「カードローンを3社も利用するのは“やばい”ことだろうか…」「もうどこも審査に通らないのでは?」
すでに2社から借入があり、3社目を検討する中で、このような強い不安を感じていらっしゃるのではないでしょうか。
数多くの金融商品を比較してきたドットマネー編集部として、まず結論からお伝えします。
3社目のカードローンを契約することは、決して不可能ではありません。
ただし、1社目・2社目と同じ感覚で申し込むと、審査に落ちてしまう可能性が高いのも事実です。
成功のカギは、「総量規制」と「あなたの信用情報」を正しく理解し、ご自身の状況に合った借入先を戦略的に選ぶことにあります。
この記事では、あなたの不安を解消し、最善の選択ができるよう、以下の点を徹底的に解説します。
- あなたの借入件数に応じた、最も可能性の高い借入先の選び方
- 審査通過の確率を格段に上げるための、具体的な3つのコツ
- 大手だけでなく、審査に柔軟な中小消費者金融という選択肢
- そもそも3社目を借りるより有利になる可能性のある「おまとめローン」とは
【結論】3社目としてまず検討すべきカードローン
もし、どのカードローンを選ぶべきかすぐに知りたい方は、審査通過率を公表しており、多くの利用実績がある以下の大手消費者金融から検討することをおすすめします。
3社目におすすめのカードローン|借入件数別の申込先
3社目のカードローン審査は、1社目・2社目と比較して慎重に行われる傾向があります。
しかし、現在の借入件数に応じて適切な申込先を選択することで、審査通過の可能性を高めることは可能です。
ここでは、現在の借入件数が1~3件の場合と、4件以上に増えている場合に分け、それぞれにおすすめの申込先とその選び方を解説します。
借入1~3件の場合:申込を検討すべき大手消費者金融と選び方
他社借入が1~3件の段階であれば、まだ選択肢は残されています。重要なのは、ご自身の状況を冷静に分析し、「何を最も優先したいか」という基準で申込先を選ぶことです。
ここでは、優先順位別におすすめの大手消費者金融を紹介します。
アコム:審査通過率を重視する場合
「3社目となると、審査に通るかどうかが一番不安だ」という方には、客観的なデータから審査通過率が高いアコムが選択肢となります。
アコムが公表しているマンスリーレポート(2025年7月)によると、審査通過率は37.9%です。
これは、プロミス(36.2%)やアイフル(31.8%)といった他の大手消費者金融と比較しても高い水準です。
もちろん審査通過率が高いからといって審査が甘いわけではありませんが、まずは借入の可能性を試したいと考える方にとって、このデータは一つの判断材料となるでしょう。
プロミス:融資スピードを重視する場合
「冠婚葬祭などで、1秒でも早く現金が必要」という緊急性の高い状況では、プロミスの融資スピードが大きな助けとなります。
公式サイトではWeb申込で最短3分での融資も可能と公表されており 、これは業界でもトップクラスの速さです。
最短で融資を受けるための手順は以下の通りです。
- Web(スマホ)から申込
- 「アプリでかんたん本人確認」を利用して本人確認書類を提出
- 契約完了後、会員サービスから振込融資を依頼
たったこれだけの手順で、申込から口座への着金までを非常にスムーズに完了させられる可能性があります。
アイフル:プライバシー(在籍確認なし)を重視する場合
会社や家族に、これ以上借入の事実を知られたくない」という、プライバシーへの配慮を最優先する方にはアイフルが適しています。
アイフルは公式サイトで「原則、電話による在籍確認なし」と明確に方針を打ち出しており 、実際に99.7%の方が電話連絡なしで契約しています。
さらに、申込をWebで完結させ、カードの受け取りを「カードレス」に選択すれば、契約書やローンカードなどの郵送物が自宅に届くこともありません。
プライバシーを守りながら手続きを進めたい方にとって、最も安心できる選択肢の一つです。
借入4~6件の場合:申込を検討すべき中小消費者金融
借入件数が4件以上に達すると、総量規制の問題だけでなく、申込履歴からも返済能力を疑問視され、大手消費者金融の審査通過は極めて厳しくなります。
このような状況で検討すべきが、「中小消費者金融」です。
なぜ中小消費者金融が選択肢になるのか
大手消費者金融の審査は、多くの場合「スコアリング」というシステムで申込者の情報を点数化し、一定の基準に満たない場合は機械的に審査落ちとなります。
そのため、「借入件数4件以上」という情報だけで、自動的に対象外となるケースが少なくありません。
一方、中小消費者金融は、担当者が申込者一人ひとりの状況を個別に確認し、総合的な判断を下す側面が強いのが特徴です。
現在の返済状況や収入とのバランスを考慮し、返済可能と判断されれば融資を受けられる可能性があります。
ただし、これは決して審査が甘いという意味ではありません。むしろ、貸し倒れリスクをより慎重に判断するため、審査は丁寧に行われます。
大手で否決された場合でも、人間による個別の判断に望みを託せる「最後の砦」のような選択肢と考えるのが適切です。
申込可能な中小消費者金融一覧と比較
以下に、全国対応しており、信頼できる中小消費者金融の一部を紹介します。
