公務員の方は収入や雇用が安定してはいますが、突然の出費や予期せぬハプニングなどによって、お金を借りる必要に駆られることもあると思います。
お金を借りる方法は数多くありますが、なるべく返済負担を抑えられる方法を選ぶことが好ましいでしょう。
また、公務員という立場だからこそ優遇された条件で利用できる借入方法があるのであれば、そういった方法を優先的に検討すべきです。
そこで本記事では、公務員の方がお金を借りるための方法、そのなかでもとくにどれを利用するのがおすすめか、公務員がお金を借りる時のポイントなどについて説明します。
お金を借りたいとお考えの公務員の方は、ぜひ参考にしてください。
- 公務員向け|お金を借りる6つの方法
- 低金利でお金を借りるなら共済組合の貸付制度
- 高額融資を希望される方は銀行ローン
- 使途自由でお金を借りるなら労働金庫(ろうきん)の「マイプラン」
- 教職員の方であれば互助会の貸付制度
- 郵便局で定期貯金を組まれている方は自動貸付制度
- 即日で融資を受けたい方は消費者金融カードローン
- 公務員が優遇を受けてお金を借りるなら共済貸付がおすすめ
- 共済組合の種類と加入できる対象について
- 共済貸付の種類・条件とは
- 共済貸付の金利・限度額について
- 共済貸付の返済方式・期間について
- 公務員が共済貸付でお金を借りるメリット・デメリット
- 共済貸付でお金を借りるメリット
- 共済貸付でお金を借りるデメリット
- 公務員が共済貸付でお金を借りる流れと必要書類
- 共済貸付でお金を借りる流れ
- 必要書類について
- 公務員が大きくお金を借りるなら銀行のローンがおすすめ
- 銀行ローンの種類・条件とは
- 銀行ローンの金利・限度額について
- 銀行ローンの利点は高額融資が可能であること
- 銀行ローンの難点は審査が比較的厳しく、用途が限定されること
- 使途自由でお金を借りるなら銀行カードローン
- 公務員が今すぐお金を借りたいなら消費者金融カードローンがおすすめ
- 消費者金融カードローンの金利・限度額について
- 消費者金融カードローンの利点は即日融資が可能で、利用がバレにくいこと
- 消費者金融カードローンの難点は金利が高いこと
- 公務員がお金を借りる時のポイント
- 借入希望額と収入のバランスを考える
- 金利のタイプを確認する
- 借入目的を明確に決めておく
- 公務員でも審査に落ちる人の特徴
- 既に他社から複数の借入がある
- 信用情報の評価が低い
- 申告内容の誤り・矛盾
- 短期間に繰り返し申し込む
- 既に公務員を退職、あるいは退職が決まっている
- まとめ
公務員向け|お金を借りる6つの方法
公務員の方がお金を借りたい場合、以下に挙げるような方法が考えられます。
借入方法 | 貸付条件 | 在籍確認 | 担保 | 保証人 |
共済組合の貸付制度 | 共済組合に加入している人 | あり | なし | なし |
銀行ローン | 20歳以上で安定収入がある人 | あり | ローン商品による | ローン商品による |
労働金庫のマイプラン | 18歳以上で安定収入がある人 | あり | なし | なし |
互助会の貸付制度 | 互助会に加入している人 | あり | なし | なし |
ゆうちょの貯金担保自動貸付 | ゆうちょ銀行の総合口座に預け入れをしている人 | あり | あり | なし |
消費者金融カードローン | 18歳以上で安定収入がある人 | あり | なし | なし |
共済組合の貸付制度や銀行ローンは金利が低く、利用しやすい方法です。
ただし、職場へ連絡される可能性が高いことから周りにバレずにお金を借りたい場合には向いていません。
公務員が周りにバレずにお金を借りたいなら消費者金融カードローンがおすすめです。
消費者金融カードローンは在籍確認はありますが、職場への電話はなしで書類で対応してもらえることがほとんどです。
また、公務員に限った話ではなく、お金を借りる方法についてより詳しく知りたい方は、ぜひ以下の記事を参考にしてみてください。
低金利でお金を借りるなら共済組合の貸付制度
公務員の方は、職業に応じて共済組合に加入されていることが多いと思いますが、共済組合では組合員に対する貸付制度を設けています。
制度の詳しい内容は後述しますが、組合員でなければ利用できないものだけあって、非常に優遇された条件でお金を借りることができます。
