- クレカを複数保有する理由
- 万が一のときに困らない
- お得な特典や便利なサービスが利用できる
- 電子マネーへのチャージでポイントGET
- クレカの発行可能枚数と注意点
- 審査に通れば複数枚持つこともできる
- 何枚も持つデメリットはある?
- 使わないカードはそのままでよい?
- 複数保有で起こりがちな失敗
- 引落日の入金を忘れてしまう
- せっかく貯めたポイントが使えない
- リスクを減らす使い方を意識しよう
- キャッシングやリボ払いは避ける
- 利用頻度が高いクレカを持ち歩く
- これからクレカ新規発行を考える場合
- クレカを増やす目的を明確に
- クレカ発行を機に整理しよう
- メインカード、サブカードを決める
- メインカードにしたいクレカ3例
- 迷ったら Orico Card THE POINT
- 移動や買い物が多い人に ビックカメラSuicaカード
- マイルを貯めるなら SPGアメックスカード
- まとめ
クレカを複数保有する理由
クレカは店舗での支払いだけでなく、ネットでも使える便利なカードです。1枚あると困らない気もしますが、5・6枚と複数保有している人がいるのは何故なのでしょうか?主に、それぞれのクレカに付帯した国際ブランドや特典が関係しています。
万が一のときに困らない
クレカを複数枚持つと、利用の幅が広がります。システムトラブルやICチップの故障など、何かあったときでも予備のカードで支払えるため慌てることがありません。
また、カードの国際ブランドも、重要なポイントです。Visa・JCB・MasterCard・American Expressなど、カード1枚につき選べる国際ブランドは一つと決まっています。
店舗によって使える国際ブランドは異なり、どの店舗でもすべてのクレカが使えるとは限りません。複数持っているだけで、多くの店舗で使えます。
Visaは世界のシェアが多く、JCBは国内や日本人旅行客が多いエリアで使いやすいブランドです。MasterCardやAmerican Expressは、アメリカやヨーロッパなど世界的に使えます。
お得な特典や便利なサービスが利用できる
カードによって、特典や付帯サービスは異なります。カードを複数枚持つことで、それぞれの特典を活用できるでしょう。
「入会特典」などもあり、発行だけでクレカポイントを大量に手に入れることもできます。
映画鑑賞の料金を安くしたい場合は、イオンカード(ミニオンズ)がおすすめです。次のような特典があります(※)。
- 「ドリンク(Sサイズ)・ポップコーン(Sサイズ)セット引換券付きシネマチケット」1,400円(税込)(年間購入可能枚数18枚)
- 「特別鑑賞シネマチケット」1,000円(税込)(年間購入可能枚数12枚)
「セゾンカード・プラス」は、毎月8の付く日にイトーヨーカドー店舗やネットスーパーで使うと衣食住の多くのアイテムが5%オフになります。スーパーでの割引は魅力も大きいでしょう。
「楽天カード」や「PayPayカード(ヤフーカード)」は、系列通販ショップでのポイント還元がアップします。楽天カードは入会特典も充実しており、発行するだけで数千ポイントの獲得も可能です。
そのほか、各社のゴールドカードやプラチナカードには、空港ラウンジ利用権や充実した旅行保険など一般のカードにはない特典も付帯しています。
(※)沖縄・鹿児島・宮崎・山陰・奈良などご利用できない地域がございます。イオン商業施設内の他社映画館は対象外です。 <イオンシネマ特別鑑賞 注意事項> ・イオンシネマ/シアタス以外の映画館および、「割引対象外」表示がある特別興行などではご利用いただけません。 ・2023年10月1日(日)までに「特別鑑賞シネマチケット」 1,000円(税込)を12枚以上購入されているカード会員さまは、次回登録日まで同単価のチケットは追加購入いただけません。(例)2月1日に初回登録した場合、翌年2月1日に年間購入枚数の累積がリセットされます。 ・対象カード会員さまが「暮らしのマネーサイト」専用販売サイトにて、イオンシネマで利用可能なシネマチケット(前売券)を優待料金で購入いただける特典です。劇場での直接購入は一般料金からの「イオンカード割引き」が適用されますのでご注意ください。 ・「暮らしのマネーサイト」ログインには、イオンスクエアメンバーIDのご登録(無料)が必要となります。 ・利用対象興行の3D/4D/IMAXなどの特殊スクリーンやアップグレードシートなどの特別席は、座席指定時に追加料金でご利用いただけます。 ・シネマチケットの購入は「本人認証(3Dセキュア)」登録済みのイオンカードセレクト(ミニオンズ)、イオンカード(ミニオンズ)、TGC CARDのクレジット払いに限らせていただきます。 ・本特典はイオンエンターテイメント(株)が提供いたします。販売画面の記載事項も合わせてご確認ください。 ・転売・換金目的の利用が発覚した場合、本特典の利用を停止する場合がございます。 ・本特典の内容が変更になる場合や予告なく終了となる場合がございます。
