ドットマガジン by ドットマネー

クレジットカードの磁気不良の原因と対処法。防ぐ方法も紹介

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2021.08.11
by ドットマネー編集部

クレカの磁気ストライプが故障する原因

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2016年6月に施工された「割賦販売法の一部を改正する法律(改正割賦販売法)」により、店舗における「加盟店のIC対応端末の導入」が義務づけられました。

現在、日本で新規発行されているクレジットカードは「ICチップ搭載」のものに切り替わってきていますが、磁気ストライプも併用されています。磁気ストライプは、「カード裏面にある黒い帯の部分」です。まずは故障の原因を探ってみましょう。

クレジットカードの経年劣化や摩擦による傷

クレジットカードについている磁気ストライプやICチップには、データが入っています。「経年劣化」や「傷」は磁気不良の原因です。

傷の部分に入っているデータが読み取れなくなり、エラーが起こります。磁気ストライプの場合、経年劣化で磁力が弱くなるケースもあるでしょう。傷や経年劣化に心当たりがないときは、ほかの原因も考えられます。

磁気ストライプのデータは、カードをスワイプして読み取るのが特徴です。磁気不良であるか確かめる方法として、「日を改めて同じ店舗で磁気決済する」か「別の店舗で磁気決済する」と判断しやすくなります。

差し込み式・タッチ式でエラーが起きるときは「磁気ストライプやICチップの不良」、店舗や日を改めて解決する場合は「カードの磁気が不安定になっている」か「何らかのシステムトラブル」などが原因です。

磁気が強いものと一緒に保管

磁気ストライプ部分には、「磁力」を使ってデータが保存されています。磁気ストライプには、鉄などを粉末状にした「磁性体」が使われています。

ストライプ部分に磁力を当てて磁性体と反応させ、文字などのデータを記録する仕組みです。強い磁気を当てるとデータが破損するため、磁気を発するものからはなるべく遠ざけましょう。

「スマホの手帳型ケース」はスマホ本体と手帳のマグネットによって、磁気の影響が強くなります。クレジットカードの磁気ストライプからも磁気は出ており、カード同士を重ねるのもよくありません。

強い衝撃による破損

カードを曲げるなど、「物理的な衝撃」でも磁気不良・ICチップ不良は起こります。特に、磁気ストライプは面積も広く、衝撃によって一部が傷つく可能性は高いでしょう。

カードの変形をともなう場合、決済端末に通すことも難しいかもしれません。強い衝撃を受けた後にカードが使えなくなったときは、磁気ストライプやICチップが故障していると考えられます。

傷がつくような衝撃以外に、「水ぬれ」などもデータ破損の原因です。磁気ストライプは鉄の粉をコーティングしている状態で、傷や弱くなっている部分から水が入り込むと故障につながります。

熱でも故障する

クレジットカードを含むICカードは、原則「50℃」程度の耐熱性を持つことが要件となっています。しかし、熱湯や熱風は50℃を超える高温です。

特殊な耐熱カードでなければ、熱による変形や破損の原因になります。特別なことをしていなくても、直射日光を当てたり真夏の車内に放置したりすると、周囲の温度が50℃を超える可能性はあるでしょう。

クレジットカードは長時間の水ぬれにも弱いですが、水にぬれたからとドライヤーの熱風を当てるのもよくありません。水滴などはやわらかい布で拭き取るようにし、熱いものに近づけるのは避けましょう。

磁気不良で慌てないためにできること

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クレジットカードの磁気不良が起きると、カードをスワイプする磁気決済ができなくなります。データが壊れやすい磁気ストライプを守るためにできることや、対策方法を紹介しましょう。

スマホやほかのカードと一緒に保管しない

クレジットカードは1枚で保管し、「スマホ」や「ほかの磁気カード」からはなるべく離すようにしましょう。財布に入れておくとしても、持ち歩くカードを1〜2枚にして近づけないなどの工夫は可能です。

スマホと同じく、パソコンやテレビなどの「電化製品」からも磁気は発生しています。使うときにトラブルが起きないよう、家での保管場所にも気を配りましょう。

クレジットカードやキャッシュカードに付属する磁気ストライプは、磁気不良が起きにくいよう一定の規格に合うものが使われています。それでも磁石やほかのカードとの接触でエラーが起きる可能性はあり、できるだけ注意することが大切です。