お金を借りる際に注目すべきポイントは、「金利の高さ」です。金利が高ければ高いほど返済時の負担が大きくなるため、なるべく低い金利でお金を借りられることが理想です。
共済組合の貸付制度は、今回紹介する方法のなかではもっとも低い部類の金利でお金を借りられます。
返済時の利息負担で困ることを避けるためには、共済組合の貸付制度は最優先で検討すべき方法といえるでしょう。
高額融資を希望される方は銀行ローン
少しではなくまとまった金額を必要としている方は、銀行ローンを利用すると良いでしょう。ローンはさまざまな金融機関で取り扱われていますが、銀行のローンは総じて高額融資が可能なものが多いです。
実際にどれくらいの金額の融資を受けられるかは審査の結果次第ですが、少なくとも必要としている金額以上の限度額が設けられているローンを、選ばなければなりません。
なお、銀行で取り扱われているローンの種類は豊富であり、ローンの種類に応じて資金使途も決められています。借りたお金を自分の使いたい目的で利用するために、資金使途をきちんと確認したうえでローンを選ぶことが重要です。
使途自由でお金を借りるなら労働金庫(ろうきん)の「マイプラン」
借りたお金をさまざまな用途に使いたいとお考えの場合は、資金使途が自由なローンを選ぶ必要があります。そのようなケースでおすすめなのは、労働金庫(ろうきん)の「マイプラン」です。
「マイプラン」で借りたお金の資金使途は自由なので、旅行資金でも家具の買い替え費用でも、好きなような形でお金を使えます。
資金使途が自由なローンとしては、後述する消費者金融カードローンもありますが、「マイプラン」は消費者金融カードローンよりも低金利でお金を借りられるのが、大きな魅力です。
借入限度額に関わらず一律の金利が適用されるので、返済シミュレーションをおこないやすいのも、利用者にとってはありがたいポイントといえます。
教職員の方であれば互助会の貸付制度
公務員のなかでもとくに教職員の方であれば、互助会の貸付制度を利用することもできます。
互助会の貸付制度とは、互助会員が臨時に資金を必要とするときに互助会から融資を受けられる制度で、資金使途に応じて融資を受けられる金額の上限も異なります。
互助会によって融資時に適用される金利は異なりますが、総じて1%近くの低い金利で融資を受けられるので、返済に困る可能性も低いでしょう。
連帯保証人も不要なので、友人や家族に保証人のお願いをする必要もありません。ただし、申込んでから実際にお金が借りられるまでに少し時間がかかるので、すぐにお金を必要としている場合は別の方法を選びましょう。
郵便局で定期貯金を組まれている方は自動貸付制度
郵便局で定期貯金を組んでいる方であれば、ゆうちょの「自動貸付制度」を利用してお金を借りることもできます。ゆうちょで通常貯金を利用している場合、その金額の範囲内であれば自由にお金を引き出すことが可能です。
さらに、定期貯金を利用していればその金額を担保とすることによって、通常貯金の金額以上を引き出すことが可能で、これが「自動貸付制度」と呼ばれる制度です。
借りられる金額の上限は定期貯金の金額の90%以内(上限300万円)なので、定期貯金の金額が大きいほど、より大きな金額を引き出すことができます。
郵便局で定期貯金を組んでいるだけで利用可能で、特別な手続きなどは必要ありません。条件を満たしている方にはおすすめの方法です。
即日で融資を受けたい方は消費者金融カードローン
ここまで紹介してきた方法の多くは、申込んでからお金を借りられるまでにある程度時間がかかりますが、なかにはすぐにお金が必要な方もいると思います。そのような方におすすめなのは、即日融資が可能な消費者金融カードローンです。
消費者金融カードローンは、大手消費者金融を中心にスピーディーな審査・融資が売りのものも多く、申込んでから1時間以内で融資を受けられる場合もあります。
申込みから契約までの手続きをすべてネットで完結させられるものもありますし、一定期間無利息で融資を受けられるサービスが利用できる場合もあります。
また、消費者金融カードローンは賃金業法 を遵守しているため、過度な取り立てや違法な金利もなく安心してお金を借りられる方法の一つです。利便性を重視するなら、消費者金融カードローンがもっともおすすめです。
公務員が優遇を受けてお金を借りるなら共済貸付がおすすめ
上述したように、公務員の方がお金を借りるための方法はいくつもあります。
これらのなかからどれかを選んでお金を借りるのであれば、優遇された条件でお金を借りられる共済貸付がおすすめです。
