楽天カードクレジット決済で投信積立
楽天証券の投信積立は、楽天カードによるクレジット決済が可能です。2018年10月末にサービスを開始して以来、クレジット決済での投信積立設定口座数は100万口座を突破しています(21年4月時点)。
投信積立はほったらかし投資術の一つ
「投信積立」は、「積立投資信託」の略です。通常の投資信託では、取引のたびに手続きをする必要がありますが、投信積立はあらかじめ設定した期間ごとに自動的に投資金額が積まれるため、手続きの手間が省けます。
「毎回注文を入力するのが面倒」「仕事で忙しくて手続きする暇がない」という人にぴったりの「ほったらかし投資術」なのです。楽天証券の投信積立は投資金額の引き落とし方法が三つから選べます。
・証券口座から積立
・楽天カードクレジット決済で積立
・その他金融機関から積立
証券口座、楽天カードクレジット決済の場合は、100円以上、1円単位で積立金額が設定できる「100円投資」も可能です。
つみたてNISA、らくらく投資も対象
楽天証券で取り扱う投資商品のうち、「つみたてNISA」や「らくらく投資」も楽天カードクレジット決済の対象です。
つみたてNISAは、18年よりスタートした非課税制度で、長期×積立×分散で、コツコツと資産を運用したい人に支持されています。投資の方法は「積立投資」のみで、年間投資額が40万円までなら投資で得た利益(分配金や譲渡益)を「非課税」で受け取れるのがメリットです。
楽天証券のつみたてNISAで購入できる投資信託は159本あり、投資対象は全て金融庁の基準をクリアした投資信託です(20年7月8日時点)。
また、21年6月20日からは、スマホ限定のロボアドバイザーサービス「らくらく投資」がスタートしています。質問に答えると、5種類の中から最適な投資コースを提案してくれるため、「投資の知識に自信がない」という初心者でも気軽に投資に挑戦できるでしょう。
家族カードの利用、スポット購入などは対象外
楽天カードクレジット決済の「対象外」も確認しておきましょう。
投資信託の買い方は、自動的に積増が行われる「積立購入」のほかに、自分が好きなタイミングで購入できる「スポット購入」があります。現在のところ、楽天カードクレジット決済ができるのは積立購入のみで、スポット購入は対象外です。
また、本会員カードの追加カードとして家族に発行される「家族カード」でも、楽天カードクレジット決済はできません。もし、家族カードを利用した場合、「贈与」とみなされて納税が必要になるケースがあります。
楽天カードクレジット決済のメリット
クレジットカード決済のメリットは、決済額に応じて「楽天ポイント」が付与されることです。貯まったポイントは、カード決済と併用して投信積立に使えます。「カード決済の月間上限額」を超えたときの、購入方法についても確認しましょう。
貯めた楽天ポイントを併用、現金化できる
楽天カードクレジット決済は、「ポイント投資との併用」が可能です。ポイント投資とは、「楽天ポイント」で金融商品が購入できるサービスのことで、株式の現物取引の購入代金はもちろん、手数料の支払いにも「1ポイント=1円」として充当が可能です。
ポイント投資なら、「投資で損をするのが怖い」という人でも、現金を使うことなく、気楽に投資がスタートできます。使う予定のない楽天ポイントが有効活用できるのも利点でしょう。
ポイントで購入した株も通常の投資信託や株と同じ扱いになるため、必要に応じて売却し、現金化することが可能です。
月最大5万円分=500ポイント貯められる
投信積立の引き落とし方法にクレジットカード決済を選択すると、決済額100円につき1ポイントの楽天ポイントが貯まります。決済上限額は1カ月あたり5万円で、最大500ポイントが貯まる計算です。
SBI証券と三井住友カードが提携する「クレカ積立」のポイント還元率が0.5%であることを考えると、楽天カードがいかにお得かが分かります。「楽天ポイントは欲しいが、買い物で無駄遣いはしたくない」という人にとっても、積立によるポイント付与は朗報でしょう。
楽天クレジットカード決済の楽天ポイントが通常の2倍にアップするキャンペーンなどが行われることがあるため、キャンペーン情報はこまめにチェックすることをおすすめします。
引き落とし日は毎月27日(積立注文後)で、積立注文月の15日前後にポイントが付与されます。
5万円を超える分の購入方法は?
