楽天AMCカードへの切り替えは可能です。ただし、切り替えには手数料がかかります。また、旧カードに楽天Edyの残高が残っている場合は、必ず使い切ってから破棄しましょう。Edyの場合、残高の移行はできません。
切り替え方法
カードの切り替え申請は、楽天カード会員サイト「楽天e-NAVI」から行います。ログイン後、「お申込み(カード/サービス)」のタブから「カードのお申し込み」→「カードの追加・切り替え」と進みましょう。
「カードの切り替え」にあるカード一覧から「楽天ANAマイレージクラブカード」をクリックすると、切り替え申請の入力画面が表示されます。必要事項を入力後、「切替手数料のお支払いに同意してお申し込みへ進む」をクリックしましょう。
カード切り替えに際して、再審査が行われます。新カードが手元に届くまでは、1週間~10日ほどかかると見込んでおきましょう。切替手数料は1100円(税込)で、カード入会月の翌々月に請求されます。
切り替えるときの注意点
旧カードに付帯する「ETCカード」と「楽天ポイント」は新カードに自動的に引き継がれますが、楽天Edyは自動移行されません。
旧カードがEdy機能付き楽天カードの場合、Edy残高を使い切ってから破棄するか、「楽天Edyリーダー」や「楽天Edyアプリ」を使って残高移行を行いましょう。旧カードでEdyオートチャージを設定している人は、「解除」が必要です。
また、カードが切り替わると「カード番号」や「有効期限」が新しくなります。旧カードを公共料金などの支払い元にしている場合は、支払い方法の変更手続きを行いましょう。
まとめ
楽天AMCカードの良さは、自分のライフスタイルに合わせて「ANAマイルコース」か「楽天ポイントコース」のいずれかが選べる点です。コースの切り替えは随時可能なため、両方を試してみるのもありでしょう。
ただ、フライト利用の際に「フライトマイルボーナス」が貯まらないのは、デメリットです。出張や旅行でANAをよく利用する人は、本家のANAカードも検討しましょう。
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