Tマネーとは
「Tマネー」は、TポイントやTカードで有名なカルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社が提供する「電子マネー」です。Tカードに電子マネー機能を搭載したプリペイド型で、事前にチャージをしておけば小銭を持ち歩く必要がなくなります。
どこで使えるの?
Tマネーは「T-MONEY」のロゴマークが付いた全国の提携先で使えます。Tマネー導入店舗は全国に約2万3000店で、ドラッグストア・コンビニ・書店・飲食店・写真館など、業種は多岐にわたります。
利用できる代表的な店舗は「ファミリーマート」「ウエルシア」「TSUTAYA」「蔦屋書店」「吉野家」などです。一部の店舗は対象外のため、Tマネー決済が可能かどうかは店舗に直接問い合わせましょう。
ポイント還元率はどれくらい?
Tマネーでは、月間累計500円(税込)につき1ポイントが積算されます。貯まったTポイントは「1ポイント=1円」として電子マネーにチャージして使えるため、ポイントの還元率は0.2%になる計算です。
同じ電子マネーの「楽天Edy」は200円(税込)につき1ポイント、「nanaco」は200円(税抜)につき1ポイントが貯まります。他社の電子マネーと比べると、Tマネーの還元率は低いといわざるを得ないでしょう。
ただし、Tポイント提携店でTカードを提示すると、Tマネーの決済ポイントとは別に、店舗ごとの付与率に基づいた「ショッピングポイント(0.5~1%)」が還元されます。
手持ちのTカードをそのまま使える
Tマネーは、Tカードに電子マネー機能を付帯させたものです。手持ちのTカードに金額をチャージすれば、そのまま電子マネーカードとして使用ができます。
Tカードは「クレジット機能なし」「クレジット機能付き」「デビッド機能付き」などさまざまな種類があります。券面のデザインも多彩ですが「Tカード」のロゴマークがあれば、すべてTカードとしての利用が可能です。
ただし、資金決済法の制約により「Tマネーが利用できないTカード」がある点に注意しましょう。
・Visaブランド付きのTカード(JCBとMasterCardのみ可、裏面に「Tマネー」の記載があっても使えない)
・2014年6月1日以降に発行され、かつ裏面にTマネーに関する記載がないカード
PayPayとは
「PayPay」は「PayPay株式会社」が提供する「スマホ決済サービス」です。バーコードまたはQRコードの読み取りによって決済を行います。
事前にチャージしたPayPay残高から支払う「前払い式」と、紐づけたクレジットカードから直接支払う「ポストペイ(クレジット払い)」に対応しています。
どこで使えるの?
PayPayの強みは、使えるお店が圧倒的に多いことです。加盟店舗数は全国に340万カ所以上あり、有名チェーン店はもちろん、街の小さな小売店でもPayPayを導入しているところは少なくありません。
ドラッグストア・コンビニ・家電量販店・スーパーなどの生活に密着した店舗はもちろん、宿泊や交通、レジャー関連の施設でもPayPayが利用できます。
利用可能店舗は、PayPayアプリから確認が可能です。「近くのお店」をタップすると、地図上に「PayPayが使えるお店」が表示されます。キーワード・ジャンル別・ブランド別に絞り込みができるため、旅先でも困りません。
PayPay - QRコード・バーコードで支払うスマホ決済アプリ
通常のポイント還元率は0.5%
全国のPayPay加盟店(実店舗)における標準還元率は0.5%で、1回あたり100円以上の支払いがポイント還元の対象です。
PayPayは前月の利用状況で翌月のポイント還元率が変わり、標準還元率に「前月の利用実績に応じた還元率」がプラスされます。
なお、2021年10月より、還元率アップの条件が一部変更しているため確認しましょう。
・300円以上の決済回数30回以上かつ5万円以上達成で+0.5%(※1)
・Yahoo!関連の対象サービスのうち3サービス利用
・Yahoo!プレミアム会員への登録
・PayPayアカウントとYahoo! JAPAN IDを連携
→すべての条件をクリアした場合、+0.5%(※2)
「決済の基本還元率0.5%」+「決済回数と利用金額達成で+0.5%(※1)」+「すべての条件をクリアした場合+0.5%(※2)」となり、最大で1.5%が還元される計算です。
実店舗のPayPay加盟店においては、「PayPay残高」「PayPayあと払い(一括のみ)」「アプリを介したPayPayカードでの決済額のみがポイント付与の対象です。
家族や友人に送金できる
友だち同士で食事をしたとき「割り勘をするのが面倒くさい」と感じた経験はありませんか?PayPayでは、同じPayPayユーザーである第三者に対し「PayPay残高の送金」が可能です。
送金機能を使えば「個人間のお金のやりとり」がスムーズになり、無用なトラブルが起きにくくなります。子どもや配偶者への「仕送り」でもPayPayが活躍してくれるでしょう。送金方法は主に三つです。
・QRコードの読み取りで送る
・携帯電話番号またはPayPay ID宛てに送る
・受け取りリンクを作成し、メールやSNSで送る
送金の上限額はありますが、送金手数料はかかりません。銀行やコンビニを利用して振り込むよりもスピーディーなうえにお得です。
チャージ方法の違いは?
