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クレジットカードのドル決済とは?お店や通販のお得な支払い方

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2021.08.11
by ドットマネー編集部

ドル決済の仕組み

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「ドル決済」とは、カード決済において自国の通貨を「米ドル」に換算して決済する方法です。カード会社から利用者に請求されるのはドルではなく「円」のため、両替の必要がありません。通貨換算の基本となる「基準レート」は、どのように確認するのでしょうか?

基準レートをもとに換算される

円・ドル・ユーロ・人民元といった単位の異なる通貨は、「為替レート」に基づいて交換が行われます。「為替相場」とも呼ばれ、為替市場における需要と供給によって交換比率が変わるのが特徴です。

円とドルの場合、「1ドル=110円63~64銭」のように、1ドルに対して自国通貨がいくらになるのかを示します。

円の価値が高くなると「円高・ドル安」、価値が低くなると「円安・ドル高」と表現することも覚えておきましょう。海外では、「円高」のときに決済や両替をするのがお得です。

為替レートはネット検索のほか、外貨両替が可能な各銀行の窓口やインターネットバンキングで確認ができます。

Visaのレートの確認方法

為替レートは、常に変動しています。変動する為替に合わせて換算するのは手間がかかるため、クレジット決済機能を提供する「国際ブランド」では「1日の基準レート」を独自に定めています。

Visaカードのレートは「Exchange Rate Calculator(外貨両替計算機)」で確認が可能です。

・Date:基準レート適用日
・Card currency(決済通貨):カテゴリーの中から「Japanese Yen(JPY)」を選択
・Transaction currency(取引通貨):カテゴリーの中から「United States Dollar(USD)」を選択
・Bank Fee(事務手数料):0を入力
・Amount(取引金額):1を入力

Bank Feeは、カード会社の事務手数料です。「0」を入力すると、純粋な基準レートが確認できます。「Amount」は取引金額で、「1」を入力すれば1ドルあたりの円の価値が表示されます。

「Date」にカード利用日を入力しても、実際は「カード会社にデータが届く日のレート」が適用になる点に注意しましょう。

Currency Converter - Exchange Rate Calculator

Mastercardのレートの確認方法

MastercardはVisaと並び、世界でもっとも加盟店が多い国際ブランドです。海外の主要都市ではVisaかMastercardのカードさえあれば、ほぼ買い物に困ることはないでしょう。

現地のATMで現地通貨が引き出せる「グローバルATM(Mastercard・Maestro・Cirrus)」のネットワークも発達しています。

Mastercardの基準レートは、「Mastercard Currency Conversion Calculator」で確認を行いましょう。入力手順はVisaとほぼ同じです。

「Transaction Currency」に「UNITED STATES DOLLAR-USD」、「Your Card Currency」に「JAPANESE YEN-JPY」を入力します。Bank Fee・Amountは、VIsaで入力したものと同じです。

Mastercard Currency Converter | Currency Exchange Rate Calcu

JCB、アメックスの場合は?

VisaやMastercardは、利用者が取引金額や日にちを入力できる「Calculatorタイプ」なのに対し、JCBは一覧表で「海外でのお取り引きにおける基準レート」を公開しています。基準レートは小数点第3位以下切り捨てのため、あくまでも目安と考えましょう。

一方、アメックスは基準レートを公式Webサイトで公開していません。「SPGアメックスカード」の円換算を例に挙げると、「AEEML(American Express Exposure Management Ltd)」が海外で管理するアメリカン・エキスプレス財務システムを利用して行います。

基準となるのは、換算日の前営業日に主要な外国為替相場情報から選択した「銀行間レート」です。実際の換算レートは、カード利用後の明細にて確認しましょう。

海外でのお取り引きにおける基準レート

ドル決済で請求される金額は?

