本名でのクレジット決済が不安な場面
クレジットカードは基本的に、本名で使うものです。しかし、クレジットカード情報を登録するのが不安な場面もあります。主なケースや対処法を知っておきましょう。
1人暮らしでデリバリーを頼むとき
最近人気のデリバリーアプリでは、個人配達員がデリバリーを届けてくれます。しかし、「名前は個人情報だから知られたくない」「クレジットカードの登録が不安」と感じる人は多いでしょう。
デリバリーアプリ「Uber Eats」では、アカウントのニックネーム登録が可能です。本名を登録しなければ、配達員に名前を知られることはありません。
クレジットカードやコード決済の名義と一致していなくても、サービスは利用できます。不安な場合は、アカウント名の変更で対応しましょう。ただし、表札を出していると配達員が家を見つけられなくなります。玄関で受け取りたいときは、名前だけを変更しましょう。
はじめて利用するサイトで買い物
通販サイトを利用するときは、クレジットカード情報を直接入力するのが一般的です。しかし、信用できるか分からないサイトの場合は不安を感じるでしょう。
はじめて利用するサイトでは、「プリペイドカード」や「Paypal」などのオンライン決済サービスの活用がおすすめです。クレジットカード情報を直接入力しないことで、番号盗用の被害を防げます。
クレジットカード番号、セキュリティコードなどの決済情報は、悪用にもつながる重要な情報です。一度入力してしまうと、本名やカード番号が流出する恐れもあります。
クレジットカードは本人名義が基本
ほとんどのクレジットカードは、受取時に本人確認が行われます。偽名で申し込んだとしても、身分証明書との相違で受け取ることはできないでしょう。
「自宅に届けてほしくない」という場合は、店頭受取ができるカードを検討しましょう。店頭受取でも身分証明書との照合は必要ですが、その場で受け取りができます。
クレジットカードは基本的に、偽名・旧姓・匿名での利用はできないと考えておきましょう。アメリカではMastercardが通称名を使える「トゥルー・ネーム・カード」の発行を発表していますが、日本では他人が悪用することを防ぐため本名が原則です。
通販サイトでも、申込者名義とクレジットカード名義が違うと決済できない場合があります。
本名を使いたくない買い物にはVプリカ
買い物のときに本名を使いたくない場合は、プリペイドカードを活用しましょう。Vプリカはニックネーム登録が可能で、自由に買い物ができます。
ニックネームで利用できる
Vプリカに設定できるニックネームは、「半角大文字アルファベット18文字」です。スペースなしに限ります。
オンライン決済に使用するときは、サイトによって入力方法を変えましょう。スペースや姓名の入力が必要ないときは、設定したニックネームをそのまま使えます。
何らかの区切りが必要なタイプは、任意の箇所で姓名を区切り、入力しましょう。
Vプリカのようなニックネームを使うカードは、クレジットカードと異なりカード情報で本名を明かす必要はありません。
アカウント開設、購入後すぐ使える
Vプリカの利用には、「アカウント開設」が必要です。まずはVプリカ公式サイトから、アカウントを作成しましょう。メールアドレスを登録すると、事前登録用のメールが届きます。
なお、Vプリカアカウント開設時には、正確な名前を登録しましょう。問い合わせや補償対応など、何かあったときにはきちんとした個人情報が必要になります。適当な情報ではサポートが受けられない可能性があるため、注意しましょう。
なお、Vプリカにチャージする「ギフト」は基本的に、200円の手数料がかかります。コンビニなどで販売されているため、手に入れるのは容易なはずです。
ライフカードを持っているとお得
Vプリカギフトは、ライフカードで購入する場合に限り手数料が無料です。基本的には3000円のギフトが3200円で販売されていますが、ライフカードなら3000円で購入できます。
さらに、Vプリカギフトの購入もライフサンクスポイント付与の対象です。ポイントの基本還元率は、1000円につき1ポイントとなっています。
チャージは公式サイトから行いましょう。手軽な「ライフカードVプリカアプリ」もありますが、不正ログイン対策のため一時的にサービスが中断しています。
オンラインのVISA加盟店で使える
Vプリカは、VISAブランドのプリペイドカードです。クレジットカードと同じように、VISA加盟店で使えます。