ICチップ搭載カードに変える

「ICチップ搭載カード」は、磁気ストライプ式に比べてセキュリティの高いカードです。磁気不良の有無にかかわらず、切り替えを検討しましょう。

特に、「タッチ式」の非接触決済が使える店舗では端末に通す必要がなくなり、ICチップ部分以外の傷や変形にも強いのが特徴です。

割賦法の改正で不正利用の防止対策が求められ、日本のクレジットカードの大半はICチップ搭載に切り替わっています。しかし、完全なIC化は「22年ごろ」になるとされ、有効期限前の磁気ストライプつきカードは一部残っている状態です。

カード会社によっては、「有効期限前の磁気カードからICチップ搭載カードへの切り替え申請」にも対応しています。

防磁シートなどを利用する

「防磁シート」は磁気を遮断して、カードのデータを盗む「スキミング」や「電波干渉」を防ぐアイテムです。形はさまざまで、「袋タイプ」「シートタイプ」「ケースタイプ」など、使い方によって選べます。

100%磁気を防げるとは限りませんが、袋やケースに入れておくだけでも汚れやスレによるトラブルを防げるでしょう。100円ショップなどで販売されているものもあり、比較的安価で購入できます。クレジットカードだけでなく、交通系ICカードと周辺機器の干渉を防ぎたいときにも役立つアイテムです。

サブカードを作っておく

サブカードを作っておくと、万が一クレジットカードの磁気不良が起きたときも予備として使えます。別の場所に保管しておけば、同時に磁気不良が起きる可能性は低いでしょう。

クレジットカードは2〜3枚持っておくと、使い分けもできます。スーパーやショッピングセンターが発行するカードなら、提携先での割引やポイントアップも期待できるでしょう。

「普段使い」と「特定の店舗」で利用するカードを分けておくと、高額な買い物があるときも利用枠に余裕ができるはずです。

磁気不良で使えなくなった場合の対処法

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カードが磁気不良で使えなくなったときは、「カードの再発行」が基本です。一時的に使う方法はありますが、早いうちに新しいものへ切り替えるようにしましょう。

カード会社に連絡して再発行してもらう

磁気不良・ICチップ不良が起きたときは、カード会社で再発行ができます。再発行手数料はカード会社によって異なりますが、「無料」で発行している会社が多いようです。

「JCBカード」の場合、無料で再発行ができます。「三井住友カード」の場合、会員サイトからの手続きは無料です。一部のカードで会員サイトからの手続きができないときは電話による手続きとなり、手数料が発生する可能性があります。

基本的にカード番号は「同じもの」になりますが、カードによって変更となるケースがあるため再発行前に確認しておきましょう。

ネットショッピングでは利用できる

磁気ストライプやICチップが壊れていても、カード番号・セキュリティコード・有効期限などの情報があればネットショッピングでは問題なく利用できます。当面の間再発行ができない状況であれば、ネットショッピングで利用してみましょう。

また、近年は「スマホ決済」にもクレジットカードが連携できます。「Apple Pay」や「Google Pay」などのスマホ決済サービスにクレジットカードを登録すると、連携された電子マネーが使えるお店で支払いが可能です。

Androidのおサイフケータイ非対応の端末でも、「PayPay」など一部のコード決済サービスでは連携したクレジットカードで支払いができます。

セロハンテープをテープを貼るのはNG

磁気不良が起きた場合、自力で補修はできません。磁気ストライプが読み込めなくなるのは、カードの磁気に狂いが出ているためです。

「セロハンテープを貼ると使えるよう」になるという話もありますが、磁気が復活するわけではありません。セロハンテープが引っかかると、読み取り機械を壊すおそれもあるでしょう。

「イオンカードセレクト」など一部のカードはATMで「磁気復活サービス」を提供していますが、「ICチップつきのもの」が対象です。カード会社のサービスが利用できない場合は、再発行を検討しましょう。

まとめ

クレジットカードには、磁気ストライプやICチップがついています。磁気不良やICチップ不良で使えなくなったときは、再発行を検討しましょう。

無料で再発行ができるカード会社も多いですが、カードが届くまで時間がかかります。ネットショッピングやスマホ決済で利用できるとはいえ、普段から磁気不良が起きないようにていねいな取り扱いをするのが大切です。

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