共済貸付を利用するための条件や金利・返済方法などについて、以下で詳しく説明します。
共済組合の種類と加入できる対象について
共済貸付は共済組合の組合員に対して貸付をおこなう制度ですが、共済組合にはいくつも種類があります。
共済組合の種類および、それぞれの共済組合に加入できる対象を以下に表でまとめました。
共済組合の種類 | 加入できる対象 |
---|---|
都職員共済組合 | 東京都・区の職員 |
地方職員共済組合 | 地方団体関係団体職員・道府県の職員 |
指定都市職員共済組合 | 地方自治法により規定される指定都市の職員 |
市町村職員共済組合 | 指定都市以外の市町村職員 |
都市職員共済組合 | 健康保険組合を存続した市の職員 |
公立学校共済組合 | 公立学校の教育職員 |
警察共済組合 | 警察職員 |
私立学校教職員共済組合 | 私立学校で教育職に就いている方 |
なお、上表にまとめたのは地方公務員共済組合連合会に加入している共済組合です。
地方公務員共済組合連合会に加入していない共済組合には、総務省共済組合・外務省共済組合・日本郵政共済組合などがありますが、こういった共済組合に加入している方でも共済貸付を利用できます。
共済貸付の種類・条件とは
共済貸付にはいくつか種類が設けられており、種類に応じて利用条件も異なります。
共済貸付の種類および利用条件は、以下のとおりです。
共済貸付の種類 | 利用条件 |
---|---|
普通貸付 | 組合員資格を取得していること |
住宅貸付 | 組合員になってから1年以上経過していること |
教育貸付 | 組合員資格を取得していること |
災害貸付 | 組合員資格を取得していること |
結婚貸付 | 組合員資格を取得していること |
出産貸付 | 組合員資格もしくは任意継続組合員の資格を取得していること |
葬祭貸付 | 組合員資格を取得していること |
医療貸付 | 組合員資格を取得していること |
基本的に組合員になっていればすべての共済貸付を利用できますが、住宅貸付だけは組合員になってから1年が経過しなければ利用できないので、その点には注意が必要です。
共済貸付は使用用途が決められている
共済貸付は使用用途が決められているため、以下のように借りたお金を自由に使いたいという人には向いていません。
- ギャンブルにお金を使いたい
- 生活費の補填をしたい
- 趣味や投資に充てるお金が欲しい
自由な使用用途でお金を借りたい方は、消費者金融カードローンがおすすめです。
消費者金融カードローンなら無利息期間を設けているサービスもあり、公務員であれば収入が安定していると審査で有利になる可能性が高いです。
冠婚葬祭や生活費の補填で急遽お金が必要な方は、消費者金融カードローン を検討してみてください。
共済貸付の金利・限度額について
上述したように、共済貸付には8種類の貸付がありますが、それぞれで設定されている金利や限度額は異なります。
また、借入希望者によっても実際に借りられるお金の上限は変わってきます。各共済貸付の金利・限度額・申込者ごとの限度額の算出方法は、以下のとおりです。
共済貸付の種類 | 金利 | 限度額 | 申込者ごとの上限額 |
---|---|---|---|
普通貸付 | 年1.26% | 200万円 | 利用者の月給の6倍 |
住宅貸付 | 年1.26% | 1,800万円 | 利用者の月給に組合員月数をかけた金額 |
教育貸付 | 年1.26% | 200万円 | 利用者の月給の6倍 |
災害貸付 | 年0.93% | 100万円~1,150万円 | 利用者の月給に組合員月数をかけた金額 |
結婚貸付 | 年1.26% | 200万円 | 利用者の月給の6倍 |
出産貸付 | 無利息 | 出産費相当額の範囲内 | 見積書や証明書などから算出 |
葬祭貸付 | 年1.26% | 200万円 | 利用者の月給の6倍 |
医療貸付 | 年1.26% | 100万円 | 利用者の月給の6倍 |
それぞれの貸付で設けられている限度額とは別に、ご自身の置かれている状況に応じて上限額が変わってくる点を踏まえたうえで、申込みを検討しましょう。
共済貸付の返済方式・期間について
共済貸付で借りたお金の返済方式に関しては、毎月償還またはボーナス併用償還が選べます。
また、利用者からの申し出により、一部繰上償還や全額繰上償還をおこなうことも可能です。
各共済貸付の返済期間は、以下のとおりです。
共済貸付の種類 | 返済期間 |