電子マネーへのチャージでポイントGET
電子マネーを複数使っているなら、クレカも複数持ちが便利です。たとえばWAONは「イオンカード」、nanacoは「セブンカード・プラス」とチャージできるクレカに制限がある電子マネーも存在します。
クレカの制限がない電子マネーでも、多くの場合、同グループのカード利用が有利です。Suicaなら、「ビューカード」からのチャージでポイントアップが狙えます。楽天Edyであれば、楽天カードの利用でチャージとEdy利用分の楽天ポイントの二重取りが可能です。
電子マネーの利用だけでは貯まりにくいポイントも、セットで使えるクレカを発行するだけでポイントが多重取りできます。普段の支払いを手軽に済ませたい人ほど、クレカの発行枚数が多くなるでしょう。
ただし、電子マネー自体はポイント還元率が「0.5%」程度のものが多く、チャージポイントと合わせても「還元率の高いクレカ」と同等程度です。タッチ決済を重視しない場合は、クレジットカード利用でも不都合はないでしょう。
クレカの発行可能枚数と注意点
クレカは一体何枚まで発行できるのでしょうか?「1人〇枚まで」と決まっているわけではありませんが、大量に発行するとメリットばかりではありません。たくさんクレカを発行した場合、使わないカードも出てきます。不要なカードは解約するべきなのでしょうか?
審査に通れば複数枚持つこともできる
クレカ発行時には、年齢や年収、過去のカード利用データなどを参考にした「審査」があり、審査に通過することができれば複数枚持つことも可能です。
実際に、日本のクレカ発行枚数は人口よりも多く、複数枚持ちをしている人も多いのです。特に年収が高くなると、カード所有率も上がっていきます。年会費がかかっても、ポイント還元の高さや多額の現金を持ち歩く必要がないなど、メリットが大きいのでしょう。
通常、クレジットカードは1枚ごとにカード利用の「ショッピング枠」と引き出し用の「キャッシング枠」があります。
それぞれに、利用上限額が決められており、金額の範囲内で使える仕組みです。JCBなどは、同会社のカードを複数枚発行した場合に「グループ制」を導入しています。
ショッピング枠は共通となり、複数カードの利用額の合計がもっとも利用額の高いカードの範囲内で収まるようにするルールです。それぞれのカードの特典を受けながらも、支出管理はしやすくなるでしょう。
何枚も持つデメリットはある?
クレカを何枚も持つと、管理に手間がかかります。不審な引き落としのチェックや、会員サイトのID・パスワードの管理だけでも時間がかかるものです。
年会費が有料のカードは、枚数を増やすごとにコストが上がります。さらに、もし年会費が引き落とせなかったとなると「支払い延滞」と見なされ、カード審査に影響する「信用情報」に傷が残ることもあり得るのです。
JCBの場合、延滞解消から5年間は信用情報が保存されます。キャッシング枠の設定やリボ払い、分割払いの返済状況はローン審査にも関わってきます。
キャッシング枠をつけているだけでも、借入ができる(これからする可能性がある)状態と判断されるため注意が必要です。
使わないカードはそのままでよい?
紛失・盗難・不正利用のリスクを考えると、使わないカードは解約する方が安全です。暗証番号やサイン無しでクレカを使える店舗も数多くあり、カード本体が盗難に遭うと不正利用のリスクが高まります。
1〜2枚のカードなら失くしたときもすぐに気づけますが、5枚以上となると長期間使っていないカードも出てくるでしょう。クレカには不正利用の際に補償が付いているものもありますが、「不正利用されてから一定期間内の申し出」が条件です。
年会費のあるカードを複数所有している場合は、「維持コスト」がメリットを上回ることも考えられます。ただし、ほとんど使わずに即時解約すると、再度同じカードの発行が難しくなる可能性もあるでしょう。
カード会社としては、使ってもらわない限り手数料収入が得られません。カード発行代で赤字になってしまう相手との取引は嫌われます。特典だけを利用していると、更新できないケースもあるのです。
複数保有で起こりがちな失敗
自分で把握できないほどのカードを発行してしまうと、問題も出てきます。お得だと思って発行したカードで、逆に損をしてしまうこともあるかもしれません。主なケースと対処法を見ていきましょう。
引落日の入金を忘れてしまう
カード会社によって、引き落とし日は異なります。契約しやすい口座も異なり、「何日にどこの口座で引き落としがあるのか」を忘れてしまうこともあるでしょう。
口座を複数所有し、どれか一つでも残高が少ない場合は要注意です。月の利用料金が多い場合も、引き落としミスが起きやすいでしょう。
すぐに払ったとしても、延滞履歴として保存されます。融資の相談や新しいカードの発行を考えている場合、1回の延滞履歴で審査に落ちることも珍しくありません。
