LINE Payカードとは
LINEが発行するカードには「LINE Payカード」「LINEプリペイドカード」「Visa LINE Payクレジットカード」など、複数の種類があります。
プリペイド型のLINE Payカードは無駄遣いする心配が少ないうえ、審査なしで誰でも発行できるのがメリットです。
JCB提携のプリペイドカード
LINE Payカードは、国際ブランドのJCBとLINEが提携して発行するプリペイドカードです。クレジットカードは、当月の利用分を翌月にまとめて支払う「後払い式」であるのに対し、LINE Payカードは事前に「LINE Pay残高」にチャージをし、残高の範囲内で支払いをする「前払い式」です。
発行に「審査」は不要で、年会費もかかりません。年齢制限はなく「日本の電話番号」が登録されたLINEアカウントを持つ人であれば誰でも申請ができます。
LINEアプリとの連動により利用履歴や残高の確認がタイムリーに行えるため、家計管理がしやすくなるでしょう。
LINE Payカードは、一部の店舗を除く「JCB加盟店」で利用できます。チケット予約サービス「チケットJCB」をはじめとするJCBならではの各種サービスが享受できるのも魅力です。ただし、支払いは「1回払いのみ」で分割払いやリボ払いには対応していません。
なお、JCBブランドの新規発行は2020年12月で終了しています。
本人確認で利用可能金額がアップ
LINE Payでは「本人確認の有無」によってアカウントが区別されます。本人確認の方法は「スマホでかんたん本人確認」です。
本人確認なし:LINE Cashアカウント
本人確認済:LINE Moneyアカウント
どちらのアカウントでも、LINE Pay残高へのチャージや決済、LINE Pay カードの発行は可能です。本人確認を済ませると、残高上限額が拡大したり、利用できる機能が増えたりするメリットがあります。
LINE Cashは残高上限額が10万円のため、10万円を超えるチャージや利用ができません。一方、LINE Moneyの代金決済や送金は、1回あたり100万円が上限で、家具購入などの大きな買い物にも対応できます。
利用限度額の詳細は、LINE Payメインメニューの「設定」→「アカウントタイプ・利用限度額」で確認しましょう。
LINE Payカードのタイプは2種類
LINE Payカードには、簡単な手続きですぐに発行される「バーチャルカード」と、国内外のJCB加盟店の実店舗でも幅広く使える「プラスチックカード」があります。それぞれ使える場所が異なるため、自分のニーズに合った1枚を選びましょう。
バーチャルカードの使い方
バーチャルカードは、JCBオンライン加盟店のみで使えるカードです。プラスチックカードは郵送に時間を要しますが、バーチャルカードはオンラインで発行され、申請後すぐに利用できます。
利用の際は、ショッピングサイトの「支払い方法」にカード情報を登録しましょう。
LINE Payメインメニューから「LINE Pay カード」をタップすると、バーチャルカードの情報が表示されます。カードの番号の右側に表示されるカードのアイコンをタップして、「カード番号」をコピーしましょう。
ショッピングサイトの「クレジットカード番号入力画面」にコピーした番号をペーストした後、カードのセキュリティコード・有効期限・氏名などを入力します。
なお、JCBブランドのバーチャルカードは、プラスチックカード発行終了に伴い新規発行が終了しています。
アプリ名:LINE
価格:無料
Apple Store:ダウンロード
Google Play:ダウンロード
プラスチックカードの使い方
プラスチックカードは、「オンライン」と「実店舗」の両方で使えます。JCBの加盟店は国内外に3600店舗以上存在するため、普段の買い物ではこのカード1枚で事足りるでしょう。
手元にあるカードはLINE Payメインメニューで「お客様番号の下3桁」を入力し、利用手続きを完了することで使えるようになります。
店舗購入のカードは、同封のQRコードを読み込んで「利用開始手続き」を行えばOKです。
実店舗での使用時は、店頭で「JCBカード1回払いで」と伝えましょう。「自動精算機」では、暗証番号が必要になる場合があります。メインメニューの「LINE Pay カード」→「カードの暗証番号」より、暗証番号を設定しておきましょう。
