- プラチナカードとは
- ゴールドより上級のカード
- プラチナカードを使いこなせる人とは?
- 忙しいビジネスパーソン
- 外食の機会が多い
- 海外へ行く機会が多い
- 決済金額が多いのでポイントを貯めたい
- ステータスカードといえばアメックス
- 「プラチナ・カード」はアメックスの商標登録
- 年会費以上の価値を感じる贅沢なサービス
- プラチナ級と言われるDiners Clubカード
- クレジットカードの日本第1号
- コンパニオンカードの魅力
- ステータスカードならではの特典活用方法
- 予約からギフトの手配まで コンシェルジュサービス
- 空港ラウンジでゆったり プライオリティ・パス
- プラチナランクのカードを持つ方法
- 利用実績を積んでインビテーションを受ける
- 申込制のプラチナカードも多数
- まとめ
プラチナカードとは
一般的に、ステータスが高いカードというと「ゴールドカード以上」を指します。プラチナカードはゴールドの上位に位置するクレジットカードで、「コンシェルジュサービス」をはじめとするワンランク上のサービスが付帯しているのが特徴です。
ゴールドより上級のカード
クレジットカードには「カードのランク」が存在します。もっともベーシックなのが「一般カード」で、そのワンランク上が「ゴールドカード」、さらに上は「プラチナカード」です。
クレジットカードの最高峰は「ブラックカード」ですが、ブラックを設定しているカード会社は少なく、ほとんどはカード会社側からの「インビテーション(招待)」がないと入会の申し込みができません。
一般人が発行できるカードの中では、プラチナが最上級といってよいでしょう。プラチナカードには、ゴールド以下のカードにはないさまざまな特典やサービスが付帯しているのが特徴です。
代表的なものには、「コンシェルジュサービス」「プライオリティ・パス」「ホテル優待」「グルメベネフィット」などが挙げられます。出かける先々で、上質なサービスを体験できるでしょう。
プラチナカードを使いこなせる人とは?
プラチナカードには多くの特典が付帯している分、年会費が高額です。「プラチナの特典が使いこなせない」「年会費の元が取れない」というケースもあり、万人に適したカードとはいえません。
プラチナカードを使いこなせるのは、どのようなライフスタイルの人なのでしょうか?
忙しいビジネスパーソン
プラチナカードの大きな特徴は「コンシェルジュサービス」が付いていることです。カード利用者に代わり、ホテルや航空券の予約、イベントの手配などをしてくれるため忙しいビジネスパーソンにとっては大きな助けになるでしょう。
大企業の社長は出張や会食の手配は専属の秘書が行いますが、秘書のいない個人事業主の場合は、すべての雑務を自分1人でこなすのが基本です。
「航空券の手配をしてほしい」「商談にぴったりの接待場所を探したい」「手土産やお祝い品の提案をお願いしたい」など、コンシェルジュはカード利用者のさまざまな要望に応えてくれます。忙しいビジネスパーソンにとって、コンシェルジュは「有能な秘書」のような存在です。
外食の機会が多い
多くのプラチナカードは、「グルメ関連の優待」に力を入れています。全国の提携ホテルや有名レストランで「優待サービス」が受けられるため、外食の機会が多い人に有利です。
たとえば、Diners Clubカードには、「エグゼクティブ ダイニング」というグルメベネフィットが付帯しています。カード所有者は対象レストランの所定のコースを頼むと、1名分もしくは2名分の料金が無料になるため、年間の外食代が大きく節約できるでしょう。
アメックスのプラチナカードにも、1人分のコース料金が無料になる「2 for 1ダイニング by 招待日和」が付帯しています。
接待や記念日などで、年に6回、1人1万円のコース料理で優待を受けた場合、年間では6万円分がお得になる計算です。場合によっては、プラチナカードの年会費も相殺できるでしょう。
海外へ行く機会が多い
プラチナカードには、手厚い「海外旅行傷害保険」が付帯しています。旅行や出張で海外を飛び回る機会が多い人にとって、カード付帯の保険は欠かせないものといえるでしょう。
補償の対象はカードによって異なりますが、プラチナカードの最高補償額は「1億円」に設定されていることがほとんどです。
傷害治療費用・賠償責任・携帯品損害・救援者費用など「補償範囲」も広いため、任意の海外旅行保険で追加補償をしなくても済むケースもあるでしょう。
海外において、クレジットカードはその人の「社会的身分」を示します。病気や事故で入院する際は「入院費が問題なく支払える」という証明にもなるでしょう。
とりわけ、「Diners Club」と「アメリカン・エキスプレス」は海外で「ステータスの高いカード」として知名度が高く、プラチナカードを持っていれば一目置かれる存在となります。
決済金額が多いのでポイントを貯めたい
プラチナカードは1カ月あたりのカード利用額が大きい人に向いています。
カードランクと「カードの利用限度額」は比例関係にあり、一般カードは「10~50万円」前後、ゴールドカードは「10~300万円前後」、プラチナカードは「300万以上」に設定されているのが通常です。旅費やインテリアなどの高額な支払いもためらわずに行えるでしょう。