引き落とし日を選べるカードもありますが、すべてのカード会社が対応しているわけではありません。常に残高に余裕がある口座を引き落とし口座として登録するか、定期的なチェックが必要です。
カードの引き落とし日を管理するには、アプリも使えます。「毎月の支払日を設定できるカレンダーアプリやメモ帳」などを活用しましょう。
せっかく貯めたポイントが使えない
すべてのカードの特典を生かそうとして、バラバラにクレカを使うとポイントが貯まりにくくなります。
1ポイント単位でお店で使えるポイントなら問題はありませんが、クレカによっては特典交換の「最低交換ポイント数」が決まっており、期限までに貯めなければ交換はできない仕組みです。
最低交換単位が200ポイントのカードで毎年50ポイントしか貯まらず、消滅させてしまうのでは効率が悪いでしょう。カードをまとめると貯めるポイントも種類が減って集約され、使い勝手がよくなります。
複数のカードを持つなら、ポイントの「失効日」や「使い方」を確認しておきましょう。現金のように端数でも使えるポイントなら、無駄なく使い切れます。
リスクを減らす使い方を意識しよう
クレカは、人によって使い方が異なります。キャッシング枠やリボ払いなど、必須ではない機能も多いのです。申込時に自動で設定されないよう、内容はしっかり確認しておきましょう。カードの管理も大切です。
キャッシングやリボ払いは避ける
キャッシング枠はいざというときに役立ちますが、必要がない場合はあえて設定しないのも一つの選択です。申込時にキャッシング枠が不要であることを申し出れば、多くの場合「ショッピング枠のみのカード」が作れます。
リボ払いも、キャッシングと同様に借入をしている状態です。カード会社に「金利」を払って、一定額を返済していきます。
計画的に利用するのであれば大きな問題はありませんが、「キャッシング枠のリボ払い」の場合は延滞しなくても「借入額」としてカウントされる点に注意しましょう。
一括払いのみ利用し、延滞をしなければ現金と同じでカード利用者の負担はありません。特に、住宅ローンの申請や発行したいカードがあるときは、金利が発生する取引は控える方がよいでしょう。
利用頻度が高いクレカを持ち歩く
5枚以上のクレカを持っているなら、持ち歩くカードは厳選しましょう。紛失などのリスクが軽減します。
2〜3枚あれば、国際ブランドが限られている店舗や特定のカードで還元率が上がる店舗など、ほとんどのケースに対応できるでしょう。
特定の店舗でしか使わないクレカや利用シーンが限られる場合は、家に置いておくのがベターです。使いたいときに忘れてしまう場合は、「Google Pay」や「Apple Pay」に登録する方法もあります。
対象カードは限られますが、カードを持ち歩かずに済むため登録しておいて損はありません。三井住友カードの場合、モバイル端末でも「対象店舗でポイント2%アップ」が適用されます。
クレカをチャージ先に設定した電子マネーを利用するのもよいでしょう。イオンでは、WAON払いでもイオンカードと同じ割引特典を得られます。
これからクレカ新規発行を考える場合
クレカを発行したいと考えているときは、同時に持っているカードの見直すチャンスです。増やす際は「どうして増やしたいのか」を明確にしたうえで、長期的に見て利用シーンがあるのかもじっくり考えましょう。
クレカを増やす目的を明確に
使わないカードを増やしてしまうと、解約の手間や不正利用のリスクが倍増します。クレカを発行する前に「利用目的」をはっきりさせましょう。
入会特典がお得でも、近所に特典を使える店舗がなくポイントを貯めても使い道がないとなると発行した意味がありません。
たとえば、いつも「利用しているスーパーでポイントアップが狙えるカード」なら、毎月の食費がお得になるはずです。出張が多い人には、ホテルや「空港で特典が使えるカード」が合います。
いつもコンビニATMでお金を下ろすなら、「ATM手数料が無料になるカード」がぴったりです。月に数回手数料をかけているなら、年会費がかかってもお得になります。
クレカ発行を機に整理しよう
新しくカードを発行するときは、すでに持っているカードが本当に必要なのか再度検討しましょう。発行したときとはライフスタイルや状況が変わっていて、使わなくなっているものもあるかもしれません。
年会費有料のカードは、「保有しているメリット」と「コスト」を比較します。利用頻度が高く、無料のカードよりもメリットが多ければ解約する必要はありません。
たとえば、年会費有料のカードの場合、ポイント還元率が高いものもあります。年間100万円の利用で、還元率1%なら1万ポイントです。2%なら2万ポイントにアップします。1ポイント=1円相当の場合、1~2万円分が還元されるということです。
年会費3000円のカードでも、年会費無料でポイント還元率0.5%のカードよりもお得でしょう。なかには、毎年一定金額以上で数千ポイントの「ボーナスポイント」がつくかーどもあり、ポイント還元だけで元が取れます。