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カード会社からの請求は、「利用者の国の通貨(円)」に換算されます。ドル決済では、各国際ブランドが適用する基準レートがそのまま「換算レート(両替レート)」として使われるわけではありません。「どのタイミングのレートが適用になるか」も確認しておきましょう。

利用日ではなく換算日のレートを適用

基準レートは「カード利用日」ではなく、「換算日のレート」が適用されます。ここでいう「換算日」とは、「カード加盟店からカード会社に決済情報が届いた日」を指します。

VisaやMastercardのExchange Rate Calculatorを使う際、「Date」にカード利用日を入力しても、実際に適用されるのは換算日のレートです。

実際の取引金額は後日、カード明細書で確認する必要があるでしょう。換算日は2~4日後が目安ですが、海外の加盟店には決済の請求が遅いところもあるようです。

また、ホテルでは「Late Charge(追加請求)」が発生するケースがあります。チェックアウトの精算に間に合わなかった代金(電話代・クリーニング代など)のことで、後日カード利用者のサインなしで請求が行われます。

海外では、ホテルのキャンセル時に「No-Show Charge(不泊料)」がかかることも頭に入れておきましょう。

海外事務手数料が上乗せされる

海外でカードを利用すると、1回ごとに「海外事務手数料」が上乗せされるのがルールです。各カード会社が事務処理をするコストとして加算するもので、金額はカード会社ごとに異なります。

・請求総額=利用金額(ドル)×国際ブランドのレート(円)×海外事務手数料

三菱UFJニコスのMUFGカードを例に挙げてみましょう。国際ブランドがVisaまたはMastercardの場合、事務処理コストとして2.2%(税込)が加算されます。JCBの場合は、JCBが定めた1.6%と三菱UFJニコスが定めた0.44%(税込)の両方が加算されます。

MUFGカード 海外でのご利用方法|クレジットカードなら三菱UFJニコス

決済する通貨が選べるお店がある

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海外でカード決済をした際、必ずしも「ドル決済」が行われるとは限りません。カード利用者が自国の通貨を選べるシステムを導入している店舗もあります。「DCC決済サービス」のメリットや注意点を解説します。

DCC決済サービスとは

「DCC決済サービス(Dynamic Currency Conversion)」とは、自国通貨で支払いができる「外貨建てクレジットカード決済」のことです。

観光客が多い海外のお店ではDCC決済サービスを導入しているケースが多く、円・人民元・ユーロ・ウォンなどが選べます。

DCC決済サービスのメリットは、利用金額がわかりやすくなることです。為替レートに左右される外貨決済は正確な請求額が把握しにくいですが、DCC決済サービスの場合は「決済金額=請求金額」となります。急な円安で損をする心配もないでしょう。

現在のところ、DCC決済ができる国際ブランドは「Visa」と「Mastercard」のみです。店舗でカードを提示した後、「I want to pay in Japanese Yen」と伝えましょう。

手数料的には現地通貨を選ぶのがお得

DCC決済サービスを提供するのは、カード会社ではなく「店舗」です。基本的にDCC決済サービスにおける「通貨換算手数料」を上乗せする形で請求を行うため、現地通貨での決済よりも割高になります。

DCCの手数料は店舗によって異なるため一概には言えませんが、「3~5%」ほどになるケースが多いようです。利便性を重視するならDCC、お得さで選ぶなら現地通貨決済を選びましょう。

海外出張や旅行で手数料を節約する方法

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クレジットカードを海外で使うデメリットは、日本円からドルに換算するための「事務処理コスト」がかかる点です。

カード決済1回ごとに上乗せされるため、買い物をすればするほど手数料がかさんでしまいます。デビットカードや海外キャッシング機能を賢く使い、手数料を抑えましょう。

デビットカード等で外貨預金から支払う

国際ブランドが発行する「デビットカード」や「プリペイドカード」も、海外の加盟店で利用が可能です。

・デビットカード:支払いと同時にカードを紐づけた預金口座から引き落としされる「即払いタイプ」
・プリペイドカード:事前に金額をカードにチャージして、残高内で支払いを行う「前払いタイプ」

プリペイドカードやデビットカードはその場で残高が差し引かれるため、適用された為替レートがすぐにわかるのがメリットです。

「外貨普通預金口座」に連動したデビットカードであれば、預入した外貨を外貨のままで使えます。「自国通貨→外貨→自国通貨」の交換でかかる為替手数料が大きく節約できるでしょう。