項目 | いつも | フタバ | セントラル |
---|---|---|---|
金利(年利) | 4.8%~18.0% | 14.959%~19.945% | 4.8%~18.0% |
限度額 | ~500万円 | ~50万円 | ~300万円 |
融資スピード | 最短当日 | 最短即日 | 最短即日 |
無利息期間 | 最大60日間 | 30日間 | 30日間 |
Web完結 | ◯ | ◯ | ◯ |
郵送物 | 原則なし | あり | あり |
【プライバシーと無利息期間を重視するなら「いつも」】
郵送物なしに対応しており、最大60日間の無利息期間がある点が大きな強みです。
ただし、60日間の無利息適用には「60万円以上の契約」という条件があります。
【借入件数が4社以内なら「フタバ」】
「他社借入4社以内」を申込条件として公式サイトに明記しているため、条件に合致する方にとっては非常に分かりやすい選択肢です。
昭和38年設立の老舗で、信頼性も高いと言えます。
【利便性を重視するなら「セントラル」】全国のセブン銀行ATMで利用できるローンカードを発行しており、利便性が高いのが特徴です。
平日14時までの申込で即日融資の可能性もあります。
複数借入の解決策:おまとめローンのメリットと注意点
借入件数が多くなり、毎月の返済管理が困難になってきた場合、新たなカードローンを追加するのではなく、既存の借入を整理する方法が有効です。
その代表的な解決策が、複数の借入を一本化する「おまとめローン」
です。これは、現在利用している複数のカードローンを、より金利の低い新たなローンで借り換え、借入先を一つにまとめる返済専用の商品です。
ここでは、おまとめローンの具体的なメリットと、利用する上での注意点について詳しく解説します。
おまとめローンの具体的なメリット
おまとめローンの具体的なメリットは次の通りです。
- 返済管理が簡易になる
- 金利負担や毎月の返済額が軽減される可能性がある
- 完済までの計画が立てやすくなる
詳しく解説していきます。
返済管理が簡易になる
「A社の返済日は10日、B社は25日、C社は月末…」など複数の返済日を常に把握し、それぞれの口座に入金する作業は、精神的に大きな負担となります。
この「返済に追われるストレス」から解放されることが、おまとめローンの最も大きなメリットの一つです。
返済先が一つにまとまることで、月に一度、決められた額を返済するだけのシンプルな管理に変わります。
これにより、うっかり返済を忘れてしまうリスクが減るだけでなく、お金の管理に費やしていた時間と精神的な負担が劇的に軽くなります。
金利負担や毎月の返済額が軽減される可能性がある
複数の借入を一本化することで、現在よりも有利な金利が適用され、結果的に利息負担や毎月の返済額を軽減できる可能性があります。
これは、「利息制限法」という法律で、借入額が大きくなるほど上限金利が低く定められているためです。
例えば、借入額が100万円以上の場合、上限金利は年15.0%となります。
複数社からの借入をまとめることで借入元本が100万円以上になれば、この低い金利が適用され、返済総額を減らせる可能性があるのです。
完済までの計画が立てやすくなる
返済先が一つになり、適用される金利も明確になることで、「あと何年、毎月いくら返せば終わるのか」という完済までの道のりがハッキリと見えてきます。
これは、バラバラだった返済の主導権を自分自身の手に取り戻すことであり、漠然とした不安から解放され、前向きな生活再建への第一歩となります。
ゴールが明確になることで、モチベーションを維持しやすくなるでしょう。
おまとめローンの注意点
おまとめローンは非常に有効な解決策ですが、利用前に理解しておくべき重要な注意点も存在します。
メリットだけでなく、以下のリスクも必ず把握しておきましょう。
- 返済期間が延び、総返済額が増える場合がある
- 追加借入ができない商品が多い
返済期間が延び、総返済額が増える場合がある
毎月の返済額を減らすために、おまとめローンの返済期間を現在よりも長く設定するケースがあります。
この場合、毎月の負担は軽くなりますが、利息を支払う期間が長くなるため、結果として利息を含めた総返済額は以前よりも増えてしまう可能性があります。
おまとめローンを利用する際は、毎月の返済額だけでなく、完済までの総返済額がいくらになるのかを必ずシミュレーションし、確認することが重要です。
追加借入ができない商品が多い
一般的なカードローンと異なり、おまとめローンは「返済専用」のローンです。
契約時に現在の借入総額を一度だけ借入れ、それを各社の返済に充てた後は、追加で借入れすることはできません。
あくまで「借金を整理し、完済を目指すための商品」であり、新たな借入枠を確保するものではないことを理解しておく必要があります。
おすすめのおまとめローン商品と比較
大手消費者金融などが提供する、おまとめ専用ローンの中から、代表的なものを紹介します。
特に「現在借りているローンに銀行カードローンが含まれるか」が、商品を選ぶ上で大きなポイントになります。
消費者金融 | 商品名 | 金利(年率) | 限度額 | 銀行カードローンも対象か? |