日本で使われている国際ブランドはいくつかありますが、VISAは世界的にもシェアの高いブランドです。34億枚のカードが世界で使われており、年間取引件数も1032億件の実績があります。通販サイトでも問題なく使えるでしょう。
ただし、プリペイドカードのため、月額払いや一部のサービスでは利用が制限されます。まずは利用したいサイトでプリペイドカードが使えるか、確認しておきましょう。
楽天バーチャルプリペイドカードも名義自由
楽天カードでは、オンラインで使える「楽天バーチャルプリペイドカード」が利用できます。楽天カードユーザーなら、すぐに使えるのも魅力です。通販での買い物に役立てましょう。
楽天e-NAVIから楽天カードで購入可能
楽天バーチャルプリペイドカードは、使い切り型のネット専用プリペイドカードです。楽天カードユーザーなら、「楽天e-NAVI」からカード残高を選んで購入できます。
選べる残高は500円~3万円までで、7種類です。購入した残高の有効期限は1年間ですが、別のバーチャルカードに合算もできます。定期的に使う人なら、無駄にすることはないでしょう。
バーチャルプリペイドカードは同時に何枚でも発行でき、使い切るとカード番号が変わります。カード名義もニックネームでの登録が可能で、楽天カードとは違う使い方ができるでしょう。
オンラインのMastercard加盟店等で使える
楽天バーチャルプリペイドカードの国際ブランドは、Mastercardです。プラスチックカードのブランドとは関係がなく、Mastercard固定のため注意しましょう。
プラスチックカードはなくネット専用なので、Mastercard対応のオンラインショップで使えます。
Mastercardの加盟店数はVISAと同じく世界で7000万店舗を超えており、シェアの高いブランドです。通販サイトでも、ほとんどのお店が対応しています。
ネットショッピング用として1枚購入しておけば、カード番号や本名を知られたくない人も気軽にネットで買い物ができるでしょう。
匿名でネットショッピングはできるの?
通販サイトでは、匿名で商品の購入ができるのでしょうか?支払い方法や状況によっては可能ですが、注文後に問い合わせが入ることや、商品受取が難しいケースも想定しておきましょう。主な通販サイトでの例を紹介します。
Amazonの場合
Amazonでは、VISAやMastercardブランドのカードが使えます。使えるプリペイドカードの中には「Vプリカ」の記載もあるので、問題なく使えるでしょう。
カード会社の説明通り、登録しているニックネームを入力して注文します。ただし、カードだけでなく注文者名やお届け先も偽名にしたいと考える場合は、注意が必要です。
宅配便で自宅に届く場合、表札やほかの宅配便と姓名が違うと商品が届かない可能性があります。宅配での受け取り考えているなら、名字は本名を使いましょう。もしくは、住所欄に表札の名字を入れておけば大きな問題はないはずです。
宅配便の営業所受け取りは身分証明書の提示が必要となり、偽名で注文すると受け取りができません。名前が異なるときはコンビニやPUDOステーションなど、身分証明書が必要ないところで受け取りを検討しましょう。
楽天市場の場合
楽天市場での買い物をする場合、「楽天アカウントを使う」か「非会員として買い物をする」かを選べます。
アカウントはメールアドレスを複数持っていればいくつでも登録できますが、本名を使いたくないときは非会員として利用するのがスムーズです。ポイント還元を利用したいときは、通称名などでアカウントを開設しましょう。
楽天市場でもプリペイドカードは使えますが、状況によってカードと注文者名が異なると問い合わせが入ります。カード名義、注文者名、お届け先が同じ名前なら支障はありませんが、配達時の対策は考えておきましょう。
匿名での購入には、「名字だけ本名のものを使う」「住所欄に○○方と本名の名字を入れる」など、配達員が迷わない工夫が必要です。
まとめ
クレジットカードは原則、偽名や通称での発行ができません。どうしても本名以外で買い物をしたいときは、プリペイドカードやクレカチャージができるコード決済を活用しましょう。
住所が正しく入力されていれば商品は届きますが、表札を出している場合、ほかの荷物は本名で受け取っている場合などは注意が必要です。
営業所受け取りなど、身分証明書を求められるケースもあります。名義違いによる問い合わせや、表札との相違により荷物が届かないなどのリスクも考えた上で検討しましょう。