プリペイドカードの場合、円高のときに外貨チャージを行い、円安のときに利用をすれば為替差益の恩恵も受けられます。

為替手数料が無料になるカードの例

外貨預金口座に連動したデビットカードは、外貨換算に伴う「為替手数料(海外事務手数料)」がかからないものがほとんどです。

ソニー銀行のデビットカード「Sony Bank WALLET」は、「円普通預金口座」と「外貨普通預金口座」の両方を開設できます。

海外では外貨口座から即時引き落としができ、預入れした外貨を海外で直接利用する場合は手数料ががかかりません。外貨口座に残高がない場合は、円普通預金口座から外貨の不足分が充当されます(要手数料)。

SMBC信託銀行の「GLOBAL PASS(多通貨Visaデビット一体型キャッシュカード)」も、手数料をかけずに外貨口座のお金を使えるカードです。取り扱い通貨は米ドル・人民元・ユーロをはじめとする全17通貨で、海外でのキャッシングも行えます。

海外キャッシングはクレカ決済よりお得?

多くのクレジットカードには「海外キャッシング機能」が付帯しています。現地のATMで外貨が直接引き出せるサービスで、「両替の手間が省ける」「現金を持ち歩かずに済む」といったメリットがあります。カード会社にもよりますが、海外キャッシングは現地でのクレジットカード決済よりも手数料が割安です。

エポスカードの場合、利用金額1万円以下では110円(税込)/1件、1万円以上では220円(税込)/1件です。海外キャッシング時の両替手数料はカード会社が全額負担するため、利用者の支払いはありません。

SMBC信託銀行のデビットカード「GLOBAL PASS」も海外キャッシングに対応しています。外貨口座からの引き落としであれば、為替手数料が無料です。ただし、どのカード会社も、キャッシングには実質年率で15~20%程度の「利息」がかかる点に注意しましょう。

オンラインでPayPalを使う場合

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海外の通販を使う際は、送金サービスの「PayPal」が便利です。口座番号やカード番号を相手に伝える必要がなく、登録したアカウントのみで支払いが行えます。通貨換算が必要な取引においては、「為替手数料」がいくらかかるのかを確認しておきましょう。

通貨換算には4%の手数料がかかる

海外通販サイトの「商用支払い」にPayPalを利用する場合、利用者に「支払い手数料」はかかりません。ただし、日本円以外の通貨で支払いをする場合、「通貨換算に伴う処理手数料」がかかります。

・PayPalの為替レート=基本為替レート+処理手数料(3%または4%)

米ドルの手数料は4%です。200ドルの買い物では、手数料(8ドル)が加算され、208ドルが必要になります。手数料がかかるのは「海外への個人送金」も同様です。支払い手数料の安さだけを見ると、思わぬところで損をしてしまうでしょう。

海外通販ガイド|個人向け-PayPal(ペイパル)

外国通貨で決済をする設定方法

通貨換算に伴うPayPalの手数料を節約する方法としては、「外国通貨で決済をすること」が有効です。PayPalアカウント開設時は、「PayPalで通貨換算」の設定がされています。

この設定がされていると、カード決済においてはPayPalがカード発行会社に代わって通貨換算を行います。通貨換算の手数料は4%です。

ストア支払いを行う際、支払い画面で「通貨換算オプションを表示する」をクリックし、「カード会社で通貨換算」に変更しましょう。

変更後はPayPalではなく、「カード会社の手数料」が適用されます。カード会社にもよりますが、手数料は「2%前後」です。なお、アメックスのカードは、PayPalの通貨換算プロセスを利用するオプションがなく、常にアメックスが通貨換算を行います。

まとめ

クレジットカードがあれば海外でのショッピングや支払いがグッと便利になりますが、為替手数料や事務手数料が上乗せされることを忘れないようにしましょう。

当日のレートではなく、カード加盟店からカード会社に決済情報が届いた日のレートが適用となるため、円安となって大きく損をする可能性もあります。

手数料をできるだけ抑えたい人は、海外キャッシング機能を使って外貨を引き出すか外貨預金口座と連動したデビットカードを検討しましょう。

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