楽天カードの3Dセキュアとは
楽天カードでは、本人認証サービス「3Dセキュア」を導入しています。セキュリティ向上のために設定しておきましょう。3Dセキュアの仕組みや、セキュリティコードとの違いを解説します。
国際ブランド提供の本人認証サービス
3Dセキュアは、一部の国際ブランドが提供する「本人認証サービス」です。クレジットカードをオンラインで利用するときに使われるもので、不正利用対策として活用されています。
通常は「クレジットカード番号」「セキュリティコード」「有効期限」などの入力で本人確認が行われますが、3Dセキュアを設定すると、さらにセキュリティが向上します。
日本で3Dセキュアを提供する国際ブランドは、「Visa」「MasterCard」「JCB」「American Express」「ダイナースクラブ」の5種類です。楽天カードで発行できる国際ブランドは、すべて3Dセキュアに対応しています。
セキュリティコードとの違い
セキュリティコードは、楽天カード裏面または表面に記載されている「3桁または4桁の数字」です。
カード本体に記載されているため、「カードの盗み見」や「カードの盗難」でコードが分かってしまいます。また、ネット上でカード情報を盗む「フィッシング詐欺」にも注意が必要です。
対して、3Dセキュアは、オンライン上で設定する「パスワード」または「ワンタイム認証」などです。ワンタイム認証にはアプリやメールアドレスが必要となり、外部に流出する可能性は低いでしょう。
不正利用被害の対策になる
3Dセキュアは、「カード会員」と「ネットショップ」の両方が設定している場合に限り、効力を発揮します。会員が設定していても、ネットショップ側が3Dセキュアを導入していない場合はパスワードを求められることはありません。
しかし、高額商品を扱う家電ショップの多くは3Dセキュアを導入しています。犯罪者がカード情報を手に入れても、換金性の高い商品を扱うサイトに3Dセキュアが設定されていると不正利用ができません。
セキュリティコードと同じで100%の効力ではありませんが、会員が使いやすいように「生体認証」や「ワンタイムパスワード」を設定する「3Dセキュア2.0」が世界的に普及し始めている状況です。
今後、3Dセキュアを導入するショップが増えるに従って、不正利用対策の効果はさらに上がってくるでしょう。
本人認証が必要な場面の例
3Dセキュアが必要となるのは、「クレジットカードと別のサービスの連携時」や「商品を購入するとき」です。オンライン決済では必須ではありませんが、一部のサービスを利用する場合に設定を求められる可能性があります。
スマホ決済サービスの設定をするとき
コード決済サービスでは、3Dセキュアの設定を推奨しています。「楽天ペイ」の場合、3Dセキュア設定済みのカードに限り、チャージ元として設定が可能です。
楽天ペイに登録するとき、3Dセキュアのパスワードを求められるわけではありません。登録したカードと楽天ペイを連携するには、本人のSMSにパスコードが届く「SMS認証」と「セキュリティコードの確認」が行われます。
「PayPay」でも3Dセキュアで本人認証をしたカードでは、コード決済で使える金額が上がります。また、Yahoo!カードからのチャージも可能です。
3Dセキュアの設定により、他人のカードでコード決済を利用する不正が防げます。スマホ決済を活用するためにも、3Dセキュアを設定しておきましょう。
オンラインショッピングを利用するとき
3Dセキュアを利用する主なケースは、「オンラインショッピング」のときです。3Dセキュアを導入しているショップでは、パスワードを入力する画面が表示されます。
なお、3Dセキュアのパスワードを設定していなくても、通常のショッピングに支障はありません。3Dセキュアを利用するかは、会員の自由です。
会員が設定済みでパスワードの入力画面が現れない場合は、ショップが3Dセキュアに対応していないと考えられます。例えば「無印良品」などは3Dセキュアに対応済みです。
現状では、3Dセキュアを導入していないショップもあります。「会員がパスワードを忘れてしまいネットショッピングを諦める」という問題があるためです。
楽天カードで3Dセキュアを利用するには?