Tマネー・PayPayともにチャージ方法は複数あります。現金チャージやクレジットカードチャージが主流ですが、フリマや買い取りサービスで得た売上金を直接チャージすることも可能です。
Tマネーへのチャージ
Tマネーのチャージ方法は5種類です。
・現金
・Tポイント
・クレジットカード
・ギフトカード
・買取チャージサービス
「現金チャージ」は、Tマネー加盟店のレジでTカードを提示し、店員にチャージしたい金額を伝えます。
レジに並ぶのが面倒な人はWebやアプリで行える「クレジットカードチャージ」を利用しましょう。一定額を下回ると自動入金される「オートチャージ」の設定もできます。
「Tポイントチャージ」はTポイントを1ポイント以上、1ポイント単位で無駄なくTマネーに移行できるのがメリットです。
「Tマネーギフトカード」は、TSUTAYAやファミマなどで購入ができる電子ギフトで、「金額固定タイプ」と「バリアブルタイプ」があります。
また、TSUTAYAで買い取ってもらった本やゲームの代金をTマネーにチャージする「買取チャージサービス」の利用も可能です。
PayPayへのチャージ
PayPay残高への主なチャージ方法は以下の5つです。
・銀行口座
・PayPayカード
・ソフトバンク・ワイモバイル・まとめて支払い
・セブン銀行ATM(現金)
・ヤフオク!・PayPayフリマの売上金
PayPayの場合、クレジットチャージができるのは「PayPayカード」のみです。該当するカードがない人は「銀行口座」を登録しておくのが便利でしょう。
「ソフトバンク・ワイモバイル・まとめて支払い」はソフトバンク・ワイモバイルのユーザー限定のサービスで、月々のスマホ利用料金とPayPay残高へのチャージ金額がまとめて支払えるのが特徴です。
また、ヤフオク!・PayPayフリマの利用者は「売上金」をPayPay残高に移行できます。PayPayアプリで「売上金オートチャージ」の設定をすると売上金が自動的にPayPay残高になり、移行の手間がかかりません。
電子マネーを使うメリットとは?
PayPayやTマネーは「スマホ決済」や「電子マネー」と呼ばれるキャッシュレス決済手段の一つです。現金やクレジットカードとの違いやメリットを考えてみましょう。
お財布いらずでスピーディーな決済
レジではカードやスマホの決済コードを店員に読み取ってもらうだけで会計が完了します。小銭を出したり、お金を数えたりする手間がなくなると、会計にかかる時間がぐっと短縮されます。
とりわけ、忙しい朝のコンビニでは電子マネーやスマホ決済アプリの便利さを実感するでしょう。
PayPayの場合は「個人間でのお金のやりとり」がスムーズにできるというメリットもあります。複数での飲み会では紙幣をくずして小銭を用意する必要がありません。
プリペイド型なら使いすぎを防げる
Tマネーは事前に残高をチャージするプリペイド型です。PayPayは紐づけたクレジットカードから直接支払いを行うポストペイと、PayPay残高にチャージをするプリペイドの両方に対応しています。
無駄遣いしやすい人は断然、プリペイド型がおすすめです。クレジットカードの場合、際限なく使ってしまうリスクがありますが、プリペイドは残高の範囲内でのやりくりが必要なため、お金をコントロールする感覚が身につきやすいといえます。
使った履歴をアプリやWeb上で簡単に確認できるのもメリットでしょう。
ポイントが貯まる
電子マネーやスマホ決済は、決済のたびに「ポイント」が還元されます。貯まったポイントは現金として支払いに充当できるため、家計の節約にもつながるでしょう。
近年はキャッシュレス普及のための「ポイント還元キャンペーン」が大々的に行われています。現金払い単体では1ポイントも貯まりませんが、電子マネーやスマホ決済なら、普段の2倍、3倍とポイントが倍付けされる可能性があるでしょう。
それぞれのサービスの始め方
Tマネーは「Tカード」、PayPayは「スマホアプリ」のインストールが必要です。設定から支払いまでの一連の流れを確認しましょう。
Tマネーを使ってみよう
まずは、手元に「Tカード」を用意します。提携先店舗やWebサイトで申し込みを行いましょう。
Tカードへのチャージ方法は複数から選択が可能です。Tマネー対応店舗では会計時に「Tマネーでお願いします」と店員に伝え、Tカードを提示します。
Tマネーの残高は「Tサイト(Tポイント/Tカード)」で確認しましょう。ログインするとTOPページ右上に「Tマネー残高」が表示されます。「Tカードサポートセンター自動音声サービス」でも残高の確認が可能です。
PayPayを使ってみよう
PayPayを利用するには、「PayPayアプリ」をスマホにインストールするのが最初のステップです。インストール後は電話番号とパスワードを入力して「アカウント登録」を済ませます。
次に「銀行口座」「クレジットカード」「セブン銀行ATMから現金チャージ」の三つから自分に合った支払い方法を選び、チャージを完了させましょう。
店舗では店員に「PayPayで支払います」と伝えます。決済方法は「バーコード」を店員に読み取ってもらう方法と、お店の「QRコード」を自分で読み取る方法の2種類です。どちらを採用しているかは店舗ごとに異なります。
支払いが完了すると「ペイペイ」の音とともに、画面に「支払い完了」の文字が表示されます。
アプリ名:PayPay-ペイペイ(キャッシュレスでスマートにお支払い)
価格:無料
App Store:ダウンロード
Google Play:ダウンロード
まとめ
TマネーとPayPayは、小銭いらずでスピーディーに決済できる点が共通しています。
還元率の高さや利用店舗の多さを重視するならPayPayが便利ですが、手元にTカードがある人は、チャージをすればすぐにTマネーが利用できるようになります。プリペイド型で無駄遣いの心配がないのもメリットでしょう。
なお、ヤフーカードは2022年4月からPayPayカードに切り替わり、付与されるポイントがTポイントからPayPayポイントへ変わります。
今後、サービスの内容が各種変更する可能性があるため、気になる人は公式情報の発表をこまめにチェックしましょう。