---|---|---|---|---|
アコム | 借換え専用ローン | 年7.7%~18.0% | ~300万円 | ◯ |
プロミス | おまとめローン | 年6.3%~17.8% | ~300万円 | ✕ |
アイフル | おまとめMAX・かりかえMAX | 年3.0%~17.5% | ~800万円 | ✕ |
アコム 借換え専用ローン:消費者金融からの借換に特化
アコムの借換え専用ローンも、プロミスと同様に貸金業者からの借入が対象です。
業界最大手としての安心感があり、WEBだけでなく自動契約機(むじんくん)でも相談・申込が可能です。
プロミス おまとめローン:上限金利が比較的低い
プロミスのおまとめローンは、消費者金融やクレジットカードのキャッシングなど、貸金業者からの借入を一本化するための商品です。
上限金利が年17.8%と、他の大手消費者金融よりわずかに低く設定されています。
アイフル おまとめMAX:銀行ローンも対象
アイフルの最大の強みは、消費者金融からの借入だけでなく、銀行カードローンやクレジットカードのリボ払いも一本化の対象にできる点です。
借入先が多岐にわたる場合に、非常に頼りになる選択肢です。
3社目のカードローン審査に通過するための3つのポイント
3社目のカードローン審査は、1社目・2社目よりも慎重に判断されるため、通過は容易ではありません。
しかし、審査は運や偶然で決まるものではなく、明確なルールに基づいて行われます。
そのルールを正しく理解し、戦略的に対策を立てることで、審査通過の可能性は着実に高められます。
ここでは、そのための具体的な武器となる3つのポイントを解説します。
ポイント1:総量規制と信用情報を正しく理解する
カードローンの審査には、絶対に覆すことのできない「総量規制」と「信用情報」という二大原則が存在します。
この2つを正しく理解することが、すべての対策のスタートラインです。
総量規制の計算方法と対象になる借入
総量規制とは、貸金業法で定められた「個人の借入総額は、年収の3分の1まで」という上限ルールです。
これは1社からの借入額ではなく、全ての貸金業者からの借入合計額で計算されます。
【あなたの借入上限額の計算例】
年収360万円の方の場合:360万円 ÷ 3 = 120万円
年収450万円の方の場合:450万円 ÷ 3 = 150万円
この上限額には、以下の借入が含まれます。
- 消費者金融カードローン
- 信販会社のカードローン
- クレジットカードのキャッシング枠
- 銀行カードローン
- 住宅ローン・自動車ローン
- クレジットカードのショッピング利用分
ご自身の年収から上限額を計算し、現在利用している消費者金融やキャッシングの残高を差し引くことで、あといくら借りられるかの客観的な上限がわかります。
信用情報機関に記録される内容と開示方法
信用情報とは、あなたのローンやクレジットカードの利用履歴を記録したもので、CICやJICCといった信用情報機関によって管理されています。カードローン会社は審査の際に必ずこの情報を確認します。
ここには、「いつ、どの会社と契約し、いくら借りて、毎月きちんと返済したか(あるいは遅れたか)」という情報が、全て記録されています。
この信用情報は、ご自身で確認することが可能です。これを「情報開示」といい、スマートフォンから手数料1,000円で取り寄せることができます。
審査に不安がある場合は、まずご自身の信用情報を確認し、客観的な状況を把握することをおすすめします。
ポイント2:利用していないカードのキャッシング枠を解約する
審査通過の可能性を高める上で、すぐに行動でき、かつ効果的な対策が「利用していないクレジットカードのキャッシング枠を解約(または減枠)する」ことです。
なぜキャッシング枠が審査に影響するのか
「実際に借りているわけではないのに、なぜ?」と疑問に思うかもしれません。
その理由は、カードローン会社の審査では、「実際に利用していなくても、いつでも借入れできる状態(=潜在的な借金)」と見なされるためです。
カードローン会社は、あなたの「現在の借入額」だけでなく、「将来、あなたの借金が最大でいくらまで増える可能性があるか」という潜在的なリスクも評価しています。
例えば、あなたが50万円のキャッシング枠を持つクレジットカードを持っているとします。たとえ現在1円も利用していなくても、金融機関の審査では、それは「まだ引き出していない50万円の借金」とほぼ同じように扱われます。
この「潜在的な借金」が総量規制の上限を圧迫し、新たな借入の審査で不利に働くのです。
キャッシング枠の具体的な解約(減枠)方法
手続きは非常に簡単で、数分で完了することがほとんどです。
お持ちのクレジットカードの裏面に記載されている電話番号に連絡し、「キャッシング枠を0円にしたい(または減額したい)」と伝えるだけで手続きができます。
多くのカード会社では、会員専用サイトからオンラインで手続きすることも可能です。
ポイント3:申込先の保証会社を確認する
カードローンの申込時、借入希望額をいくらに設定するかは、あなたの「返済への意思」と「計画性」を金融機関に伝える重要なメッセージとなります。
なぜ借入希望額が審査に影響するのか?