---|---|
普通貸付 | 120ヵ月以内 |
住宅貸付 | 360ヵ月以内 |
教育貸付 | 120ヵ月以内~250ヵ月以内 |
災害貸付 | 120ヵ月以内 |
結婚貸付 | 120ヵ月以内 |
出産貸付 | 出産費等が支給されるときにまとめて返済 |
葬祭貸付 | 120ヵ月以内 |
医療貸付 | 110ヵ月以内~120ヵ月以内 |
利用する貸付の種類および借り入れる金額に応じて、返済計画を立てることを心がけましょう。
公務員が共済貸付でお金を借りるメリット・デメリット
共済貸付は公務員がお金を借りる際に有力な選択肢のひとつですが、きちんとメリット・デメリットを理解したうえで利用すべきかどうかを判断しなければなりません。
共済貸付でお金を借りるメリット・デメリットは、それぞれ以下のとおりです。
メリット |
|
---|---|
デメリット |
|
それぞれのメリット・デメリットについて、以下で詳しく説明します。
共済貸付でお金を借りるメリット
低金利で借入ができることは、共済貸付の大きなメリットのひとつです。共済貸付では1%前後の低い金利でお金を借りることができるので、返済時に支払う利息の金額が大きくなりにくいです。
また、さまざまな資金使途で利用できるようにさまざまなプランが用意されているのも、共済貸付のメリットとして考えられます。担保や保証人なしで利用できるので気軽に申込めることも、利用者にとっては優先順位を上げる要素になりえるでしょう。
審査の難易度が低いのも、共済貸付の特徴です。共済貸付は公務員限定の制度なので、身元がしっかりしている相手に対する融資ですし、プランごとにきちんと資金使途も決められています。
また、金融機関から融資を受ける場合は信用情報を照会されますが、共済貸付の審査では信用情報は確認されません。過去にローンの返済などを滞納した経験がある方でも、融資を受けられる可能性があります。
共済貸付でお金を借りるデメリット
申込んでから実際にお金を借りるまでに時間がかかることは、共済貸付を利用する際のデメリットとして考えられます。
共済貸付では申込~契約~融資に至る手続きで、1ヵ月程度は時間がかかります。なるべく早くお金を調達しなければならない方は、別の方法を検討しましょう。
貸付金の使い道が限定的なことも、場合によってはデメリットになりえます。資金使途が自由な貸付の場合、本来考えていたのとは異なる使途にお金を使っても問題はありません。
ただし共済貸付では、利用する貸付の種類に応じて資金使途を明確にしたうえで申込まなければならないので、資金を流用することはできません。
生活費の補填など、幅広くさまざまなことにお金を使いたい場合は、資金使途が自由な貸付やローンを利用しましょう。
公務員が共済貸付でお金を借りる流れと必要書類
公務員が共済貸付でお金を借りるためには、所定の手続きをおこなう必要がありますし、その際に提出しなければならない書類もあります。
公務員が共済貸付でお金を借りる流れおよび必要書類について、以下で詳しく説明します。
共済貸付でお金を借りる流れ
公務員が共済組合でお金を借りる流れは、以下のとおりです。
- 貸付担当部署に融資を申し出る
- 必要書類を記入し所属長の承認を得る
- 指定口座に貸付金が振り込まれる
まずは、貸付を担当している部署に融資を希望している旨を申請します。毎月決まった日付が申請期日として定められているので、その期日までに申請することを心がけましょう。
その後手続きを進めるためには、書類を提出しなければなりません。融資を受けるのに必要な書類を記入・準備したうえで、ご自身の所属している部署の上長の承認を得ましょう。
申請が受理されて審査も無事通過すれば、指定口座に貸付金が振り込まれます。
必要書類について
共済貸付に申込むために提出が必要な書類は、貸付の種類によって異なるため、申込む貸付の種類に応じた必要書類を準備する必要があります。
ただ、どの貸付を利用する場合でも以下に挙げる書類は共通して必要です。
- 貸付申込書
- 貸付借用証書
- 借入状況等申告書
- 個人情報に関する同意書
- 直近の給料明細書の写し
- 通帳表紙の写し
貸付の種類によって必要な書類が大きく異なるので、あらかじめ確認したうえで適切な書類を用意しましょう。
公務員が大きくお金を借りるなら銀行のローンがおすすめ