クレジット決済ができるのは5万円までで、それを超えた分は「口座からの積立(証券口座・ほかの金融機関口座)」を利用することになります。
投資でポイントを効率よく貯めたい人は、楽天証券と楽天銀行の口座連携サービス「マネーブリッジ」に申し込んだ上で、楽天証券口座からの積立を選びましょう。
マネーブリッジを設定して「ハッピープログラム」にエントリーすると、毎月の投資信託の残高10万円ごとに4ポイントが獲得できます。「残高」は毎月末時点で算出され、対象月の翌々月2日にポイントが付与されるルールです。
楽天カードクレジット決済のやり方
クレジット決済を行うにあたり、手元に楽天証券と同一名義の「楽天カード」を用意しておきましょう。決済までの流れとしては「積立申し込み」→「カード認証」→「買い付け」→「カード支払い」です。
12日までに積立申込をする
まずは、楽天証券にログインをして、クレジットカードによる投信積立の設定を行いましょう。楽天カードクレジット決済の申し込み締め切り日は「毎月12日」で、当月12日までに申し込めば翌日から積立が始まります。
例えば、8月から積立を開始したい場合は、7月12日までに申し込みをする必要があります。7月13日に申し込んだ場合は、9月からの積立開始です。買付日は1日または8日のいずれかで、積立をした時期によって異なります。
2021年6月19日以前に楽天カードクレジット決済で積立をしていた人:毎月1日
2021年6月20日以降に楽天カードクレジット決済で初めて積立をした人:毎月8日
買い付け後は、カード支払い日である当月27日にクレジット決済が行われます。
楽天証券の積立設定のやり方
楽天証券のPCサイトにログインし、「投資信託」をクリックします。注文するファンドをクリックすると詳細情報が表示されるため、確認後、「積立注文」または「つみたてNISA積立注文」をクリックしましょう。
積立の引き落とし方法の選択画面で、「楽天カードクレジット決済」を選択し、画面の案内に従ってカード情報を入力します。
続いて「積立金額」「分配コース」を選択しますが、この際にオプションで「ポイント利用」を選ぶことも可能です。目論見書を確認し、最後に取引暗証番号を入力して「注文する」をクリックすれば完了です。
13~15日頃まで上限額を意識しておく
当月12日までに申し込みをすると、13~15日に登録した楽天カードの「認証」が行われます。認証エラーが出た場合、当月の積立は行われず、そのまま来月に繰り越されるルールです。
3回エラーが続くと当該積立設定の内容は自動で停止されるため、エラー原因を特定して、早めに対処しましょう。
・カードの利用上限額を超過している
・国際ブランドの変更を行った
・紛失・盗難などで利用停止設定をしている
カードの利用上限枠は、カード会員オンラインサービスの「楽天e-NAVI」にて確認ができます。毎月13日頃までに、ショッピングでカードを使いすぎていないかチェックしておきましょう。
積立購入が不可の場合、積立注文作成日の9時40分頃に「積立購入エラーメール」が届き、19日頃に再認証が実施されます。
既に楽天の投信積立をしている場合
引き落とし方法を楽天クレジットカード決済に変更したい場合は、現在の設定を一旦解除してから、再設定する必要があります。つみたてNISAは、「現在の積立注文日」を確認してから操作を行いましょう。設定のタイミングによっては積立が途切れる恐れがあります。
現在の投信積立を解除してから再設定する
楽天証券で、現在の投信積立を「解除する手続き」を行いましょう。「投資信託」→「積立設定」から積立設定一覧画面を開き、解除する積立の「解除」をクリックします。取引暗証番号を入力し、「解除」をクリックすれば完了です。
続いて、引き落とし方法を「楽天カードクレジット決済」に再設定します。該当するファンドを選択した後、積立の引き落とし方法の選択画面で、「楽天カードクレジット決済」を選択しましょう。
注意したいのが、年間40万円までの非課税枠がある「つみたてNISA」の変更手順です。
証券口座で上限40万円まで設定済みで、既に買い付け済みの積立分がある場合、解除を行わないままカード決済に変更すると、今年の積立額が80万円になってしまい、カード決済での積立が行われません。必ず「解除」をしたのちに「再設定」を行いましょう。
タイミングにより積立が途切れる可能性あり
楽天カードクレジット決済の「積立設定締切日」は毎月12日です。つみたてNISAの場合、設定のタイミングによっては積立が途切れる可能性があります。
現在設定中の積立注文が6日に行われる設定であれば、積立注文が完了したタイミング(6日)で解除を行い、12日より前にカード決済への再設定を完了させればOKです。
もし、現在設定中の積立注文が12日以降に設定されている場合、積立注文日を1日~12日に「変更」した上で、12日までに注文・解除・再設定を全て完了させなければなりません。
引き落とし方法の変更を行う前に、現在の積立注文日が何日になっているのかを確認しましょう。
まとめ
投信積立は少額の資金を長期にわたってコツコツ運用したいという人に適した投資方法です。
投信積立やつみたてNISAの引き落とし方法に楽天クレジットカード決済を選択すると、100円につき1ポイントの「楽天ポイント」が貯まります。ショッピング以外でもポイントが貯まり、貯まったポイントが「ポイント投資」できるのは大きな魅力でしょう。
引き落とし方法の変更は楽天証券のサイトから簡単に行えますが、つみたてNISAを既に利用している場合は、操作方法やタイミングに注意が必要です。