「どうせなら多めに借りておこう」と、必要以上の金額を希望額として入力してしまう方がいますが、これは審査において逆効果です。
金融機関は、申込者の返済能力を慎重に判断し、貸し倒れのリスクを避けたいと考えているからです。
必要最低限の金額を希望することは、以下のようなポジティブなシグナルとして金融機関に伝わります。
「計画性がある」という信頼の証明「50万円が必要」と具体的な金額で申し込むことは、「何にいくら必要で、どう返済していくか」という計画が立っている証拠と見なされます。
「多重債務に陥るリスクが低い」という評価必要以上の金額を求めない姿勢は、無計画に借金を増やす可能性が低い、信頼できる利用者であるという印象を与えます。
年収に対して無理のない範囲で、かつ本当に必要な金額だけを正直に申告すること。それが、金融機関からの信頼を得て、結果的に審査通過につながる最善の戦略です。
追加融資が困難な場合の解決策
3社目の審査にも通らず、新たな借入れが困難になった場合、「返済のために別の借入先を探す」という選択肢は、問題をさらに深刻化させるため絶対に避けるべきです。
これは「自転車操業」と呼ばれる、いずれ必ず破綻する危険な状態です。
借金を借金で返す行為は、利息によって返済総額を雪だるま式に増やすだけで、根本的な解決にはなりません。
このような状況に陥った場合は、新たな借入れを探すのではなく、借金問題を法的に解決する「債務整理」という手段を検討することが、生活を再建するための最も賢明な一歩です。
債務整理は国が認めた法的な手続きであり、弁護士や司法書士などの専門家に相談することで、ご自身の状況に合った最適な方法を選択できます。
主な手続きには、以下のようなものがあります。
- 任意整理:専門家が貸金業者と交渉し、将来の利息をカットしてもらう手続き
- 個人再生:裁判所に申立てを行い、借金を大幅に減額してもらう手続き
- 自己破産:裁判所に申立てを行い、借金の支払義務を免除してもらう手続き
どこに相談すればよいか分からない場合は、国が設立した「法テラス(日本司法支援センター)」などで無料相談を利用することも可能です。
一人で抱え込まず、専門家の力を借りることを強く推奨します。
まとめ
借入件数が多くなった場合の選択肢は、主に「追加融資」と「おまとめローン」の2つです。
「追加融資」を検討する場合は、現在の借入件数に応じて申込先を選ぶのが賢明です。
1~3件であれば審査通過率やスピードなど、優先順位に応じて大手消費者金融を選び、4件以上であれば中小消費者金融に相談するというのが基本的な戦略となります。
いずれの場合も、総量規制や信用情報のルールを正しく理解することが審査通過の鍵です。
毎月の返済管理に負担を感じている場合は、「おまとめローン」が有効な解決策です。
返済日を一本化し、適用金利が下がる可能性がある一方、返済期間の設定によっては総返済額が増えるリスクもあるため、慎重な検討が必要です。
最も重要なのは、返済のために新たな借入れを行う「自転車操業」の状態に陥らないことです。
もし現在の返済が困難な状況であれば、安易に追加融資を探すのではなく、弁護士や司法書士に相談し、「債務整理」という法的な解決策を検討してください。
ご自身の状況を客観的に見つめ直し、この記事で解説した知識を活用して、最も賢明な一歩を選択してください。