共済貸付は公務員にとって便利な借入方法ですが、場合によっては限度額が足りないことも考えられます。また、消費者金融カードローンは総量規制の対象のため、年収の3分の1までしか借入できません。まとまった金額が必要な場合は、銀行のローンを利用するのがおすすめです。
銀行で取り扱われているローンの種類や金利・限度額などについて、以下で詳しく説明します。
銀行ローンの種類・条件とは
銀行ローンの種類は銀行ごとに異なりますが、主に以下に挙げるようなローンが取り扱われていることが多いです。
銀行ローンの種類 | 資金使途 |
---|---|
住宅ローン | 住宅の購入やリフォームなどに関わる費用 |
マイカーローン | 車やその周辺機器の購入などに関わる費用 |
教育ローン | 子供の入学や通学などに関わる費用 |
フリーローン | 原則自由(制限が設けられている場合もあり) |
カードローン | 原則自由 |
共済貸付と同じく、資金使途によって利用できるローンの種類が決められているので、資金使途に応じたローンを申込みましょう。
銀行ローンの金利・限度額について
銀行ローンの金利・限度額も、銀行ごとに異なります。先ほど挙げた銀行ローンではおおよそ以下のような金利・限度額設定になっていることが多いです。
銀行ローンの種類 | 金利 | 限度額 |
---|---|---|
住宅ローン | 1%~3% | ~1億円 |
マイカーローン | 5%前後 | ~400万円 |
教育ローン | 2%~4% | ~300万円 |
フリーローン | 3%~8% | ~1億円 |
カードローン | 4%~15% | ~800万円 |
上表にまとめたものはあくまでも目安なので、実際に利用を検討している銀行ローンの商品詳細をきちんと確認しましょう。
銀行ローンの利点は高額融資が可能であること
高額融資が可能であることは、銀行ローンの大きなメリットです。上表にもあるように、銀行ローンでは種類にもよりますが最大1億円程度の融資を受けられます。
これほどの金額をひとつの方法で調達できる手段はほかになかなかないので、まとまった資金を調達したい方にとって、銀行ローンは非常に魅力的な方法です。
なお、実際に融資を受けられる金額は審査によって決まります。希望している金額の融資を受けられない可能性もあることは、念頭に置いておきましょう。
銀行ローンの難点は審査が比較的厳しく、用途が限定されること
高額融資を受けられるというメリットがある一方で、審査が比較的厳しいことや借り入れたお金の用途が限定されることは、銀行ローンの難点といえます。
融資を受けるためには、どのような方法でも基本的に審査を受けなければなりません。先述したように共済貸付の審査はそこまで厳しくありませんし、後述する消費者金融カードローンの審査も、通貨難易度は比較的低めです。
審査に通過しなければ1円もお金を借りられない以上、審査が比較的厳しいことはネックになりえるでしょう。
また、銀行ローンには借り入れたお金の用途が限定されているものが多いです。まとまった金額を借り入れると、本来の用途以外のことに使いたくなるものですが、銀行ローンで借り入れた場合それはできません。
使途自由でお金を借りるなら銀行カードローン
資金使途自由でお金を借りたい場合には、銀行カードローンがおすすめです。銀行カードローンでは資金使途が原則自由なので、借り入れたお金を好きなことに利用できます。
借り入れられる金額の上限も500万円や800万円といった設定になっていることが多いので、どのような需要にも対応できるでしょう。また、即日融資こそ対応していませんが、申込んでから数日程度で融資を受けられるスピーディーさも魅力です。
総じて利便性に優れたローンなので、自由にできるお金が必要な方は銀行カードローンの利用を検討してみましょう。
公務員が今すぐお金を借りたいなら消費者金融カードローンがおすすめ
共済貸付も銀行ローンも公務員の方が借入を検討する際に有力な選択肢ですが、いずれも即日融資には対応していません。今すぐにお金を借りたい場合には、消費者金融カードローンがおすすめです。
消費者金融カードローンの金利・限度額などについて、以下で詳しく説明します。
消費者金融カードローンの金利・限度額について
消費者金融カードローンの金利・限度額は各消費者金融で異なりますが、大手消費者金融で設定されている金利・限度額を以下に表でまとめました。
消費者金融 | 金利 | 限度額 |
---|---|---|
アコム | 3.0%~18.0% | 1万円~800万円 |
レイク | 4.5%~18.0% | 1万円~500万円 |