楽天カードでは、「楽天e-NAVI」から3Dセキュアのパスワードを登録します。楽天カードは独自の会員サイトから手続きを行うため、ブランド共通の会員サイトからの手続きとは少し手順が異なると考えておきましょう。
楽天e-NAVIにログインする
3Dセキュアを設定するには、カード会社のWebサービスにログインが必要です。楽天カードの場合、どのブランドでも「楽天e-NAVI」で手続きを行います。
カード発行後、楽天e-NAVIに「楽天ID」と「パスワード」でログインしましょう。初期設定としてクレジットカード番号と有効期限を入力し、「登録する」ボタンをタップします。
楽天IDが分からないときは、公式サイトの確認ページから「メールアドレス」と「氏名」で検索が可能です。
パスワードを設定する
楽天カードの3Dセキュアは、「パスワード」を設定するタイプです。3Dセキュアの登録画面で「4〜20桁の半角英数と一部半角記号」を使って設定します。
3Dセキュアの登録画面には「お客様情報の照会・変更」から進みます。「あんしんサービス」内の「3Dセキュアの登録・変更」を選びましょう。
パスワードの変更も同じ画面から手続きが可能です。パスワードは自由に設定できますが、「推測されやすいもの」や「ほかのサービスで使っているパスワードの使い回し」は避けましょう。
定期的に変更するなど、他人に知られないよう管理が必要です。クレジットカード申し込みの際に設定した「4桁の暗証番号」や「楽天IDのパスワード」とは異なります。
家族カードにもパスワードを設定できる
3Dセキュアは、カードごとにそれぞれ設定できます。家族カードを持っているときも、家族が「楽天e-NAVI」に登録すると3Dセキュアの設定対象です。
本会員のカードとは、楽天IDも3Dセキュアのパスワードも異なります。個人それぞれで管理しましょう。
不正利用時の補償もありますが、気づくまでに時間がかかると対象外となる可能性もあります。不正利用対策のために、家族にも3Dセキュアを設定してもらいましょう。
3Dセキュア導入ショップ等で利用するには
実際に3Dセキュアを利用するには、どのような手順でパスワードを入力すればよいのでしょうか?パスワードの入力方法や、エラーが出たときの対処法を紹介します。
設定したパスワードを入力しよう
3Dセキュアを導入しているショップでは、決済時に「本人認証画面」が現れます。クレジットカード情報などを入力し、決済を確定する前に表示されるのが一般的です。
国際ブランドによって現れるページの名前や項目は異なりますが、どのブランドでも設定したパスワードを入力します。パスワードが合っていると、そのまま決済が確定する仕組みです。
アメックスカードは、追加認証が必要な場合に電話番号またはメールアドレスにパスコードを送る「SMS認証」が行われます。
本人認証のページでエラーが出る理由
楽天カードの本人認証ページでエラーが出る場合、もっとも考えられる理由は「パスワードが間違っていること」です。
パスワードはオンライン上に表示されないため、大文字・小文字どちらが入力されているか分かりにくい場合もあるでしょう。設定時に、本来設定したかったパスワードが登録できていないことも考えられます。
「環境によるエラー」もよくあるケースです。「本人認証がキャンセルされた」などのメッセージが出る場合は、再起動してから認証をやり直すか、別の端末・ブラウザを利用しましょう。
連続して間違えるとロックがかかる可能性もあるため、エラーが直らない場合はショップや楽天カードに問い合わせることをおすすめします。
パスワード入力は信頼できるサイトだけ
3Dセキュアには、さまざまなタイプがあります。「ワンタイムパスワード」を入力するタイプの場合は、クレジットカード情報が流出したとしても不正利用は難しいでしょう。
しかし、楽天カードを含む「パスワードタイプ」の場合、偽サイトに誘導されるとクレジットカード情報だけでなく3Dセキュアのパスワードも盗まれる可能性があるのです。
3Dセキュアには、偽サイトを見分けるために「パーソナルメッセージ」を設定する機能があります。楽天カードでは自動的にカード番号などが入力されており、パーソナルメッセージで偽サイトを見抜くのは難しいでしょう。
サイトURLを確認するのが基本ですが、近年は偽サイトも見分けにくいURLを使用しています。怪しいメールやSNSのリンクからショッピングサイトに移動するのは避け、確実に正しいと判断できるURLをブックマークしておくなど対処しましょう。
パスワードを忘れた場合
楽天カードの3Dセキュアを利用していてパスワードを忘れてしまったときは、利用する前にパスワードの再設定を検討しましょう。不正利用が疑われると、カードの停止もありえます。
新しいパスワードを再設定する
3Dセキュアのパスワードを忘れて何度も間違うと、不正利用の疑いでカードにロックがかかってしまいます。パスワードが分からなくなったときは、適当に入力するのは避けて「パスワードの変更」を行いましょう。
「楽天e-NAVI」にログインできる状態で、カードが手元にあるときはすぐにパスワードが変更できます。確実なパスワードを使用して、ネットショッピングをしましょう。
もしロックがかかってしまったときは、不正利用を疑われたときと同様に「本人の利用であることをカード会社に伝える」のが解除の近道です。
楽天カードには、エラーでカードが使えなくなった会員向けのチャット申請窓口があります。
再作成の方法を覚えておこう
パスワードの変更は、楽天e-NAVI内の「3Dセキュア登録画面」から可能です。すでにパスワードを登録している場合、「パスワードの変更」のボタンが現れます。
案内に従い、新しいパスワードとカードに記載された「セキュリティコード」を入力しましょう。
なお、3Dセキュアのパスワード再設定時には、以前使っていたパスワードは利用できません。前回のパスワード以外を設定しましょう。
3Dセキュア導入済みのショップを利用する機会が少ない場合、変更しているうちに現在のパスワードが分からなくなってしまうこともあります。「通販を利用する前に新しいパスワードに変更する」など、自分なりのルールを決めておきましょう。
まとめ
楽天カードは、パスワードタイプの3Dセキュアを導入しています。もしパスワードを忘れてしまったときは、ロックがかかる前に変更するのがおすすめです。
カード情報を盗むフィッシング詐欺では、3Dセキュアのパスワードも狙われています。パスワードは定期的に変更し、分からなくなったときは早めの変更を検討しましょう。