メリットとデメリット
LINE Payカードはプリペイドカードですが、「クレジットカードとほぼ同じように使える」のがメリットです。海外旅行のショッピングやLINEモバイルの支払いなどにも利用できる一方で、前払いで使いすぎの心配がありません。
利点が多いLINE Payカードですが、いくら支払いで使っても「LINEポイントが貯まらない」デメリットもあります。
チャージ方法が豊富
LINE Payカードは「LINE Pay残高」と紐付いており、残高へのチャージで使える仕組みです。チャージ方法は、複数の方法から選択できます。
銀行口座
セブン銀行ATM
ファミリーマートのFamiポート
QRコード・バーコードの表示によるレジチャージ
LINE Pay カードによるレジチャージ
ATMに足を運ぶのが面倒な人は、「銀行口座チャージ」がよいでしょう。ネットバンキングであれば、家にいながらチャージができます。
「セブン銀行ATM」では、LINE Payカードを挿入してチャージを行います。バーチャルカードの場合は、アプリのコードリーダーでATM画面のQRコードを読み取って入金する流れです。
「LINE Pay カードレジチャージ」ができる店舗は、ローソンやアイングループがあげられます。AINZ&TULPE・アインズでは、「QRコード・バーコードの表示によるレジチャージ」に対応可能です。
LINEモバイルの決済方法に設定可能
LINE Pay カードは、海外のJCB加盟店でも利用が可能です。「クレジットカードは使いすぎが心配」「海外旅行で現金を持ち歩きたくない」という悩みが解消されるでしょう。
ただし、海外の実店舗で利用できるのは、本人確認を済ませた「LINE Moneyアカウントのみ」です。LINE Cashアカウントは、国内外(EU関連の加盟店を除く)のオンラインサイトで使えます。
実店舗での利用時は、レジでカードを提示して「JCBカードの1回払い」を指定する形です。海外利用時は4%の「海外利用手数料」がかかる点に注意しましょう。
商品購入時と支払い確定時の為替レートが異なる場合、返金または追加で残高の引落としが発生することがあります。
安心の補償制度がある
送金・支払い・出金などのすべてのLINE Payサービスにおいて第三者の不正行為の損害を被った場合、「最大10万円まで」の補償が受けられます。
具体的には、対象期間中に「第三者に不正使用された金額」から「第三者から回収できた金額」を差し引いた金額が補償されます。
LINE Pay以外の会社から補償を受けたときは、損害額が他社の補償額を超過する場合に差額分を補償するルールです。
不正利用の発生から30日以内に、「LINE Pay お問い合わせフォーム」にて報告しましょう。「パスワードを他人に教えた」「利用規約に反した使い方をした」という場合は、補償の対象にはなりません。
貯めたLINEポイントが使える
LINEでは、各種サービスの利用やLINE公式アカウントの友だち追加などで「LINEポイント」が付与されます。
貯まったポイントは「1ポイント=1円」として「LINE Pay加盟店」で使えるほか、LINEデリマ・LINEストア・LINEモバイルなどの「LINEの各種サービス」の支払いに充当が可能です。
LINE Pay カードを発行していれば「国内のJCB加盟店」での支払いにも使えるため、ポイントの使い道がぐっと広がるでしょう。LINE Pay カードでポイントを使うときは、あらかじめアプリ上で設定を行います。
LINEの「ウォレット」で「LINE Pay残高」→「LINE Pay カード」に進み、「LINEポイントを使用」をオンにします。
「LINE PayカードまたはQUICPay+でのお支払い時にLINEポイントを使用する」の表示に対して「確認」をタップすると、「LINEポイント使用」の右横のボタンが緑色に変わります。
支払いによるポイント還元はゼロ
以前は「マイランク制度」によりポイント還元率が分類されていましたが、LINEのポイント制度は2021年5月1日より変更されています。
変更後は、各種支払いによるポイント還元は廃止されています。LINEポイントが付与されるのは、「Visa LINE Payクレジットカード」を登録した「チャージ&ペイ」を利用した場合のみです。