アイフル | 3.0%~18.0% | 1万円~800万円 |
プロミス | 4.5%~17.8% | 1万円~500万円 |
SMBCモビット | 3.0%~18.0% | 1万円~800万円 |
上限金利と下限金利に幅がありますが、借入金額が100万円未満の場合は上限金利に近い金利が設定されることが多いです。
返済シミュレーションをおこなう場合は、上限金利を用いると良いでしょう。
消費者金融カードローンの利点は即日融資が可能で、利用がバレにくいこと
即日融資が可能なことおよび、利用がバレにくいことは消費者金融カードローンの大きな利点です。
当日中にお金を調達しなければならない場合、どれだけ優遇された条件で借入ができても、即日融資に対応していない方法は利用できません。
また、消費者金融カードローンは大手消費者金融を中心にWEB完結で申込みができるところが多いですし、カードレス契約が可能なところもあります。
お金を借りたいと思っているものの、家族や友人にはそのことをバレたくないと考えている方も、いると思います。WEB完結申込みやカードレス契約は、借入の事実を周囲にバレないようにするために、とても便利な方法です。
消費者金融カードローンの難点は金利が高いこと
ほかの借入方法に比べて金利が高めなことは、消費者金融カードローンの難点といえます。共済貸付では1%前後の金利で借入ができますし、銀行ローンで適用されている金利も数%のものが大半です。
一方、消費者金融カードローンでは15%近い上限金利が設けられています。
下限金利に近い金利で融資を受けられれば、ほかの方法との金利差はそこまで大きくありません。
ただ、融資を受ける金額が少ない場合や初めて利用するような場合は、上限金利に近い金利が適用されるケースが多いです。金利による利息負担が大きくなりやすいことを踏まえたうえで、早めに返済することを心がけましょう。
公務員がお金を借りる時のポイント
お金を借りるにあたっては、審査のことや返済のことなど、さまざまなことを意識しなければなりません。
公務員の方がお金を借りる際は、以下に挙げるようなことに注意しましょう。
- 借入希望額と収入のバランスを考える
- 金利のタイプを確認する
- 借入目的を明確に決めておく
それぞれのポイントについて、詳しく説明します。
借入希望額と収入のバランスを考える
借入金額額と収入のバランスは、お金を借りる時に意識すべきポイントのひとつです。お金を借りたら必ず返済しなければならないので、審査においては借り入れたお金の返済を継続できるだけの収入があるかどうかは、シビアに判断されます。
借入希望金額が50万円だとして、年収が200万円の人と年収が1,000万円の人では、どちらのほうが安定して返済を継続できそうかは明らかでしょう。
必要としている金額があるとしても、その金額をご自身の収入で借りられそうかどうか、客観的に判断する必要があります。
金利のタイプを確認する
貸付やローンに適用される金利にはさまざまなタイプがありますが、一般的には「固定金利」「変動金利」「固定金利期間選択」のいずれかが適用されることが多いです。
固定金利は、適用される金利が借入当初から完済まで一定のタイプなので、返済シミュレーションをおこないやすいのが特徴です。
変動金利は金融情勢の変化に伴って借入金利が変動するタイプの金利で、金融情勢の動向次第で返済に大きな影響を受けることも考えられます。
固定金利期間選択は、「借入〇年間は〇%」のように一定期間は固定金利が適用され、その後は変動金利に切り替わるタイプの金利です。
公務員の給与は民間企業の給与ほどは景気から影響を受けないため、返済の安定性を考えると固定金利を選ぶのがおすすめです。
借入目的を明確に決めておく
お金を借りる時に「ただ何となく必要だから」で借りる人は少ないはずで、何かしらの目的のために必要なお金を借りようとするはずです。
先ほどから少し触れていますが、資金使途によって利用できるローンの種類も変わってくるので、借入目的は明確に決めておかなければなりません。
資金使途が自由なローンであれば、借入目的が不明瞭な状態でも借入できますが、資金使途が自由なローンは総じて適用金利が高めな傾向にあります。
返済負担のことを考えると、資金使途をきちんと決めてそれに沿ったローンに申込むほうが、賢明といえるでしょう。
公務員でも審査に落ちる人の特徴
公務員の方は総じてローン等の審査には通りやすいですが、審査に落ちてしまう方がいないわけではありません。