また、多くのプラチナカードには、「ボーナスポイント」が上乗せされる特典が付帯しており、ほかのランクのカードよりもポイントが貯まりやすいのが特徴です。
たとえば、「三井住友カード プラチナプリファード」の標準還元率は一般カードと同じ1%ですが、プリファードストア(特約店)では1~9%のポイントが上乗せされます。
「エポスプラチナ」の場合は、年間利用金額に応じて2~10万円の「年間ボーナスポイント」が貯まるのが魅力です。1カ月のカード利用額が数十万~数百万になる人にとって、プラチナカードを使わないのはもったいないといえるでしょう。
ステータスカードといえばアメックス
アメリカン・エキスプレス(アメックス)は、カードの国際ブランドの一つです。ほかの会社と提携せず、ブランドが独自で発行するカードは「プロパーカード」と呼ばれます。
アメックスのプロパーカードは入会基準が厳しく、誰もが発行できるとは限りません。最高峰の「プラチナ」が手にできるのは一握りの人だけなのです。
「プラチナ・カード」はアメックスの商標登録
プラチナカードの歴史は、1984年のアメリカに端を発します。当時はクレジットカードの最高ランクというと「ゴールド」が一般的でしたが、他社が次々とゴールドカードを発行し始めたため、その価値は次第に低下していきます。
一部の富裕層からの要望を受け、アメックスではゴールドの上位ランクとして「プラチナ」を誕生させました。当初のプラチナカードには、「少なくとも2年の以上の優れた支払い履歴と利用があること」という審査条件が課されていたようです。
日本では93年に初めてアメックスのプラチナカードが発行されています。今や「プラチナカード」はクレジットカードのランクの一つですが、「PLATINUM CARD (プラチナ・カード)」という名称は、アメックスが商標登録をしています。プラチナカードの本家本元はアメックスといえるでしょう。
年会費以上の価値を感じる贅沢なサービス
数あるプラチナカードの中でも、アメックスのプラチナは一目置かれた存在です。メタル素材を大胆に用いたスタイリッシュなデザインは、日本ではもちろん、海外でも目を引きます。年会費は14万3000円(税込)と高額で、一部の富裕層のみが持てるカードといっても過言ではありません。
アメックスのプラチナはステータス性が高いだけでなく、特典も豪華です。特に、旅行関連サービスの充実度が高く、旅先では優雅で快適なステイが満喫できます。
・ファイン・ホテル・アンド・リゾート(ホテル優待)
・アメリカン・エキスプレス・グローバル・ラウンジ・コレクション:世界1200カ所の空・港ラウンジが無料で利用可能
・ホテル・メンバーシップ:対象ホテルグループの上級メンバーシップやVIPプログラムに無条件で登録
このほかに、最高補償額1億円の旅行傷害保険や専用のコンシェルジュも付帯しています。「家族会員カード」が4枚まで無料で発行できる点にも注目しましょう。
プラチナ級と言われるDiners Clubカード
Diners Clubは、クレジットカードの草分け的存在です。プラチナランクは設定されていませんが、「ダイナースクラブ プレミアムカード」ではプラチナ級のサービスや優待が受けられます。
クレジットカードの日本第1号
Diners Clubは、アメリカの実業家「マクナマラ」と弁護士「シュナイダー」によって1950年に設立されました。レストランでの会計時、財布を忘れたことに気付いたマクナマラが「現金が手元になくても食事ができるクラブをつくろう」と思い立ったのが始まりといわれています。
Dinersには「食事をする人」という意味があります。「カードさえあれば、誰でも食事ができるクラブ」のシステムが、のちに「クレジットカード」へと発展したのです。
Diners Clubカードは、日本における汎用クレジットカードの第1号です。60年に日本のDiners Clubが設立されると、収入・生活の安定性・将来性の3点を基準に「社会的信用の高い人」が会員として迎えられました。
当時のアメリカでは、チケット型の紙面を綴った手帳タイプが主流でしたが、日本のDiners Clubで世界に先駆けて「プラスチック製のクレジットカード」が考案されたとされています。
ダイナースクラブ プレミアムカード | ダイナースクラブカード 日本で最初のクレジットカード
コンパニオンカードの魅力
Diners Clubカードのプラチナランクにあたるのが「ダイナースクラブ プレミアムカード」です。年会費は14万3000円(税込)で、24時間対応の専用コンシェルジュや空港ラウンジサービス、エグゼクティブダイニングなどが享受できます。
プレミアムカード会員は、Diners Clubカードの「付帯カード(コンパニオンカード)」として、Mastercardの最上位のステータスを備えた「TRUST CLUB ワールドエリートカード(年会費14万3000円)」を無料発行できるのがメリットです。
Diners Clubカードとコンパニオンカードの両方を保有していれば、世界中のDiners Club加盟店とMastercar加盟店の両方で支払いが行えます。コンパニオンカードの利用分はダイナースクラブカードに合算されるため、管理に手間がかかりません。