その他、付帯サービスの見直しも重要です。ルールが変わっていて、特典やポイント還元キャンペーンが終わっていることもあります。
メインカード、サブカードを決める
クレカを効率よく使うには、「メイン1枚」と「サブの1~3枚」を決めてしまいましょう。その名の通り、基本的に支払いを集約するカードと、状況に応じて使い分けるカードのことです。
基本の買い物や固定費の支払いは、メインのカードで済ませます。還元率だけでなく、「無駄なく使えるポイント」かも重要です。
Tポイント・楽天ポイント・dポイント・Pontaポイントのいわゆる「共通ポイント」は加盟店も多く、交換先が豊富なため初心者にも向いています。
サブカードは、「交通機関や特定の店舗で還元率」が上がるものや「特別な付帯サービス」があるものを選びましょう。自分が普段の生活で、何を重視しているかによってサブカードの選び方は変わります。
定期券をお得に購入したいなら、利用している鉄道会社が連携しているクレカが最適です。いつもアウトレットでまとめ買いをするなら、アウトレットパークでお得に買い物できるカードが役立つでしょう。
サブカードはつい増やしたくなりますが数枚に厳選し、ほとんど使わないものは整理するのが賢明です。
メインカードにしたいクレカ3例
日々の生活の中で利用しているサービスは多く、メインカードを決めるのは難しい作業です。ポイント還元率や特典などを総合的にチェックして、使いやすいカードを選びましょう。以下では、特に使いやすいメインカード向きのクレカを紹介します。
迷ったら Orico Card THE POINT
自分にどんなカードが向いているか分からないときは、多くの機能を持つカードをメインカードとして選びましょう。「Orico Card THE POINT」はポイント還元率も「1%以上」と高く、付帯サービスも充実したオールラウンダーなカードです。
入会後6カ月間は還元率が「2%」になり、さらにお得に使えます。もちろん、年会費は無料です。電子マネーは「QUICPay」と「iD」を搭載し、Apple Payにも登録できます。
オリコカードの専用ポイントモール「オリコモール」を経由してネットショッピングをすると、プラスでポイントが貯まるのも見逃せません。使い勝手のよい楽天市場も0.5%アップの対象です。
旅行向けサービスも充実し、海外・国内で使えるツアー・レンタカーの割引や旅行傷害保険も付帯しています。
ポイント高還元率のクレジットカード Orico Card THE POINT(オリコカード ザ ポイント)|クレジットカ
移動や買い物が多い人に ビックカメラSuicaカード
交通系ICマネーの「Suica」と「ビックカメラカード」が1枚になった同カードは、鉄道での移動や買い物に役立つカードです。国際ブランドは、VisaとJCB から選べます。
モバイルSuicaへのチャージまたはオートチャージを利用すると「1.5%」が還元される高還元率カードです。
さらに、ビックカメラでSuicaを使って買い物すると、チャージポイントにプラスしてビックポイントが基本「10%」貯まります。
ビックカメラ・コジマ・ソフマップ以外の買い物や利用でも、ビックポイントとJRE POINTが0.5%ずつ貯まり、還元率は1%です。
同カード限定でJRE POINTをビックポイントに交換でき、ビックポイントは電子マネーSuicaやJALマイルなどに交換もできます。
年会費は初年度無料で、2年目以降も524円(税込)の年会費が年1回以上の利用で無料になるコスパのよさが魅力です。
マイルを貯めるなら SPGアメックスカード
大手ホテルグループの会員プログラム「マリオット ボンヴォイ」とアメックスが提携したカードです。
航空会社発行のカードではないにもかかわらず、世界40社以上の航空会社のマイルへと無料で移行できます。日系では、ANAとJALのどちらとも交換可能です。
通常は100円につき3ポイント(マリオット ボンヴォイポイント)で、ほとんどの航空会社へ「3ポイント=1マイル」のレートで移行できます。
ポイントは、24カ月の間に1度でも獲得または交換すれば延長される仕組みです。その間、マリオット ボンヴォイの会員資格の維持が必要ですが、カードを保有しているだけでゴールド会員資格が付帯するため心配いりません。
ポイントの形ででじっくり貯めて、特典航空券が取れそうな航空会社へマイルを交換する使い方もできるでしょう。繁忙期に人気の渡航先の航空券を取りたいときにも、チャンスが広がります。
まとめ
クレカは複数枚所有すると、特典などのサービスを受けやすくなります。しかし、管理できないほどの枚数はリスクも多いでしょう。
5枚以上のカードを持っているなら、メインカードとサブカード数枚を残して不要なカードを整理するのもクレカを活用するコツです。特に、年会費有料のカードは、定期的に利用頻度とコストを計算してみましょう。