審査に落ちる公務員の方には、以下に挙げるような特徴が見られることが多いです。
- 既に他社から複数の借入がある
- 信用情報の評価が低い
- 申告内容の誤り・矛盾
- 短期間に繰り返し申し込む
- 既に公務員を退職、あるいは退職が決まっている
それぞれの特徴について、詳しく説明します。
既に他社から複数の借入がある
既にほかの金融機関から複数の借入がある場合、審査に落ちてしまう可能性があります。
申込者が他社から借入をおこなっているかどうかは、信用情報を照会すればわかるため、金融機関に借入の事実を隠し通すことはできません。他社から既に借入をおこなっているということは、その分だけ支払余力が少ないことを意味します。
借入先が一社だけであれば、新たに借入をおこなっても返済を継続できるでしょう。しかし、すでに複数社から借り入れている状態では、返済が行き詰まってしまう可能性が高いです。
金融機関も融資をおこなう以上は必ず回収しなければなりませんから、返済可能性の低い申込者を審査に通すわけにはいきません。他社から複数の借入がある場合は、既存の借入先をなるべく減らしたうえで申込むことを心がけましょう。
信用情報の評価が低い
信用情報の評価が低い方も、審査落ちの対象となります。
信用情報には他社からの借入情報だけでなく、クレジットカードの利用・支払実績、各種ローンの借入・返済実績など、これまでの信用取引に関する履歴が記録されています。
金融機関がそのような情報を把握したうえで、当該申込者を審査に通すかどうかといわれれば、答えは「NO」でしょう。
信用情報に一度記録された情報は、時間経過によってしか抹消されません。
遅延や延滞といった悪い情報は、抹消されるまで数年かかるため、ここ数年の間に信用取引において望ましくない振る舞いをされた方は、審査に通るのが難しいでしょう。
申告内容の誤り・矛盾
申告内容の誤りや矛盾は、審査落ちになりえる要素のひとつです。
借入を申込む際は、住所や電話番号・年収といった個人情報を申告する必要があり、それらの情報は審査時に確認されます。申告内容に誤りがあり、本人確認のための電話をおこなえないようなことがあると、金融機関としても審査を進めるわけにはいきません。
また、先ほどお伝えしたように年収は限度額の決定に関わる重要な要素です。申告した年収が高いほど多くの金額を借りやすくなりますが、申告された年収が本当に正しい金額かは、提出書類と突き合わせて確認されます。
もし矛盾が生じていれば、意図的に事実と異なる内容で申告したと判断されて、審査落ちになる可能性が高いです。
短期間に繰り返し申し込む
どうしてもお金を借りたいと思っていても、短期間にさまざまなローンに繰り返し申込むのは避けたほうが良いです。
「何らかのローンに申込んだ」という情報も、信用情報にすべて記録されます。短期間に繰り返しさまざまなローンに申込んでいることを金融機関が把握した場合、「この申込者はお金に困っているのかもしれない」と考えられる可能性があります。
返済してもらうことを考えた場合、お金に困っていると思われる相手に融資をすることは、どう考えても悪手です。金融機関に悪い印象を与えないように、短期間にさまざまなローンに申込むのは避けましょう。
既に公務員を退職、あるいは退職が決まっている
公務員は安定しているので、金融機関からみれば安心して融資をおこないやすい職業のひとつです。
ただしそれは「現役の公務員」の場合に限られます。既に公務員を退職していたり、近い将来退職することが決まっていたりする場合は安定性が失われるので、審査に落ちてしまう可能性があるでしょう。
公務員という立場を有効利用したい場合は、現役で退職する予定もないときに借入を申込むことが重要です。
まとめ
公務員の方がお金を借りたい場合、選択肢は豊富にあります。低金利で借りたい、審査難易度が低いところがいいという場合は、共済組合の貸付制度を利用すると良いでしょう。
資金使途に応じてさまざまな種類の貸付がありますが、いずれも低めの金利で融資を受けられます。公務員限定の融資ですし、信用情報機関への照会もおこなわれないので、融資を受けやすい点もメリットです。
まとまった金額を借り入れたい、申込んですぐに融資を受けたいという場合は、それぞれ銀行ローン、消費者金融カードローンがおすすめです。
お金を借りるにあたってどういったことを重視するかによって、選ぶべき方法は異なるので、ご自身の優先順位にしたがって借入方法を決めましょう。