クレカの限度額は何を基準に決められるの？限度額を上げる方法も

クレカの利用限度額とは？

クレカには限度額が設定されており、その金額を超えて使うことはできません。限度額とはどのようなものなのか、まずは基礎的な知識を紹介します。

限度額の種類

限度額はいくつかの種類に分かれます。そのクレカで使える上限金額が「総枠」です。「総枠50万円」と記載されているなら、ショッピングやキャッシングなどを合わせて50万円まで使えます。

「ショッピング枠」は1回払いの買い物に使える上限です。同じショッピングでも分割やリボ払いについては、ショッピング枠の中に別途「割賦枠」として設定されるのが一般的です。

現金を引き出せる上限として設定されているのが「キャッシング枠」です。ショッピング枠・割賦枠・キャッシング枠は、それぞれの限度額と総枠の金額内で使えます。

例えば、総枠50万円のクレカで50万円の買い物をすると、総枠の上限額に達しています。30万円のキャッシング枠が設定されている場合でも、限度額が回復するまでは使えません。

何を基準に決められるの？

カード会社は、職業や年収といった「属性情報」や返済実績といった「信用情報」をもとに、限度額を算出しています。加えて割賦枠は「割賦販売法」に、キャッシング枠は「貸金業法」に基づき算出されるルールです。

割賦枠を求めるには、年収から1年間に必要な生活費や年間の請求予定額を差し引き、カードの支払いに充てられる金額を算出します。そのうえで、経済産業大臣により指定された90％を乗じて計算されます。

また、貸金業法で年収の1/3以上の貸し付けが禁止されていることから、キャッシング枠は年収の1/3を超えないよう設定されているはずです。

どこで確認できる？

限度額を確認する方法として、まずは「会員サイト」をチェックしましょう。ログインすることでクレカの情報を確認できます。各カード会社の窓口へ「電話」で問い合わせても確認可能です。

クレカが届いたときの台紙にも記載されています。ただし、届いてから数年経過している場合、当時と金額が変わっていることもあるでしょう。

減った限度額はいつリセットされる？

クレカを使うと限度額から使える分が減ります。減った分が回復するタイミングはいつなのでしょうか？勘違いしがちな回復のタイミングについて押さえておきましょう。

きちんと理解することで、使いたいときに使えないという事態を防げます。

請求金額の引き落としで回復

買い物やキャッシングにクレカを使うと、限度額から使った分の金額が利用日の日付で差し引かれます。「請求金額の支払いが完了するまで」限度額は減っていき、引き落としされると回復するのです。

例えば、締め日が月末、請求金額の引き落としが翌月27日というケースを見ていきましょう。締め日の月末には、当月1日から月末までに使った合計金額が計算されます。

ただしこの時点では回復しません。そして、翌月1日以降の利用によっても、どんどん減っていきます。

翌月27日の引き落とし日に請求額の支払いが済むと、支払った金額分の限度額が回復するのです。締め日を過ぎても限度額が減り続ける点に注意しましょう。

分割払いなどは回復タイミングが遅い

分割払いで使うと、限度額が回復するタイミングはさらに遅くなります。なぜなら、請求額の支払いにより回復するのは、支払った金額分だけだからです。

例えば、限度額50万円のクレカを使い、リボ払いで30万円の買い物をしたとします。毎月1万円ずつ支払う設定になっている場合、買い物をした翌月の支払い日に回復するのは1万円のみです。

限度額50万円のうち30万円分を使い、最初の支払い分である1万円が引き落としされた後の限度額は21万円です。全ての支払いが完了すると全額回復します。

完全に回復するまでは総枠より限度額が少ない状態が続くため、高額商品の買い物には注意が必要です。

限度額を引き上げる方法

ライフステージの変化や一時的に大きな出費があるときには、現状の限度額では足りないということもあるでしょう。そのようなときには、引き上げの申し込みをしましょう。代表的な方法を解説します。

カード会社に増額を申し込む

まず挙げられるのは「増額を申し込む」方法です。電話やインターネットで増額の審査に申し込みましょう。カード会社によって申し込み方法は異なります。電話のみのこともあるため、各社の方法に合わせて手続きしましょう。

増額を申し込むと改めて審査を受けます。収入や支払い状況によっては、審査落ちすることもあるため要注意です。

一時的な増額の申し込みも可能

出費が大きくなるのが一時的という場合には、「一時的な増額」を申し込むという方法もあります。1～3カ月ほどでもとの金額に戻る方法のため、海外旅行や引っ越しといった場合に便利です。

審査を経て増額されますが、通常の増額と比較すると審査のハードルは低めに設定されているようです。また、早ければ申し込みした当日中に増枠されることもある方法です。急いで増額したいときにも向いています。

利用実績をもとに自動的に増額されることも

申し込みをしなくても自動的に増額されることもあります。増額の根拠になるのは、これまでの「利用実績」です。

クレジットカードを継続して使い、毎月確実に返済していると、カード会社内での信用力が高まります。その結果、増額につながる流れです。

カードをアップグレードする

限度額はクレカのグレードによって異なります。同じブランドでも、ゴールドカードやプラチナカードの方が、一般カードよりも高く設定されているのが通常です。

限度額が上がると、審査の難易度も高まります。しかし、クレカを作った当初より年収が上がり勤続年数が長くなっていれば、審査に通る可能性は高いでしょう。

信用を十分に積み重ねてきている人は、グレードアップにより限度額を上げる方法が向いています。

逆に限度額を下げることもできる？

クレカの限度額が高過ぎると、つい買い物し過ぎてしまう人もいるでしょう。いつも利用額が限度額以内なら、引き下げることを検討するとよいかもしれません。

会員サイトなどから行おう

限度額の引き下げは、引き上げるよりも簡単に手続きできます。審査は特に必要ないため、スムーズに応じてもらえるでしょう。

引き上げの申し込みと同様、カード会社ごとに手続き方法は異なります。会員サイトからすぐに減額の手続きができることもありますし、電話でカスタマーサービスへ連絡しなければいけない場合もあるでしょう。

カード会社ごとに定められている方法に従い手続きすればOKです。

まとめ

クレカの限度額はカード会社が決定します。判断の基準になるのは、年収や勤続年数といった属性情報と、支払い状況といった信用情報です。

また、限度額の中でも割賦枠とキャッシング枠は、法律で定められた基準により決まります。

クレカを使うときに注意すべきなのは、限度額が回復するタイミングです。締め日ではなく、確定した請求額が引き落とされたタイミングで回復します。加えて、回復する金額は引き落としにより支払った金額のみという点にも注意しましょう。

限度額が不足し始めた場合、増額の申し込みもできます。必要に応じて審査に申し込み、収入や暮らしに合った使い方をしましょう。

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