三井住友カード発行のVisaブランドのカードもポイント還元の対象ですが、付与されるポイントはVポイントとなっています。還元率は一律0.5%です。
LINE Payカードが使えないときの対処法
キャッシュレス化が進み、現金を持ち歩く機会が少なくなっている現代では、支払い時にカードが使えないとこれまでにない不便さを感じてしまうものです。LINE Payカードが使えない原因としては、「アプリでの設定ミス」や「残高不足」などが考えられます。
設定や金額を確認してみよう
LINE Pay カードが使えないときは、「残高」が不足していないかを確認しましょう。本カードはプリペイド型のため、残高がなければ支払いはできません。
LINE Cashは1回または1カ月あたり10万円、LINE Moneyは1回あたり100万円の利用上限があります。また、LINE Pay カードを使う前は、アプリ上でカード利用の設定が必要です。初回の「利用開始手続き」が完了していなければ、カードは使えません。
アプリ上で使える機能について、「ON(緑色)」になっているかも確認しましょう。たとえば「LINE Pay カード」は、LINE Payメインメニューの「カードを利用」の機能ボタンをOFFからONに切り替えます。
LINE Pay カードに関しては、有効期限が切れて自動解約され、支払いができなくなっていることも考えられるかもしれません。
オンラインでのみ使用できない場合
オンラインショッピングでのみ使用ができない場合、メインメニューの「LINE Pay カード」にある「オンラインでのお支払い」の機能ボタンが「OFF」になっているのもよく見られるケースです。ボタンを「ON」に切り替えたのち、再度支払いを試してみましょう。
なお、バーチャルカードからプラスチックカードへの切り替え申請を行った場合、手元にはバーチャルカードと同じ番号のプラスチックカードが届きます。
セキュリティ保護のため、「カードの利用開始手続き」が完了するまでの間はオンラインでの支払いは利用できません。
LINEプリペイドカードとは異なる
LINE Pay カードと混同しやすいのが、「LINEプリペイドカード」です。どちらも事前チャージが必要なプリペイド型のカードですが、「利用できる場所」が異なります。
LINE STORE内で使えるカード
LINE Pay カードと違い、LINEプリペイドカードは店舗やオンラインショッピングでは使えません。LINEの公式オンラインストア「LINE STORE」でのみ、利用できる決済アイテムです。
ストア内ではLINEスタンプや着せ替え、LINEゲーム用アイテムなど、主に「LINEで使用するアイテム」が購入できます。
クレジットカードを持っていない人や電子マネーの利用登録をしていない人がLINEプリペイドカードを購入し、支払いに利用するのが一般的でしょう。
LINEクレジットへチャージして利用する
LINEプリペイドカードは、ローソンやファミリーマートなどのコンビニやドラッグストア、家電量販店などで購入できます。
1000・3000・5000円の「固定タイプ」と、1500円~5万円までの好きな金額で購入できる「バリアブルタイプ」から選択が可能です。バリアブルタイプの場合は、レジの店員に希望金額を伝えましょう。
利用時は、購入したプリペイドカードを「LINEクレジット」というLINE STORE内貨幣にチャージします。まず、LINE STOREのトップ画面の「チャージする」→「LINEプリペイドカード」→「選択して次へ」の順番に進みましょう。
「PINコードの入力」の画面では、プリペイドカード裏面に記載された「PINコード」を入力し「チャージする」をタップします。
まとめ
LINE PayカードはLINE STOREだけでなく、LINE加盟店やJCB加盟店でも幅広く使えるのがメリットです。本人確認を済ませ「LINE Moneyアカウント」を取得した場合、海外旅行のショッピングでもクレジットカード代わりとして活用できます。
カードの発行には審査が不要なため、クレジットカードが持てない人や学生にとってはありがたい存在となるでしょう。
ただし、LINE Payカードをいくら使用しても「LINEポイント」は還元されません。ポイントを貯めたい人は、「Visa LINE Payクレジットカード」を登録した「チャージ&ペイ」を検討しましょう。