コンパニオンカードにはTRUST CLUB ワールドエリートカードの特典も付帯していおり、「ダイニング by 招待日和」や「空港ラウンジサービス」などのサービスを享受できます。
ダイナースクラブ プレミアム コンパニオンカード | ダイナースクラブカード 日本で最初のクレジットカード
ステータスカードならではの特典活用方法
プラチナカードにはたくさんの特典やサービスが付帯していますが、なかでも「コンシェルジュサービス」と「プライオリティ・パス」はステータスカードならではの特権です。プラチナカードを持ったからには、特典をどんどん活用しましょう。
予約からギフトの手配まで コンシェルジュサービス
「コンシェルジュサービス」は、上位カードのみに付帯するのが一般的です。「コンシェルジュ」は元々「アパートの管理人」を意味するフランス語ですが、クレジットカードにおいては客の要望に応えたり、代行・案内をしたりするサービスを指します。
≪サービス例≫
航空券やその他チケットの手配
ホテル・レストラン・エンターテインメント施設の予約
会合・会食・宴会のコーディネイト
贈り物やお祝い品の提案
緊急メッセージの伝言・保管
通訳サービス
観光プランの提案
トラブル時の対応(病院や弁護士を手配)
サービスは、ほとんどのカードで365日・24時間対応です。「自分で手配する時間がない」「自力では行うのが難しい」というときに利用しましょう。利用時は、コンシェルジュに自分の要望を具体的に伝えるのがポイントです。
空港ラウンジでゆったり プライオリティ・パス
「プライオリティ・パス」は、世界中で1300カ所以上の空港ラウンジが利用できる会員制のサービスです。ラウンジは保安検査場を通過した先に設置されており、喧騒とは無縁のひとときが過ごせます。
通常、プライオリティ・パスを利用するには「年会費」が必要です。「スタンダード」「スタンダード・プラス」「プレステージ」の三つのグレードがあり、それぞれ年会費やラウンジ利用料金が異なります。
≪居住地が日本の場合≫
スタンダード:年会費99米ドル、ラウンジ利用本会員・同伴者各32米ドル
スタンダード・プラス:年会費299米ドル、ラウンジ利用本会員10回まで無料その後32米ドル・同伴者32米ドル
プレステージ:年会費429米ドル、ラウンジ利用本会員無料・同伴者32米ドル
多くのプラチナカードには「プライオリティ・パス特典」が付帯しており、年会費や利用料が免除されます。軽食やドリンクを楽しみながら、搭乗までの時間をゆったりと過ごしましょう。
プラチナランクのカードを持つ方法
プラチナカードを持つ方法は、「インビテーションを受ける」方法と「自分で申し込む」方法の二つです。審査に通る自信がない人は、カード会社のインビテーションを待ちましょう。
利用実績を積んでインビテーションを受ける
ゴールドカード以下のカードは、自分でカードの新規申し込みをして発行するのが通常ですが、プラチナランク以上はカード会社からの「インビテーション(招待)」を受けなければ、申し込みができない場合があります。
カード会社には独自のランクアップ基準があり、カードの利用実績が良好な人のみが「インビテーションカード(招待状)」を受けられるのです。
インビテーションカードが届くことは、「プラチナカードを持つに値する」とカード会社に認められた証といえるでしょう。
一般カードからプラチナカードに一気にランクアップするケースはごく稀です。「将来的にプラチナカードを持ちたい」と考えている人は、最初にゴールドカードを発行し、地道に利用実績を積みましょう。
ゴールドカードは一般カードよりも収入面などでの難度は上がりますが、自分で申し込めるものも多くあります。再度審査はありますが、一般カードからの切り替えも可能です。
申込制のプラチナカードも多数
近年は、招待制ではなく、自分から申し込んで発行できる「申込制」のプラチナカードが増加傾向にあります。「申込制は招待制に比べて、スペックが低いのでは?」と思う人もいるかもしれませんが、審査の難易度やスペックはほぼ変わらないと考えてよいでしょう。
≪申込制のプラチナカード一例≫
・Orico Card THE PLATINUM
・三井住友カード プラチナ
・MUFGカード プラチナ・アメリカン・エキスプレス・カード
・JCBプラチナカード
・TRUST CLUB プラチナ Visaカード
・セゾンプラチナ・アメリカン・エキスプレス・カード
・アメリカン・エキスプレス・プラチナ・カード
「JCBプラチナカード」や「三井住友カード プラチナ」は審査基準が厳しいことで知られます。確実にカードを発行したい人は、ゴールドカードで実績を積み、インビテーションが届くのを待つのが賢明です。
まとめ
年会費の高さや特典の多さから見て、プラチナカードは使いこなすのが難しい1枚です。会食や接待がビジネスマンや頻繁に海外に行く人、1カ月の決済金額が多い人に向いているでしょう。
自分で申し込みができるものもありますが、審査基準はゴールド以上に厳しくなっています。年齢や年収の条件を満たしていたとしても、発行できる保証はありません。ゴールドカードを継続的に使用し、良好なクレジットヒストリーを築くようにしましょう。